Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A. 大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。 『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
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第401回 萩原健太のotonanoラジオ#284

2025/03/11 公開

birdさんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

birdさんをゲストに迎えて(その2)

1.

bird

センスとユーモア feat. スチャダラパー

『Reconnect』

birdさんをゲストに迎えて(その2)

2.

bird

記憶のソリテュード

『波形』

birdさんをゲストに迎えて(その2)

3.

bird

再び世界へ feat. ARIWA

『Reconnect』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#284

冨田恵一プロデュース作品集<女性アーティスト編>

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 道 / 冨田ラボ feat. bird

 先週に引き続き、間もなく冨田恵一プロデュースによる久々の新作アルバム『Reconnect』をリリースするbirdさんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。オンエア解禁日の関係もあってアルバムからは先行シングル曲しかかけられませんでしたが、他の曲もごきげんなものばかりなので、リリースされたら、みなさんぜひ聞いてみてください。またまた傑作アルバムが生まれたって感じです。

 で、今回のプレイリストは、その名盤誕生の立役者、冨田さんにスポットを当てます。冨田さんがアレンジ/プロデュースを手がけた膨大な作品群の中から、女性アーティストものに絞って、しかも冨田さんが作曲も手がけた曲というのを12曲ピックアップしてみました。まずは番組の主役でもあるbirdさんをフィーチャーした曲から。冨田さんが“冨田ラボ”名義で2003年にリリースしたアルバム『Shipbuilding』の収録曲です。作詞:bird、作編曲:冨田恵一。
2. 2つの月 / やなぎなぎ

 supercellとのコラボで一躍名を広めたシンガー・ソングライター、やなぎなぎが2014年にリリースしたセカンド・アルバム『ポリオミノ』より。作詞:やなぎなぎ、作編曲:冨田恵一。
3. BLINK / 畠山美由紀

 FMヨコハマのパーソナリティとしてもすっかりおなじみ、畠山美由紀さんが2018年にリリースしたアルバム『Wayfarer』より。作詞:髙城晶平(cero)、作編曲:冨田恵一。
4. 鏡の中で / 坂本真綾

 2013年のシングル「はじまりの海」以来、冨田さんと数々のコラボ作品を残してきた坂本真綾が2023年にリリースしたアルバム『記憶の図書館』より。作詞:坂本慎太郎、作編曲:冨田恵一。
5. 琥珀色の涙 / 笹川美和

 笹川美和、2018年のアルバム『新しい世界』はデビュー14年目にして初めて自身で作った曲以外を歌った1枚でした。その中からこの曲を。作詞:安藤裕子、作編曲:冨田恵一。
6. 雫の輪 / Negicco

 新潟在住アイドル・ユニット、Negiccoが2018年にリリースしたアルバム『MY COLOR』より。作詞:connie、作編曲:冨田恵一。
7. Clear Skies / Naz

 続いては沖縄在住のNaz。2019年のファーストEP『JUQCY』からのナンバーです。作詞:Lori Fine、作編曲:冨田恵一。
8. Copenhagen / kiki vivi lily

 シンガー・ソングライター、kiki vivi lilyが2019年にリリースしたアルバム『vivid』より。作詞:kiki vivi lily、作編曲:冨田恵一。
9. Color of Beauty / 中村舞子

 中村舞子、2012年のアルバム『HEART』より。作詞:中村舞子、作編曲:冨田恵一。
10. 一角獣と処女 / 松井優子

 冨田さんがプロデュースした“トラックバック・オーディション”で最優秀アーティストに選ばれたのをきっかけにソロ・デビューを果たした松井優子が2009年にリリースしたミニ・アルバム『アンティークレース編み』より。作詞:松井優子、作曲:冨田恵一&松井優子、編曲:冨田恵一。
11. Tefu Tefu / SARM

 SARM、2024年のEP『IRiS』より。作詞:SARM、作曲:冨田恵一&SARM、編曲:冨田恵一。
12. スローダンス / bird

 ラストは再びbirdさんの歌声で締めましょう。冨田さんがプロデュースを手がけた2019年のアルバム『波形』からのナンバー。作詞:bird、作編曲:冨田恵一。

解説:萩原健太

birdさんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第400回 萩原健太のotonanoラジオ#283

2025/03/04 公開

birdさんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

birdさんをゲストに迎えて(その1)

1.

bird

再び世界へ feat. ARIWA

『Reconnect』

birdさんをゲストに迎えて(その1)

2.

bird

パレード

『BREATH』

birdさんをゲストに迎えて(その1)

3.

bird

センスとユーモア feat. スチャダラパー

『Reconnect』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#283

ヒップホップアーティストとシンガーがタッグを組むfeat.洋楽ヒット!

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1. Fantasy (remix) / Mariah Carey feat. Ol' Dirty Bastard

 現在デビュー25周年イヤーを爆走中、間もなく冨田恵一プロデュースによる久々の新作アルバム『Reconnect』をリリースするbirdさんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。楽しいお話をいろいろうかがいました。アルバムから先行で公開されている「再び世界へ」にはレゲエ・バンド“ASOUND”のヴォーカル、ARIWAさんが、そして「センスとユーモア」にはスチャダラパーがフィーチャリング・ゲストとして参加していて。その辺の共演話も楽しかったですねー。

 というわけで、今週のプレイリストはフィーチャリングものの特集。スチャダラとbirdさんみたいな感じで、ヒップホップ・アーティストとシンガーがタッグを組んだ洋楽ヒットってのを集めてみました。まずは1995年のこの曲。歌姫マライアがオール・ダーティ・バスタードを迎えて放ったヒットです。トム・トム・クラブの「悪魔のラヴ・ソング」のサンプリングも話題を呼びました。両者、スタジオではいっさい顔を合わせなかったって話ですが(笑)。
2. If I Ruled the World (Imagine That) / Nas feat. Lauryn Hill

 続いては1996年のヒット。当時フージーズに在籍していたローリン・ヒルが初めて他アーティストのレコーディングに参加した1曲でした。
3. You Got Me / The Roots feat. Erykah Badu & Eve

