
ゲイリー・ムーア
ライヴ・フロム・バロワーズ・セッション
2025年5月21日 日本先行発売(海外:2025年5月23日)
【リミテッド・エディション】(CD+Blu-ray)
完全生産限定盤
SICX 30237〜8/¥5,500(tax in)
●高品質Blu-spec CD2
●日本語字幕付
●解説付
【通常盤】(1CD)
SICX 30239/¥2,750(tax in)
●高品質Blu-spec CD2
●解説付
2008年に発表した生前最後のアルバム『バッド・フォー・ユー・ベイビー』ツアーより、スイスはバーゼルで毎年秋に開催されている歴史あるインドア・フェスティヴァル“バロワーズ・セッション”(当時の名称は“AVOセッション”)でのライヴを収録。ゲイリー・ムーアがキャリア後半に全身全霊を尽くしたブルース・ロック・レパートリーを凝縮した本作には、あの最後の来日公演の記憶を鮮明に呼び覚ましてくれる入魂のパフォーマンスが記録されている。
この“バロワーズ・セッション”は前身となるイベントを含めると約40年の歴史を持つスイスの由緒あるフェスとして知られ、開催当初はジャズやブルース・アーティストが主体だったが、徐々にジャンルの幅を広げ、90年代後期からはロック、ポップスのトップ・アーティストも多数出演している。また、会場内はニューヨークの古き良きナイトクラブ的な雰囲気をイメージしており、テーブル席でお酒を楽しみながらゆったりと観ることができるのもこのフェスの特徴となっている。2008年版はゲイリー・ムーアの他にジェスロ・タル、シンディ・ローパー、マイケル・ボルトンなどが出演している。このフェスは140以上の国で後日TV放送されており、日本でもゲイリー・ムーアのパートは放送されているが、商品化は今回が初となる。日本盤はCD+Blu-rayの2枚組リミテッド・エディション(完全生産限定盤)と1CD(通常盤)の2形態が発売される。
ゲイリー・ムーアがキャリア後半に全身全霊を尽くしたブルース・ロック・レパートリーを凝縮した本作のラインナップは、ゲイリー(G & Vo)、ピート・リース(B)、ブライアン・ダウニー(Dr)、そしてヴィック・マーティン(Key)の4人編成。ピートとヴィックはそれぞれ1999年と2000年からゲイリーのバックを務めており、シン・リジィ時代からの盟友であるブライアンは、2005年のフィル・ライノット銅像建立記念ライヴでゲイリーと再会したのがきっかけでゲイリーのツアーに参加することになった。なお、ブライアンはこの公演から数ヶ月後に脱退したため、ゲイリーとブライアンがシン・リジィ時代の名曲「甘い言葉に気をつけろ」で共演しているのは、往年のファンにとっては特に心が揺さぶられる瞬間だろう。さらに、このツアー終盤に実現したのが2010年4月の最後のジャパン・ツアーであることから、その日本公演とも非常に近い内容の記録となっている。最後の最後まで渾身のステージ・パフォーマンスでファンを魅了し続けた“魂のギタリスト”、ゲイリー・ムーアの貴重な晩年の姿がここにある。
【収録曲】
- Oh, Pretty Woman
オー・プリティ・ウーマン - Since I Met You Baby
シンス・アイ・メット・ユー・ベイビー - Thirty Days(To Come Back Home)
サーティー・デイズ(トゥ・カム・バック・ホーム) - I Love You More Than You’ll Ever Know
アイ・ラヴ・ユー・モア・ザン・ユール・エヴァー・ノウ - Don’t Believe A Word
甘い言葉に気をつけろ - Still Got The Blues
スティル・ゴット・ザ・ブルース - Walking By Myself
ウォーキング・バイ・マイセルフ - The Blues Is Alright
ザ・ブルース・イズ・オールライト
Musicians:
Gary Moore: Guitar & Vocals
Pete Rees: Bass
Brian Downey: Drums
Vic Martin: Keyboards
Album Credits:
Live from Baloise Session – November 13, 2008
Executive Producer for Baloise Session (formerly Avo Session):
Matthias Müller and Beatrice Stirnimann
Executive Producer for Schweizer Radio und Fernsehen SRF:
Yvonne Söhner
Director: Roli Bärlocher, BBM Productions
Sound: Ron Kurz
Mastered by Peter Brussee at Q-Point
Video authoring by Paul Green
Artwork: Roy Koch
Photography: Dominik Plüss
Record Label:
Mascot Label Group / Provogue Records

ゲイリー・ムーア
ライヴ・フロム・バロワーズ・セッション
【アナログ盤】12inch(2LP)
2025年5月23日 発売
PRD77451/¥8,408(tax in)
●クリア・ブルー盤
●完全生産限定盤
●EU輸入盤
●初回のみ日本制作「帯」付
2008年のゲイリーのステージにマルチ・カメラ、クローズアップありの映像で1時間たっぷり見入ることができるのは、現時点では本作のBlu-rayだけである。
