世代や国境を越えて注目される日本のフュージョン。


-Asayake-
2025.5.21 release
MHCL-31074 Blu-spec CD2 全15曲収録 ¥3,300(tax in)
[企画・監修・選曲・解説]栗本 斉
昨今は海外の音楽ファンからも熱い注目を集めるジャパニーズ・フュージョン。リアルタイムでフュージョンを聴いてきたマニアはもちろん、新たにフュージョンを聴いてみたいという若い世代のリスナーにも対応したコンピレーションに仕上がっている。今後ますます話題になるであろうジャパニーズ・フュージョンのエッセンスを、『CROSSOVER CITY -Asayake』で味わっていただきたい。
アートワークは、80年代的デザイン表現の先駆者でもあるグラフィックアーティスト「ステレオテニス」描き下ろし。
《収録曲》
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01. On The Move深町 純
from the album 『ON THE MOVE』(1978)
歌モノ、ピアノ・ソロ、シンセサイザーなど様々なスタイルで音楽を作り続けてきたキーボード奏者が、ニューヨークに単身で渡って作り上げたゴージャスな作品のオープニング・ナンバー。ブレッカー・ブラザーズとスタッフのメンバーというこれ以上ないと言っていいプレイヤーが勢ぞろいし、ジェット・サウンドに乗せてアグレッシヴな演奏を繰り広げる。
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02. AsayakeCASIOPEA
from the album 『MINT JAMS』(1982)
80年代初頭のフュージョン・ブームの代名詞と言えるスーパー・グループの代表曲。この曲はいくつかのヴァージョンが存在するが、ここではライヴ・レコーディングでダイナミックな演奏を捉えた名盤『MINT JAMS』収録のテイクをピックアップ。軽快なカッティング・ギターと鉄壁のリズム・セクションによる躍動感に満ちたバンド・サウンドが圧巻だ。
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03. Space Kid大野雄二
from the album 『SPACE KID』(1978)
アニメ『ルパン三世』の音楽でおなじみの作編曲家であり、ジャズ・フュージョンを代表するピアニスト。サントラや企画物も含めるとソロ名義の作品は膨大にあるが、本作は正統派フュージョンと言える名盤のタイトル・トラック。ディスコ・ビートに乗せて、サックス、エレクトリック・ピアノ、伊集加代子グループによるコーラスの掛け合いが楽しめる。
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04. カクトウギのテーマ坂本龍一 & カクトウギセッション
from the album 『サマー・ナーヴス』(1979)
六本木ピットインで行われたロックとフュージョンのセッション・イベントの出演者を中心に制作された企画アルバム収録のディスコ・テイストのナンバー。高橋ユキヒロが叩き出すビートや坂本龍一のキーボードの音色などに、同時進行していたYMOに通じるテイストが感じられる。この企画は後に伝説となったKYLYNプロジェクトにつながっていく。
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05. Hank & CliffTHE SQUARE
from the album 『うち水にRainbow』(1983)
CASIOPEAと並んでフュージョン・ブームを牽引した5人組グループによる7作目のオリジナル・アルバムより。当時は松任谷由実のバック・バンドに起用されていたこともあり、ポップできらびやかなサウンドが魅力的だ。この曲も和泉宏隆の軽快なピアノと伊東たけしが吹くリリコン(管楽器型の電子楽器)の音色が曲調をカラフルに彩っている。
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06. Yumedono大村憲司
from the album 『KENJI SHOCK』(1978)
フォーク・グループの赤い鳥でキャリアをスタートし、49歳の若さで亡くなるまでにYMOからロック、歌謡曲まで様々なセッションに参加したギタリスト。この曲はハーヴィー・メイソンがプロデュースを手掛けたLA録音のセカンド・アルバムに収められた一曲。ミディアム・グルーヴのリズムに乗って力強いフレーズを弾く、人気の高いナンバーだ。
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07. Charcoal BreakNANIWA EXPRESS
from the album 『MODERN BEAT』(1984)
関西のフュージョン・シーンを牽引し人気を博した5人組バンド。1982年のメジャー・デビュー以降はメンバーの一時離脱はあるとはいえ不動の布陣で継続中。東原力哉によるハードロックを凌駕するツー・バスドラムや、青柳誠の超人的なロングトーンなどテクニカルなイメージが強いが、この曲は抑制されたグルーヴに乗せてクールなプレイを聴かせる。
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08. A Seagull & Clouds菊池ひみこ
from the album 『Flying Beagle』(1987)
三木敏悟&インナーギャラクシー・オーケストラに参加した後にソロで活躍したキーボード奏者。アーニー・ワッツやリッチー・コールら海外ミュージシャンとの共演も多い。この曲はコンチネンタルからCBS・ソニーに移籍して発表した通算7作目から。エレガントな演奏を聴かせる一曲で、昨今は日本だけでなく海外からの注目度が高い作品のひとつ。
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09. Pastel Color村松 健
from the album 『STILL LIFE DONUTS』(1983)
大学在学中にデビューして話題を呼んだピアニストのソロ第一作より。豪華なスタジオ・ミュージシャンを従えて堂々たるプレイを披露する作品で、特にこの曲のリリカルでロマンティックなプレイは、後のヒーリング・ミュージック志向を想起させる。2004年には奄美大島に移住したが、コンスタントにスローライフを感じさせる音楽を発表し続けている。
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10. Key Breeze日野皓正
from the album 『New York Times』(1983)
オーセンティックなジャズのみならず、ジャズ・ロックからフリー・ジャズまで変幻自在のトランペット奏者。なかでもメジャー展開をしていたフュージョン期の80年前後は今も人気が高い。この曲はケニー・カークランドを中心としたニューヨークでのセッションを収めたアルバムから。メロウなサウンドに乗せてたゆたうようなプレイを聴かせる。
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11. Poppy’s Walk渡辺香津美 & The Gentle Thoughts
from the album 『Mermaid Boulevard』(1978)
後にYMOとも共演するフュージョンの代名詞的存在のギタリストが、リー・リトナー率いるスーパー・ミュージシャン集団のジェントル・ソウツと共演したアルファ・ミュージック制作による東京録音のアルバムより。凄腕ギタリスト二人の共演ではあるが、いずれもテクニックを見せつけるというよりは牧歌的なメロディを引き立てるプレイに終始している。
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12. Sapajou Walk佐藤允彦
from the album 『All-In All-Out』(1979)