 1999年のヒット。生演奏でヒップホップをぶちかますごきげんなバンド、ザ・ルーツがエリカ・バドゥとイヴを迎えて、大切な人を信頼することをテーマにグルーヴした名演です。
4. Walk This Way / RUN D.M.C feat. Aerosmith

 ラップ/ヒップホップのフィーチャリングものの草分けといえば、やはりこれです。1986年、ランDMCがエアロスミスからヴォーカルのスティーヴン・タイラー、ギターのジョー・ペリーを迎えて、エアロのヒットをカヴァーしたナンバー。日本でもヒップホップが大ブームになるきっかけを作った1曲でした。
5. Umbrella / Rihanna feat. Jay-Z

 2007年の英米ナンバーワン・ヒット。もともとはブリトニー・スピアーズとかメアリー・J・ブライジとか、他のシンガーが歌う予定だった曲が最終的にリアーナの下へとやってきて、大ヒットしたものです。
6. Anything / SWV feat. Wu-Tang Clan

 この曲、もともとはSWVが1992年、デビュー・アルバムに収めて発表したバラード・ナンバーでしたが、それが1994年の映画『アバヴ・ザ・リム』のサウンドトラック・アルバムでリミックスされたとき、強烈なニュー・ジャック・スウィングものへと作り変えられて、ウー・タン・クランのラップをフィーチャー。このリミックスが功を奏して大ヒットしました。
7. Dilemma / Nelly feat. Kelly Rowland

 ネリーが、当時ディスティニーズ・チャイルドのメンバーだったケリー・ローランドを迎えて2002年に大ヒットさせたナンバー。全米チャートで10週連続1位に輝きグラミー賞も獲得しています。パティ・ラベルの「ラヴ、ニード・アンド・ウォント・ユー」のキー・フレーズを引用してます。
8. I Wanna Be Down (Remix) / Brandy featuring Queen Latifah, Yoyo & McLyte

 この曲は1994年にブランディが大ヒットさせたデビュー・シングル。それを下敷きに、クイーン・ラティファ、ヨーヨー、MCライトら女性ヒップホッパーをゲストに迎えて制作されたリミックス・ヴァージョンです。
9. Wipeout / Fat Boys feat. The Beach Boys

 ランDMCと並ぶ1980年代ものを。ファット・ボーイズがザ・サーファリズによる1960年代サーフィン・インストの代表的ヒット「ワイプアウト」を題材に強烈なラップを披露し、そこにサーフィンものといえばこの人たち、ビーチ・ボーイズのコーラスを乗せたナンバーです。1987年のヒット。
10. I Can Love You / Mary J. Blige feat. Lil' Kim

 1997年のヒット。もともとメアリー・J・ブライジがリル・キムのデビュー・アルバム『ハード・コア』(1996年)に収録されていた「クイーン・ビッチ」のグルーヴを元にレコーディングした曲だったこともあり、リル・キムのラップがフィーチャーされました。
11. Are You That Somebody / Aaliyah feat. Timbaland

 1998年の大ヒット。同年の映画『ドクター・ドリトル』のサウンドトラック・ナンバーです。プロデュースとソングライティングをティンバランドが手がけていて、当然のように自身のラップもフィーチャーされています。赤ちゃんの声のサンプリングも印象的。
12. Hey Lover / LL Cool J feat. Boyz II Men

 1995年のヒット。ヒップホップ・シーンの重鎮、LLがボーイズIIメンのコーラスを従えて、マイケル・ジャクソンの「ザ・レディ・イン・マイ・ライフ」をサンプリングしつつ、ロマンチックにキメてます。

解説:萩原健太

birdさんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第399回 萩原健太のotonanoラジオ#282

2025/02/25 公開

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その2)

1.

浦沢直樹

Mr.ポストマン

『Love Songs』

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その2)

2.

浦沢直樹

レインボーチャイルド

『Love Songs』

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その2)

3.

浦沢直樹

漫画描きのバラード

『Love Songs』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#282

アメコミっぽい洋楽ジャケット作品集

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. A Beautiful Morning / Rascals (from album “Time Peace: The Rascals' Greatest Hits”)

 先週に引き続き、浦沢直樹さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。今週もご自身シンガー・ソングライターとして8年ぶりにリリースなさるサード・アルバム『Love Songs』のお話をたっぷりうかがいました。楽しかったーっ。

 というわけで、今回のプレイリスト。先週は漫画家の方がジャケットを描いた邦楽アルバムとかシングルとかを集めてみましたが、今週はその流れで洋楽編。といっても、ぼくの場合、勉強不足で海外の漫画家さんの詳しいことよくわかっていないので、なんとなくアメコミっぽいムードをたたえたアルバム・ジャケットの中からざっくり12作、セレクトしてみました。5年くらい前、スカートの澤部くんをゲストに迎えたとき、同じようなコンセプトでプレイリストを作ったことがありましたが、一部そのときとダブったりもしつつ、新たな気分で作ったプレイリストです。

 まずはラスカルズから。彼らが1968年にリリースした初のベスト・アルバム『タイム・ピース』を取り上げましょう。今回のセレクション、基本的にベスト盤は省いて選んだのですが、このラスカルズのベスト盤の場合、これで初めてアルバムに収録された本曲、1968年に全米3位まで上昇したシングル「ア・ビューティフル・モーニング」が収められているので、例外的にピックアップしてみました。ポーランド出身のグラフィック・デザイナー/イラストレーターのスタニスワフ・ザゴルスキーが手がけたジャケットです。
2. Shandi / Kiss (from album “Unmasked”)

 これはキッスが1980年にリリースしたアルバム『仮面の正体(Unmasked)』の収録曲。アルバム・ジャケットは中心メンバー、ポール・スタンレーの発案で“キッスの素顔に迫る”というテーマのアメコミふうのデザインになっていました。が、他のメンバーにはあまり評判がよくなかったとか。デザインしたのはのちに“エコ・シュールリアリスト”として名を馳せることになるアーティスト、ヴィクター・スタビン。
3. All The Madmen / David Bowie (from album “Metrobolist” (aka The Man Who Sold The World))