ゲイリーの“AVOセッション”(“バロワーズ・セッション”)でのライヴは、彼とバンドの優れたステージ・パフォーマンスの内容はもちろん、この時期で唯一といえるプロ・ショットのロングフォーム映像という点でも貴重である。周辺のライヴでは2007年10月の『ブルース・フォー・ジミ』が商品化されているが、全曲ジミ・ヘンドリックスのレパートリーという“番外編”的ライヴだし、2008年7月の“モントルー・ジャズ・フェスティバル”公演は撮影されたが、現時点では商品化されていない(生前のゲイリーは「将来的にリリースしたい」と話していた)。YouTubeの急激な普及でオーディエンス・ショット映像をネットで見ることが可能となったものの、2008年のゲイリーのステージにマルチ・カメラ、クローズアップありの映像で1時間たっぷり見入ることができるのは、現時点では本作のBlu-rayだけである。
〜中略〜
本作の映像ヴァージョンで嬉しいのは、ゲイリーが曲ごとに弾いているギターを確認できることだ。1980年代のライヴでは1、2本のギターで通すことも多かった彼だが、この時期はほとんど1曲ごとに持ち替えている。(1)「オー・プリティ・ウーマン」のギブソン・シグネチャー・レスポールから(2)「シンス・アイ・メット・ユー・ベイビー」のギブソンES-335、(3)「サーティー・デイズ」のフェンダー・テレキャスター、(4)「アイ・ラヴ・ユー・モア・ザン・ユール・エヴァー・ノウ」のゴールドトップ・レスポール、(5)「甘い言葉に気をつけろ」の赤みがかったレスポール、再びシグネチャー・レスポールを手にしての(6)「スティル・ゴット・ザ・ブルース」と(7)「ウォーキング・バイ・マイセルフ」、サンバーストのテレキャスによる(8)「ザ・ブルース・イズ・オールライト」と、異なったギターで多彩なトーンを弾き出しているのに加え、視覚的にも楽しませてくれるのが嬉しい。
▲『ライヴ・フロム・バロワーズ・セッション』ライナーノーツ(文・山﨑智之)よりテキスト抜粋。
フル・ヴァージョンは実際の商品でお楽しみください。
Gary Moore - Since I Met You Baby (Official Live Video)
■Gary Moore (ゲイリー・ムーア)

1952年4月4日、北アイルランドのベルファスト出身。10歳の頃にギターを弾き始め、ジョン・メイオール、ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ピーター・グリーンなどに夢中になる。
‘68年、当時フィル・ライノットがヴォーカルを務めていたスキッド・ロウに16歳で加入、フィル・ライノット脱退後の’70年にアルバム『スキッド』を、翌年2ndアルバム『34時間』をリリースしプロとしてのキャリアがスタートする。その後バンドを脱退、自身のバンドであるザ・ゲイリー・ムーア・バンドを結成し『グラインディング・ストーン』を発表する。フィル・ライノットに誘われ一時的にシン・リジィに参加した後、ジャズ・ロック・バンドのコロシアムⅡを結成し3枚のアルバムをリリース。’77年に再びシン・リジィのツアーに参加、翌年正式加入する。シン・リジィと並行してソロ活動を開始したゲイリーは’78年に初のソロ名義アルバム『バック・オン・ザ・ストリーツ』を発表。フィル・ライノットをヴォーカルに迎えたシングル「パリの散歩道(Parisienne Walkways)」が全英シングル・チャートで8位を記録するヒット曲に。シン・リジィの傑作9thアルバム『ブラック・ローズ』のツアー中にバンドを脱退し新たにG-FORCEを立ち上げるも、アルバム1枚を残して解散する。
‘82年にヴァージン・レコードに移籍しソロ第2弾となる『大いなる野望(Corridors Of Power)』を発表。日本でも大ヒットを記録し、翌年初来日公演を果たす。’85年のアルバム『ラン・フォー・カヴァー』からは再びフィル・ライノットを迎えゲイリーとのツイン・ヴォ-カルをとったシングル「アウト・イン・ザ・フィールズ」が全英シングル・チャートで5位の大ヒットを記録。’87年、故郷アイルランドをテーマにし、故フィル・ライノット(’86年没)へ捧げた『ワイルド・フロンティア』を、’89年 にオジー・オズボーンがゲスト参加(「レッド・クローンズ」のリード・ヴォーカル)したことでも話題となった『アフター・ザ・ウォー』を発表。
‘90年、それまでのハード・ロック路線から一転、自身の音楽的ルーツへと回帰した『スティル・ゴット・ザ・ブルース』を発表。アルバムは全世界で300万枚を超える大ヒットとなり、全米でも初のゴールド・ディスクを獲得、タイトル・トラックは「パリの散歩道」と並ぶ代表曲となる。’92年には憧れのアルバート・コリンズ、B.B.キングがゲスト参加した『アフター・アワーズ』を発表。’94年、元クリームのジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカーと組んだ衝撃のスーパー・トリオ、BBMを結成しアルバム『アラウンド・ザ・ネクスト・ドリーム~白昼夢』を発表。ピーター・グリーンに捧げた『ブルース・フォー・グリーニー』を’95年に発表した後、モダン・ミュージックへのアプローチを試み、’97年にドラムンベースを取り入れた『ダーク・デイズ・イン・パラダイス』を、’99年にビッグ・ビートを取り入れた『ディファレント・ビート』を発表するもそれらは商業的な成功には至らなかった。
2001年の『バック・トゥ・ザ・ブルース』ではタイトル通り再びゲイリーらしいブルース・ロック・サウンドに回帰。‘02年、ベースに元スカンク・アナンシーのキャス・ルイス、ドラムスにプライマル・スクリームのダリン・ムーニーと組んだトリオ編成のスカーズ名義でジミ・ヘンドリックスを彷彿とさせるラウドなブルース/ファンク・サウンドのアルバムを発表。’07年、尊敬するブルース・アーティストのカヴァーを含むブルース・ロック・アルバム『クローズ・アズ・ユー・ゲット』を、‘08年に生前最後のアルバム『バッド・フォー・ユー・ベイビー』を発表する。’10年4月に実に21年ぶりの来日公演が実現(4月22日東京、23日名古屋、26日大阪、27、28日東京)、これが最後のジャパン・ツアーとなる。
2011年2月6日、休暇で訪れていたスペインのエステポナにて心臓発作で急逝。享年58。