バークリーで学んだ後、ジャズ・シーンだけでなくドラマやアニメのサウンドトラックや当時のパートナーだった中山千夏との共演作など、多岐に渡って活躍したピアニストのソロ作品より。ここではシンセサイザーを駆使しつつ、デイヴ・リーブマン、川崎燎、ハーヴィー・メイソンらをバックにグルーヴィーなエレクトリック・ピアノを披露する。
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13. Silver Drape鳥山雄司
from the album 『TRANSFUSION』(1988)
昨今では山下達郎バンドでの活躍で知られるギタリスト。1981年にソロ・デビューを果たすが、徐々にプレイヤーからプロデューサー的立ち位置へシフトチェンジ。この曲はそんな過渡期と言える1988年に発表した5作目のアルバムから。オリエンタル・テイストのイントロから壮大なギター・ソロへと展開する作風は、他にはない唯一無二の存在感だ。
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14. Avenue堀井勝美PROJECT
from the album 『Avenue Of Entertainment』(1987)
映画やテレビのサウンドトラック、CM音楽など、どちらかというと裏方仕事で知られるキーボード奏者。1980年代後半から始めた堀井勝美PROJECTは、ジャケットに使用された鈴木英人のイラストとリンクし、フュージョン・ファンに大いに受け入れられた。この曲は2作目のアルバムからで、土岐麻子の父である土岐英史のサックス・ソロが効いている。
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15. With All Beautiful LoveTHE PLAYERS
from the album 『Madagascar Lady』(1981)
鈴木宏昌が率いるコルゲン・バンドが発展し、1979年にレコード・デビューしたフュージョン・グループのザ・プレイヤーズ。ウェザー・リポートにインスパイアされて結成したバンドで、ギターの松木恒秀やベースの岡沢章らが参加。この曲は3作目のアルバムに収められていたスロー・ナンバーで、ムードたっぷりに吹く山口真文のサックスが美しい。

名盤復刻シリーズ
2025.5.21 release
¥3,080 (tax in) / Blu-spec CD2
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ナニワエキスプレス
『ノーフューズ』MHCL-31075
Original Release : 1978
「やわなフュージョンはもうたくさん。伝説の “ナニワエキスプレス” デビュー。そして、君のフューズは吹っとぶ。」
強烈なライヴ・パフォーマンスで地元関西で話題を呼びつつあったナニワエキスプレスの1982年に発売されたファースト・アルバム。後にナニワの代表曲となる「BELIEVIN’」収録。 -
村松 健
『スティル・ライフ・ドーナッツ』MHCL-31076
Original Release : 1983
「新しい世代のピアニスト・コンポーザー誕生! 爽やかさが見える、ピアノ100%!!」
完成度ハンパないデビュー作。メロウな楽曲から、後にブリティッシュJAZZ FUNKと呼ばれるようなGROOVEの効いた楽曲まで、完璧なアレンジをバックに村松健のピアノがメロディを奏でる。 -
鳥山雄司
『トランスフュージョン』MHCL-31077
Original Release : 1988
「デジタリックなパワー・プレイが炸裂するギタリスト鳥山雄司の会心作!!」
ソニー移籍後初で自身の通算5枚目のオリジナルアルバムが37年を経て初復刻。アレンジャー、プロデューサー、スタジオミュージシャンと活躍を続けるギタリスト鳥山雄司の1988年に発売された作品。 -
大村憲司
『ケンジ・ショック』MHCL-31078
Original Release : 1978
「ジャズ・フュージョンに対するロックからの回答がこれだ! ハービー・メイソンの愛情溢れるプロデュースを得て今、大村憲司のギターが疾走する!」
日本フュージョン黎明期の超名盤。LA録音の大村憲司2ndアルバム。プロデュースはハービー・メイソン。このアルバムを発表の後、YMOツアーメンバーとして活躍。
「」内はオリジナル発売時のキャッチコピー

5社共同企画
フュージョン
コンピレーション
シリーズ
定価 ¥3,000
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-Bon Voyage-KICJ-876 発売元:キングレコード
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Green Vestige/沢井原兒 & Bacon Egg(1981)
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Corner Top/清水信之(1980)
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Opa! Com Deus/本多俊之(1979)
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Mellow Around/宮の上貴昭(1980)
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Bon Voyage/村岡 建 & His New Group(1978)
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Blue Funk/森園勝敏 with Bird’s Eye View(1980)
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In The Sky/大野俊三(1979)
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Papaya Source/兼崎順一(1982)
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No If’s No Buts/八木正生(1979)
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Song For Georgie/益田幹夫(1979)
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Ain’t Nothing But “G”/清水靖晃(1979)
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Flamingo Street/RIGHT STAFF(1985)
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(I’m Still) Believing In Dreams/増尾好秋(1979)
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Lady/増尾元章(1982)
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Seagull/HANG RAIJI(1983)
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-Mint Breeze-UICZ-8241 発売元:ユニバーサル ミュージック
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Palm St./小林泉美(1981)
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Brasilian Skies/高中正義(1978)