 デヴィッド・ボウイが1970年にリリースしたアルバム『世界を売った男(The Man Who Sold the World)』は、ドレス姿のボウイがソファに横たわる写真のジャケットでおなじみですが、もともとは『メトロボリスト』というタイトルの下、マイク・ウェラーが手がけたアメコミふうのジャケットで出る予定でした。ということで、2020年、発売50周年を記念して再発された際、そのオリジナル・ジャケット・デザインとオリジナル・タイトルが復活。その盤から1曲、聞いてください。
4. Fill It Up Again / Indigo Girls (from album “All That We Let In”)

 続いては、1980年代の米オルタナ・コミック・ムーヴメントをリードした『ラヴ・アンド・ロケッツ』の作者、ヘルナンデス兄弟のうちのひとり、ハイミー・ヘルナンデスがジャケットを手がけたインディゴ・ガールズ、2004年のアルバム『オール・ザット・ウィー・レット・イン』からのナンバーです。
5. Bertha Butt Boogie / The Jimmy Castor Bunch (from album “Butt of Course…”)

 お尻が自慢の原始穴居人、バーサさんを主人公に据えたジミー・キャスター・バンチのノヴェルティR&B。1975年のナンバーです。この人たち、他にも「原始穴居人(Troglodyte)」とか、「類人猿(Luther the Anthropoid)」とか、そんなシングルばっかり出していて、ジャケットもいつも超ひょうきん。この曲を含むアルバム『バット・オフ・コース…』もMADマガジンやECコミックスでおなじみ、伝説のジャック・デイヴィスが描いています。
6. Piece of My Heart / Big Brother & The Holding Company (from album “Cheap Thrills”)

 ロック・ヒストリーに燦然と輝く伝説のコミック・アルバム・ジャケットといえばこれ。ジャニス・ジョプリンがリード・シンガーを務めていたロック・バンド、ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニーが1968年にリリースしたセカンド・アルバム『チープ・スリル』です。ジャケットは1960年代アンダーグラウンド・コミック運動の旗手としてもおなじみ、『フリッツ・ザ・キャット』のロバート・クラム。そんな名盤からごきげんにソウルフルなこの曲を。
7. It’s All Right / Wynton Kelly Trio (from album “It's All Right!”)

 ジャズの世界にもこんなアメコミっぽいジャケットがあります。マイルス・デイヴィスとの活動でも知られるピアニスト、ウィントン・ケリーが1964年にリリースしたリーダー・アルバム『イッツ・オール・ライト』。レギュラー・トリオにケニー・バレルのギター、キャンディドのコンガを加えた5人編成で録音したファンキーな1枚です。ジャケットを描いているのは、当時ジャズの名盤のジャケット・デザインを多数手がけていたデイヴィス・ストーン・マーティン。アルバムのポップな仕上がりに合わせたイラストを描いたとのこと。
8. Bang-Shang-a-Lang / The Archies (from album “The Archies”)

 1960年代にキャロル・キングやニール・セダカなど多くのすぐれたソングライターを発掘し、モンキーズを大ヒットさせた米音楽界の大立者、ドン・カーシュナー。彼は1969年、ダン・デカルロ作の人気コミック『アーチー』に注目。そのテレビ・アニメ版を制作し、アニメの中で主人公たちにバンドを結成させた。それがアーチーズです。売れっ子スタジオ・セッション・シンガーだったロン・ダンテをリード・シンガーに据え、本曲や「シュガー・シュガー」のような、ひたすら楽しいポップ・ソングを次々ヒットさせていきました。本曲を含むデビュー・アルバムのジャケットはもちろんダン・デカルロが描いています。
9. Feel Good Inc. / Gorillaz (from album “Demon Days”)

 そんなアーチーズの21世紀版がゴリラズ。ブラーのデーモン・アルバーンが『タンク・ガール』などの作者としておなじみ、コミック・アーティストのジェイミー・ヒューレットとタッグを組んだヴァーチャルな覆面バンド・プロジェクトです。本曲を含む2005年のセカンド・アルバム『デーモン・デイズ』のジャケットは、もちろんヒューレットによるものでした。
10. Candy / Iggy Pop (from album “Brick By Brick”)

 こちらも著名なコミック・ブック/アーティスト、チャールズ・バーンズがジャケットを描いたイギー・ポップ、1990年のアルバム『ブリック・バイ・ブリック』より。バーンズらしいインパクト強めのイメージがイギー・ポップにぴったり。
11. The Rocker / Thin Lizzy (from album “Vagabonds Of The Western World”)

 こちらはシン・リジィ、1973年のアルバム『西洋無頼(Vagabonds of the Western World)』からのナンバー。アルバム・ジャケットは赤と黒を基調にしたチェ・ゲバラの肖像画でおなじみ、ちょいちょいシン・リジィのアルバムも手がけているアイルランド人アーティスト、ジム・フィッツパトリックによるものです。
12. A Boy Named Charlie Brown / Rod McKuen (from album “A Boy Named Charlie Brown”)

 そして最後は、世界中で世紀を超えて愛され続けるチャールズ・M・シュルツのコミック『スヌーピー』をジャケットにフィーチャーした1枚。日本では『スヌーピーとチャーリー』というタイトルで公開された1969年のアニメ映画『A Boy Named Charlie Brown』のために、詩人としてもおなじみ、ロッド・マッケンが書いたオリジナル・スコア・アルバムから、映画の主題歌となった楽曲です。

解説:萩原健太

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第398回 萩原健太のotonanoラジオ#281

2025/02/18 公開

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その1)

1.

浦沢直樹

ダイヤモンド

『Love Songs』

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その1)

2.

浦沢直樹

It's Because I Love You

『Love Songs』

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その1)

3.

浦沢直樹

とりあえずジャンプ

『Love Songs』

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その1)

4.

浦沢直樹

Love Song

『Love Songs』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#281

漫画家が描く音楽ジャケット作品集<邦楽編>

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1. 起きたくないよ(Don’t Wanna Wake Up!!) / カジヒデキ

 浦沢直樹さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。漫画家の方にゲストで来ていただくのは上條淳士さん以来かな。上條さんには、PSY・Sの松浦くんが選曲/プロデュースを手がけた『TO-Y』のイメージ・アルバムについてのお話をうかがったのだけれど、今回の浦沢さんはご自身シンガー・ソングライターとして8年ぶりにリリースなさるサード・アルバム『Love Songs』のお話。興味深いエピソードをたくさんうかがいました。来週も楽しみ!

 というわけで、今回のプレイリストですが。浦沢さんの『Love Songs』は、当然のようにご自身の絵がアルバム・ジャケットに使われているのですが。それに触発されまして。漫画家の方がジャケットを描いたアルバムとかシングルとかを集めてみようかな、と。そういう12曲です。洋楽でもいろいろありますが、超有名なロバート・クラムあたり以外、海外の漫画家さん事情がよくわからないもんで(笑)。今回は邦楽編です。

 まずは番組にもお迎えしたことがあるカジくん。江口寿史さんがジャケットのイラストを手がけた去年のアルバム『BEING PURE AT HEART~ありのままでいいんじゃない』からの曲で、プレイリストをスタートしましょう。
2. 夜空の誓い duet with 甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ) / UA

 続いてはUAさんが2010年にリリースしたカヴァー・アルバム『KABA』。くらもちふさこさんがジャケットを描き下ろしていました。そこから、細野晴臣、忌野清志郎、坂本冬美という顔ぶれで結成された“HIS”によるナンバーを、甲本ヒロトさんとのデュエットでカヴァーしたこの曲を。
3. 大停電の夜に / cero

 2011年、ceroがリリースしたファースト・アルバム『WORLD RECORD』からのナンバー。このアルバムのジャケットは、自身、大のレコード・コレクターとしてもおなじみ、本秀康くんの描き下ろしでした。
4. Happy Fine Day / 森若香織

 GO-BANG'S解散後、森若香織さんが1995年にリリースした初ソロ・アルバム『LOVE OR DIE』からのシングル・カット・ナンバーです。アルバムのジャケットは、去年の秋に88歳で亡くなった巨匠、楳図かずおさん。楳図さんもご自身、ミュージシャンとして音楽活動もしていらっしゃいました。ちなみに、この曲のシングルのジャケットでは森若さんによる「おろち」のコスプレ実写でした。
5. Keep on smiling / 真心ブラザーズ

 真心ブラザーズが2012年、久々にリリースしたアルバム『Keep on traveling』より、そのタイトル・チューンです。アルバム・ジャケットは『宇宙兄弟』で超おなじみ、小山宙哉さん。“ブラザーつながり”ってこと?
6. しんしんしん / はっぴいえんど

 漫画家ジャケットの古典ってことになると、やはりこれかな。はっぴいえんどが1970年にリリースしたファースト・アルバム『はっぴいえんど』(通称:ゆでめん)。ジャケットのイラストを林静一さんが手がけていました。はっぴいえんどは次作『風街ろまん』でも宮谷和彦さんをジャケットに起用していたりして。当時のサブカル・シーンを象徴していた『コム』とか『ガロ』といった意識的な漫画雑誌との文化的な繋がりをアルバム・ジャケットでも主張していました。というわけで、“ゆでめん”から若き日の細野晴臣作品を。
7. Turn Me Loose, I'm Dr. Feelgood〜Cold Sweat / 村田陽一ソリッド・ブラス

 最強のブラス・アンサンブル、村田陽一ソリッド・ブラスが2001年にリリースしたアルバム『タイトネス』のジャケットは、内田春菊さんの描き下ろし。そのアルバムからファンキー大統領、ジェイムス・ブラウンのナンバーをメドレーにしたこの曲を。
8. ポップミュージック / ハンサムケンヤ

 シンガー・ソングライター、ハンサムケンヤが2012年、メジャーからリリースした初ミニ・アルバム『ゴールドマッシュ』より。ジャケットを浅野いにおさんが手がけていました。
9. Catwalk / SOUL'd OUT

 ここからはシングル。SOUL'd OUTが2006年にリリースしたアルバム『ALIVE』からカットされた本シングルのジャケットを、あの荒木飛呂彦さんが描き下ろしていました。
10. 愛はおしゃれじゃない / 岡村靖幸 w 小出祐介

 オカムラちゃんの2014年のシングル。Base Ball Bearの小出祐介さんと共作&デュエット、さらに久保ミツロウさんがジャケットを描き下ろすというトリプル・コラボレーションでした。
11. モノノケダンス / 電気グルーヴ

 電気グルーヴ、2008年のシングル。テレビ・アニメ『墓場鬼太郎』のオープニング・テーマだったということもあり、原作者である、これまた大巨匠、水木しげるさんの絵がジャケットを飾っていました。
12. 桜流し / 宇多田ヒカル

 ラストは2012年のシングル。宇多田ヒカルさんが映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のエンディング・テーマとして書き下ろしたナンバーです。ジャケットは「ヱヴァンゲリヲン」のキャラクター・デザインを手がける貞本義行さんの描き下ろしでした。

解説:萩原健太

浦沢直樹さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第397回 萩原健太のotonanoラジオ#280

2025/02/11 公開

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

1.

高野寛

STAY, STAY, STAY

『Modern Vintage Future』

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

2.

高野寛

Play ▶ 再生

『Modern Vintage Future』

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

3.