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Caribbean Super Green/CARIOCA(1981)
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Yeh! Boogie/杉本喜代志(1978)
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Walk Downtown/ジョン・海山・ネプチューン(1980)
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Batik Pasar/本多俊之(1982)
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Mint Breeze/今田勝 NOWIN(1984)
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Be Yourself/LOGIC SYSTEM(1981)
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Dream Of Dream/柏木玲子(1984)
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Anyway/NORIKI(1983)
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Chico/野口五郎(1982)
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Manhattan Skyline/宮野弘紀(1981)
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カーチェイス/井上堯之(1979)
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Daybreak/NATIVE SON(1985)
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-Misty Morning-VICL-66069 発売元:ビクターエンタテインメント
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Send Me Your Feelings/日野皓正(1979)
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Virginity/響野夏子(1986)
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Misty Morning/奥 慶一(1981)
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Hunt Up Wind/福村 博(1978)
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Merci Baku/タイガー大越(1981)
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Walkin’ In The City/益田幹夫(1982)
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Down East/渡辺貞夫(1979)
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Ballerina/松原正樹(1979)
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Transparency/野呂一生(1985)
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Aqua Blue/KANGAROO(1983)
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Morning Flight/MALTA(1985)
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Shining Guitar/秋山一将(1978)
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Starlite Melody/鈴木 茂(1979)
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Southern Dream/You & Explosion Band(1983)
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赤い道が走る国/八木のぶお(1979)
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-Park Avenue-COCB-54379 発売元:日本コロムビア
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Park Avenue/渡辺香津美 with Manhattan Blaze(1978)
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Hip Cruiser/向井滋春(1979)
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Flying Easy/上田力とパワー・ステーション(1980)
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The Island Skyline/杉本喜代志(1981)
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Memory Lane/ソウル・メディア(1980)
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Out Of Focus/鈴木宏昌(1976)
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Lena/荒川バンド(1980)
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Still Love You/Spick & Span(1979)
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熱い友情/土岐英史 & TEMPS(1985)
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Midnight Whisper/野田ユカ(1989)
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West Beach Drive/鈴木 茂(1987)
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Gypsy Moon/朝本千可(1988)
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Good Morning Birds/Zoom(1982)
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Living In A City/大徳俊幸(1981)
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