高野寛

Isolation

『Modern Vintage Future』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#280

マイ・フェイヴァリット 高野寛 Part2

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1. Free / 高野寛

 先週に引き続き高野寛さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。今週も、去年暮れにリリースされたデビュー35周年記念アルバム『Modern Vintage Future』のこと、いろいろ深掘りしました。

 というわけで、今週のプレイリストも先週の続き。ぼくの好きな高野寛作品集です。先週も書きましたが、高野くんは自選のベスト盤とかもたくさん出しているので、超有名曲に関してはそちらで聞いていただくことにして。こちらでは高野くんの過去楽曲の中から、ベスト盤とかにあまり選ばれない曲を中心にピックアップしてみました。先週は12作目の『カメレオン・ポップ』までのセレクションだったので、今週はまず前半、13作目のオリジナル・アルバム『TRIO』から最新作『Modern Vintage Future』までの5作からそれぞれ1曲ずつセレクトして。その後、様々なトリビュート・アルバムとかコンピレーションとかゲスト参加作とかナタリー・ワイズの一員としてリリースしたアルバムとかに含まれていた高野くんの歌声を7曲、計12曲を並べてみました。

 プレイリスト1曲目は、2014年のアルバム『TRIO』より。ブラジルでモレーノ・ヴェローゾのプロデュースの下、過去曲の再演なども交えて制作された素敵にリラックスした1枚でした。そこからまずはこの曲を。
2. DAN☆SHARI / 高野寛

 続いては3年ぶり、2017年にリリースされた久々のオリジナル・アルバム『Everything is Good』より。初期から高野くんの個性のひとつだった言葉遊びが楽しい1曲です。
3. とおくはなれて / 高野寛

 Dr.kyOnと佐橋佳幸によるユニット、ダージリンの全面サポートの下でレコーディングされた2018年のアルバム『A-UN(あ・うん)』より。このアルバムは他アーティストへの提供曲の自演ヴァージョン中心の1枚でしたが、いくつか新曲も含まれていて。そのうちの1曲を。
4. 魔法のメロディ / 高野寛

 冨田ラボこと冨田恵一がバックアップする形で制作された2019年のアルバム『City Folklore』より。
5. サナギの世界 / 高野寛

 そして最新作『Modern Vintage Future』から、番組ではオンエアできなかったけれど、ぼくが個人的にとても好きなこの曲を。
6. 君と僕と彼女のこと / 坂本龍一

 ここからはオリジナル・アルバムではなく、様々な作品で披露された高野くんの歌声の中から気になるものをいくつかピックアップ。まずは1994年に坂本龍一がリリースしたアルバム『スウィート・リヴェンジ』から。坂本さんと高野くんが、ちょっと微妙になまめかしくヴォーカルを分け合ってます。作詞:大貫妙子、作曲:坂本龍一。
7. いとこ同士 / 高野寛

 2001年に出たムーンライダーズへのトリビュート・アルバム『MOON BOSSA』で発表された高野くんのヴァージョン。もともとはライダーズの1978年作品『NOUVELLES VAGUES』に収められていたナンバーです。作詞:鈴木博文、作曲:岡田徹。
8. 風越し / Nathalie Wise

 Tokyo No.1 Soul SetのBIKKE、Undercurrentの斉藤哲也、そして高野寛という顔ぶれで結成されたバンド、ナタリー・ワイズのナンバーもいきましょう。2003年のアルバム『film, silence』から、BIKKEのラップと高野くんのヴォーカルがいい感じに交錯します。スポークン・ワーズは小泉今日子。
9. CUE / 高野寛

 2004年に出たYMOへのトリビュート・アルバム『TRIBUTE TO YMO』収録の高野くんヴァージョンです。YMOの1981年作品『BGM』に収められていた高橋幸宏、細野晴臣の共作ナンバー。
10. おやすみナターシャ / 高野寛

 2007年にリリースされた子守唄コンピレーション『おやすみなさい』に高野くんが提供したナンバー。2005年の「おさるのナターシャ」に続く“ナターシャ・シリーズ”第2弾でした。
11. 色彩の中へ FEAT. 高野寛 / トベタ・バジュン

 トベタ・バジュンが2008年にリリースしたアルバム『青い蝶』より。坂本龍一、大貫妙子、高橋幸宏、堀込泰行など多彩なゲストを迎えた豪華な1枚でしたが、そこに高野くんも参加。1996年、坂本龍一がプロデュースした中谷美紀のファースト・アルバム『食物連鎖』のために高野くんが詞を提供した曲を自ら歌っています。作曲はヴィニシウス・カントゥアリア。
12. わたしのニャンコ / 高野寛

 最後はやはり2008年にリリースされたコンピ『一緒にうたおう! NHKみんなのうた〜大人Ver.〜』で高野くんが披露した曲を。矢野顕子が1983年、ひばり児童合唱団を率いて『NHKみんなのうた』で発表した名曲をカヴァーして聞かせてくれました。

解説:萩原健太

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第396回 萩原健太のotonanoラジオ#279

2025/02/04 公開

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

1.

高野寛

青い鳥飛んだ

『Modern Vintage Future』

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

2.

高野寛

僕ら、バラバラ

『Modern Vintage Future』

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

3.

高野寛

The River

『Modern Vintage Future』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#279

マイ・フェイヴァリット 高野寛

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1. 恋愛感情保存の法則 / 高野寛

 高野寛さんをお迎えした『otonanoラジオ』。去年の暮れにリリースされたデビュー35周年記念アルバム『Modern Vintage Future』のことなど、たくさん興味深いお話をうかがいました。高野くんには何度も番組に来てもらっているのですが、わりとトリビュート系の作品にまつわるご出演が多く、ご本人の作品についてじっくり話していただくことがあまりなかったもんで。うれしかったです。

 というわけで、高野くん登場回のプレイリストはそんなこんなで企画ものっぽいものになりがち。ご本人の音源をセレクトすることが少なかったもんで、今回は高野くんの作品だけで選んでみました。といっても、シングル曲なども含むいわゆるベスト選曲だと、高野くんは自選のベスト盤とかもたくさん出しているので、超有名曲はそちらで聞いていただくことにして。こちらでは高野くんの過去楽曲の中から、ベスト盤とかにあまり選ばれない曲を中心に、各オリジナル・アルバムごとに1曲ずつ、ぼくの個人的フェイバリット・ナンバーをピックアップ。まあ、高野くんはたくさんアルバムを出しているので、今回は12作目の『カメレオン・ポップ』までのセレクションです。年代順に並べてみました。

 まずは高野くんの記念すべきファースト・アルバム、1988年の『hullo hulloa』から、なんだか初々しいこの曲でスタートです。
2. 五十歩百歩 / 高野寛

 1989年のアルバム『RING』より。高野くん独特のクールなユーモア感覚が最高!
3. 一喜一憂 / 高野寛

 1990年の『CUE』より。5拍子もさりげなくポップに。
4. 紳士同盟 / 高野寛

 1991年の『AWAKENING』より。こちらはシニカルなワルツ。
5. ホロスコープ / 高野寛

 1992年の『th@nks』より。デジタルなスウィング感がなんとも高野くんらしい。
6. 君のために / 高野寛

 1993年の『I (ai)』より。個人的には高野作品中、お気に入り度かなり上位の1曲です。
7. Time and Again / 高野寛

 1995年の『Sorrow and Smile』より。精緻なアレンジは坂本龍一の手によるもの。
8. Planetarium Rain / 高野寛

 1996年の『Rain or Shine』より。エレキ・シタールにしびれます。
9. Everlasting Blue / 高野寛

 1999年の『Tide』より。
10. 1.2.3.4.5.6.7 days / 高野寛

 ナタリー・ワイズに加入しての活動を間に挟んで、2004年、久々にリリースされたソロ名義のアルバム『確かな光』より。
11. PAIN / 高野寛

 デビュー20周年記念アルバム、2009年の『Rainbow Magic』より。アレンジは亀田誠治。
12. 十字路に降る雪 / 高野寛

 2011年のアルバム『カメレオン・ポップ』より。興味深いカヴァー曲もたくさん収められていたアルバムですが、やっぱりこの曲をはじめ、高野くんのオリジナル曲が光ります。

解説:萩原健太

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第395回 萩原健太のotonanoラジオ#278

2025/01/28 公開

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その2)

1.

Skoop On Somebody

LOVE OR NOT

『GOOD NEWS』

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その2)

2.

Skoop On Somebody

JOY AND PAIN

『GOOD NEWS』

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その2)

3.

Skoop On Somebody

コントラスト

『GOOD NEWS』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#278

マイ・フェイヴァリットSkoop On Somebody

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1. No Make de On The Bed / SKOOP

 先週に引き続き、スクープ・オン・サムバディからTAKEさんをお迎えした『otonanoラジオ』。SOSが昨年暮れにリリースした新作アルバム『GOOD NEWS』のお話を今週もたっぷりうかがいました。というわけで、今週のプレイリストはずばりスクープ・オン・サムバディの過去作品の中から、ぼくが個人的に好きな曲をずらっと12曲、並べてみました。まずは何はともあれ彼らのデビュー曲から。1997年2月、まだ“スクープ”というバンド名だった時期にリリースされたファンキーなファースト・シングルです。
2. Come Back 2 Me / SKOOP

 続いては同年9月にリリースされた彼らのファースト・アルバム『SKOOP』から。人気の高いスロー・ナンバーです。
3. Everlasting Love / SKOOP

 1998年10月リリースのセカンド・アルバム『Mood 4 Luv』より。平井堅がコーラスで参加したシングル・カット・ナンバーです。
4. 君なき日々 / SKOOP

 1999年8月リリースのサード・アルバム『Where do we go』より。
5. Summer Ride / Skoop On Somebody

 バンド名を“スクープ・オン・サムバディ”と変更してから初めて、2001年6月にリリースしたアルバム『Key of Love』からのポップなナンバー。アレンジを手がけた小松秀行のベースがかっこいい!
6. a tomorrowsong / Skoop On Somebody

 2002年3月のシングル。Face 2 fAKEとのコラボ作品です。
7. happypeople / Skoop On Somebody

 ちょっと時代を飛ばして、2006年2月のアルバム『Pianoforte』からのナンバーです。
8. Brown Eyed Soul (feat. JiN) / Skoop On Somebody

 スクープ・オン・サムバディとは切っても切れないプロデューサー/ソングライター、JiNとタッグを組んだナンバー。2008年3月のアルバム『STAY or SHINE』より。
9. ETERNAL LANDSCAPE / 織田哲郎 & Skoop On Somebody

 続いては織田哲郎とのコラボ・シングル。さすがのポップさ、キャッチーさ。2008年8月にリリースされました。
10. ベストショット (feat. JiN) / Skoop On Somebody

 スクープ・オン・サムバディが2人体制になってリリースした初オリジナル・アルバム、2011年11月リリースの『Distance』の収録曲。こちらもJiNとのタッグでした。
11. Nice'n' Deep / Skoop On Somebody

 海外でも高く評価されている“ドクター・アール”ことサカイ・リョウスケと組んだ1曲。2017年10月リリースのアルバム『State Of Soul』より。
12. Good Evening / Skoop On Somebody

 ラストは2019年7月リリースのアルバム『What is love?』のオープニングを飾っていたこのナンバーで。

解説:萩原健太

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第394回 萩原健太のotonanoラジオ#277

2025/01/21 公開

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その1)

1.

Skoop On Somebody

GOOD NEWS

『GOOD NEWS』

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その1)

2.

Skoop On Somebody

ANSWER〜歓びの歌〜ALBUM ver.

『GOOD NEWS』

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その1)

3.

Skoop On Somebody

沈まない太陽

『GOOD NEWS』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#277

ソウル系、レゲエ系アーティストの洋楽ゴスペル

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1. Amen / Otis Redding

 スクープ・オン・サムバディからTAKEさんをお迎えした『otonanoラジオ』。SOSが昨年暮れにリリースした新作アルバム『GOOD NEWS』のお話をたっぷりうかがいました。この『GOOD NEWS』はSOSにとって彼らなりのゴスペル・アルバムとのこと。ソウルっぽいものとか、レゲエっぽいものとか、いろいろなパターンのSOS流ゴスペルが胸に沁みます。

 というわけで今週のプレイリストは、いわゆる正統派のゴスペルではなく、ソウル系、レゲエ系のアーティストによる彼らなりの洋楽ゴスペルものを12曲集めて並べてみました。まずはR&Bのキング、オーティス・レディングから。1963年に公開されたシドニー・ポワチエの主演映画『野のユリ(Lilies of the Field)』の劇中歌として有名になったゴスペル・ソング「エイメン」を歌っています。このオーティス・ヴァージョンがヒットしたのは1968年のこと。全米R&Bチャートで最高15位に達するヒットを記録しました。が、オーティスはその前年、1967年暮れに悲劇の飛行機事故で他界。その追悼の思いもこもったヒットでした。
2. Gotta Serve Somebody / Shirley Caesar

 続いてはボブ・ディランが書いたオリジナル・ゴスペル・ソング。1979年のアルバム『スロウ・トレイン・カミング』に収録されていたソウルフルなナンバーですが、それを黒人女性R&Bシンガー、シャーリー・シーザーが1980年にカヴァーしたヴァージョンを。
3. Wholy Holy / Aretha Franklin

 オーティス・レディングがR&Bのキングならば、こちらはR&Bのクイーン。アレサ・フランクリンが1972年、ロサンゼルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・バプティスト教会で録音したライヴ・アルバム『至上の愛〜チャーチ・コンサート(Amazing Grace)』からの音源です。これも伝統的なゴスペル曲ではなく、作者はマーヴィン・ゲイ。シングル・カットもされ小ヒットを記録しました。感動的な名唱!
4. Heaven Help Us All / Ray Charles

 レイ・チャールズと言えば、1950年代初頭、ジャズ、ブルース、ゴスペル、そしてカントリーなど、米国のすべてのルーツ音楽をゴッタ煮にして斬新な“ソウル・ミュージック”を作り上げてしまった真に偉大なアーティスト。当然、ゴスペル・フィーリングには定評があります。そんな大御所が1972年にリリースしたプロテスト色濃いアルバム『ア・メッセージ・フロム・ザ・ピープル』から、スティーヴィー・ワンダーなどにも多くのヒットを提供しているソングライター、ロナルド・ミラー作のこのナンバーを。
5. I'll Take You There / The Staple Singers

 R&Bの名門スタックス・レコードを代表するゴスペル・ソウル・グループ、ステイプル・シンガーズ。もともとシカゴを拠点にゴスペルを演奏していたローバック“ポップス”ステイプルズが、娘や息子たちを引き連れて結成したファミリー・グループです。そんな彼らの代表曲。1972年の全米ナンバーワン・ヒットです。
6. Give Thanks and Praise / Bob Marley & The Wailers

 スクープ・オン・サムバディの『GOOD NEWS』にもレゲエ・グルーヴのゴスペル・ナンバーが入っていましたが。その元祖とも言うべきボブ・マーリーならではのゴスペルを聞いてみましょう。ボブ・マーリーが亡くなった2年後、1983年にリリースされた発掘音源集『コンフロンテイション』でお目見えした1曲です。
7. Thank You Master (For My Soul) / Donny Hathaway

 TAKEさんも大好きだというダニー・ハザウェイのゴスペル・フィーリングを満喫できる曲。1970年のアルバム『新しきソウルの光と道(Everything Is Everything)』に収められていた自作曲です。
8. You Bring Me Joy / Anita Baker

 お次は1986年、アニタ・ベイカーがリリースしたアルバム『ラプチュアー』からのナンバー。ジェイムス・テイラーなどのバック・コーラスを担当していたこともあるシンガー・ソングライター、デヴィッド・ラズリーが1980年、ノーマン・コナーズのために書いた曲のカヴァーです。こちらのほうが断然有名なヴァージョン。レニー・クラヴィッツとかも大好きな曲だと語ってました。
9. Optimistic / Sounds Of Blackness

 TAKEさんのお話にも名前が出てきたサウンズ・オヴ・ブラックネス。1969年に結成された、ゴスペルを基調とするアーバン・コンテンポラリー・ヴォーカル・グループですが。彼らが1991年、ジミー・ジャム&テリー・ルイスのプロデュースの下でリリースしたアルバム『エヴォリューション・オブ・ゴスペル』からのナンバーです。
10. Holy Forever (Reggae Version) / Christafari

 もうひとつレゲエものを。1989年に結成されたクリスチャン・レゲエ・バンド、クライスタファリによる2023年作品。
11. Jesus / Kirk Franklin

 現在のコンテンポラリー・ゴスペル・シーンを代表するシンガー、カーク・フランクリンの歌声も聞いておきましょう。2007年のアルバム『ザ・ファイト・オブ・マイ・ライフ』に収められていた自作ゴスペルです。
12. People Get Ready / The Impressions

 そして最後は、前出ステイプル・シンガーズやアレサ・フランクリンにも充実の名曲を提供したカーティス・メイフィールド率いるインプレッションズの自作ゴスペル・ナンバーを。1965年のヒットです。ボブ・ディランや、ロッド・スチュワート&ジェフ・ベックなどによるカヴァーもロック・ファンにはおなじみかも。

解説:萩原健太

TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第393回 萩原健太のotonanoラジオ#276

2025/01/14 公開

新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

1.

UGUISS

君は夜の月

『君は夜の月』

新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

2.

Peter Gallway

Save The Country

『Laura: The Music Of Laura Nyro』

新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

3.

The Surfrajettes

Easy As Pie

『Easy As Pie』

新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

4.

The Lemon Twigs

My Golden Years

『A Dream Is All We Know』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#276

LOOK BACK! 2024~洋楽編(オンエア延長戦)

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1. Went to a Party / Nick Lowe & Los Straitjackets

 先週に引き続き、新春恒例、佐橋佳幸&能地祐子を迎えてのグダグダおしゃべり放談をお届けした『otonanoラジオ』。お楽しみいただけましたか? ぼくも含めて3人それぞれ、2024年リリースの新作アルバムの中から好きなものをあれこれ持ち寄ってのよもやま話。各々5作くらいずつ持ち寄ったのですが、時間の関係で番組ではかけられなかったものも多いので、今週のプレイリストは番組でかけきれなかったアルバムからの曲を中心に、あと、その他にぼくが個人的に好きだった2024年の洋楽アルバムからの曲も少し足して、12曲、並べてみました。

 まずはノージがセレクトしていたものの、番組内では軽く話すだけで終わってしまったニック・ロウ、11年ぶりのオリジナル・アルバム『インドア・サファリ』からのナンバーです。覆面エレキ・インスト・バンド、ロス・ストレイトジャケッツをバックに従えたごきげんなロックンロール。お楽しみください。
2. Keep Dancing / The Courettes

 続いてはぼくがセレクトしたザ・コーレッツ。以前、グリム・スパンキーのふたりが番組に来てくれたときもかけたグループですが。デンマーク人ドラマーの夫と、ブラジル人ギタリストの妻…という組み合わせのごきげんな夫婦ロックンロール・バンド。彼らが去年リリースした新作アルバム『ザ・ソウル・オヴ…ザ・ファビュラス・コーレッツ』から、1960年代にたくさんのヒットを生み出したポップス職人、リチャード・ゴッテラーがレコーディングに絡んだこの曲を。
3. Momo (feat. The Heffington Appreciation Society) / Jim Keltner

 これはサハシ・セレクション。元ローン・ジャスティスやエミルー・ハリス・バンドのドラマーで、2021年に白血病で亡くなったドン・ヘフィントンを追悼するチャリティ・トリビュート・アルバム『トゥナイト・アイル・ゴー・ダウン・スウィンギン:ア・トリビュート・トゥ・ドン・ヘフィントン』からの曲です。ジャクソン・ブラウン、フィオナ・アップル、バディ・ミラー、デイヴ・アルヴィン、ワトキンス・ファミリー・アワー、ピーター・ケイスら豪華な顔ぶれが参加したアルバムですが、サハシが選んできたのはドラマーのジム・ケルトナーが、ドラムではなく、歌というか、語りを聞かせるナンバーでした。
4. Alibi / Hurray For The Riff Raff

 ノージに教えてもらって、サハシのみならずUGUISSのメンバーが大いに盛り上がったというハレイ・フォー・ザ・リフ・ラフのアルバム『ザ・パスト・イズ・スティル・アライヴ』より。ニューヨークのブロンクスで生まれて、現在はニューオーリンズを拠点に活動するシンガー・ソングライター、アリンダ・セガーラのソロ・プロジェクトで。サハシとノージが大好きなレコード・レーベル“ノンサッチ”への移籍第1弾アルバムでした。確かにUGUISSの音にも通じる渋いアメリカン・ロックです。
5. Caroline / Laura Marling

 これはぼくのセレクション。英国の女性シンガー・ソングライター、ローラ・マーリングが久々にリリースしたアルバム『パターンズ・イン・リピート』から。道ならぬ恋の終わりの予感の中、うろ覚えの思い出の曲を脳裏にぐるぐるさせながら、かつて愛していた妻と子供にも思いを馳せる男の胸の内が淡々と綴られます。
6. Hummingbird (feat. Allison de Groot & Tatiana Hargreaves) / Yasmin Williams

 1年前にもノージが聞かせてくれたヤスミン・ウィリアムス。サハシと小倉博和、“山弦”のふたりがぶっとんだという女性ギタリストですが。この人もノンサッチ・レコード所属。待望のフル・アルバム『アケイディア』を去年リリースしてくれました。そのアルバムからのナンバーです。オグちゃんが「なんだこの女!?」と思わず叫んだという腕前をご堪能ください。
7. Waiting For You (feat. Lucius) / T Bone Burnette

 ぼくがセレクトしていった盤ですが、サハシもノージも大好きだったというT・ボーン・バーネットのアルバム『ジ・アザー・サイド』。最近はプロデュース業のほうが忙しく、自身でアルバムを出してもなんだかサイバーっぽいというか、SFっぽいというか、エレクトロニックっぽいというか、そういう感じの作品が多かったT・ボーンが、持ち前のアメリカーナ路線へと立ち返ったような仕上がりで。うれしかったです。そんな中からルシャスをバックに従えたこの曲を。
8. A Tear / The Lostines

 ここからは、番組用に選んでいった5作以外に、去年ぼくがよく聞いた新作アルバムからの曲たち。まずは米オレゴン州出身のふたりのソングライターが10年ほど前、ニューオーリンズで出会い、意気投合して結成したというザ・ロスティーンズの初フル・アルバム『ミート・ザ・ロスティーンズ』から。ゆるめのオールディーズ・テイストとオルタナ感がたまらないです。
9. Suddenly / Peter Cat Recording Co.

 インドのインディー・ポップ・バンド、ピーター・キャット・レコーディング・カンパニーの新作アルバム『ベタ』もよかったなぁ。最近はストリーミングもあるから、こういう英米以外のポップ・ミュージックにも楽に接することができるようになって。うれしいです。この、やる気があるんだかないんだかわからない、でも妙に洗練を感じさせる音作り。たまりません。
10. Sisters Friends (feat. Rae Morris) / The High Llamas

 ショーン・オヘイガンのソロ・プロジェクト、ザ・ハイ・ラマズも久々、8年ぶりに新作『ヘイ・パンダ』をリリース。そこから英シンガー・ソングライター、レイ・モリスさんのヴォーカルをフィーチャーした曲を。ホームレスの主人公が愛犬を連れて大阪で作られた尺八でストリート・パフォーマンスをしている…という、妙なストーリーの曲です。
11. Mental Health / Father John Misty

 2022年に出た前作『クロエ・アンド・ザ・ネクスト20thセンチュリー』も素晴らしかった実存主義的チェンバー・ポッパー、ファーザー・ジョン・ミスティことジョシュ・ティルマンの新作『マハーシュマシャーナ』もよく聞いたなー。そのアルバムからも1曲。
12. Liberty Print / Camera Obscura

 そしてラストは、これまた超久しぶり。英グラスゴーのインディ・ポップ・バンド、カメラ・オブスキュラが10年ぶりにリリースした新作アルバム『ルック・トゥ・ジ・イースト、ルック・トゥ・ザ・ウェスト』からの曲で締めましょう。聞いたとたんに、懐かしい友だちに出会ったときのような、ふわーっと10年のブランクが霧散して空中に溶けていく感じがしたものです。

解説:萩原健太

新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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