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第173回 萩原健太のotonanoラジオ#55

2020/10/20 公開

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

1.

ナイアガラ トライアングル

A面で恋をして

『ナイアガラトライアングル vol.2』 1982年

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

2.

The Monochrome Set

Jacob's Ladder

『Lost Weekend』 1985年

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

3.

The Cardigans

Sick & Tired

『Emmerdale』 1994年

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

4.

Dent May

I Could Use A Miracle

『Late Checkout』 2020年

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#55

『洋楽ネオアコ 80's~early 90's』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 思い出のサニー・ビート / アズテック・カメラ

カジヒデキくんと言えば、やっばりキーワードは“ネオアコ”かな、と。実にストレートかつ安易なテーマ決めのもと、今週のプレイリスト、選んでみました。1980年代から90年代にかけて、渋谷の街にひしめいていた大小さまざまなレコード屋さん周辺で大いに盛り上がったネオアコ=ネオ・アコースティック・サウンドのブームを牽引した洋楽アーティストの曲の中からぼくの好きなものをランダムにセレクト。まずはネオアコ・ブームの火付け役でもあったアズテック・カメラから。1983年にリリースされた彼らのファースト・アルバム『ハイランド・ハードレイン』のオープニング・チューンです。
2. ハッピー・アワー / ハウスマーティンズ

ビューティフル・サウスの母体となったバンドとしてもおなじみ、英国東海岸の街、ハルで結成されたインディー・ポップ・グループ、ハウスマーティンズの名曲。ファースト・アルバム『ロンドン 0 ハル 4』からシングル・カットされて、1986年、全英チャート3位まで上昇しました。
3. ザ・カメラ・ラヴズ・ミー / ザ・ウッド・ビー・グッズ

ネオアコと言えばモノクローム・セットって感じもあるけれど。今週、番組のほうでかかっているので、そこは外して。モノクローム・セットがバックアップしていたジェシカ&ミランダのグリフィン姉妹によるユニット、ウッド・ビー・グッズの曲を。1988年リリースのデビュー・アルバムの表題曲です。
4. オン・ア・レイニー・デイ・イン・ニューリン / ザ・ヒット・パレード

ちょっと新しめの音源を。といっても、聴感上、全然新しめじゃないかも(笑)。1980年代からえんえん活動を続けるジュリアン・ヘンリー率いるザ・ヒット・パレードが2014年にリリースしたアルバム『コーニッシュ・ポップ・ソングズ』より。20年以上変わらぬポップ・マインドに泣けてきます。カジくんにも通じるかな。
5. オブスキュリティ・ノックス / トラッシュ・キャン・シナトラズ

スコットランド出身のバンド。シーンに登場してきたとき、フランク・シナトラ好きのぼくにとっては、ちょっと微妙なバンド名がやけに気になったものですが(笑)。爽快なサウンドがそんな気分をすぐに晴らしてくれました。1990年にリリースしたアルバム『ケーキ(Cake)』より。
6. ジーンズ・ノット・ハプニング / ザ・ペイル・ファウンテンズ

リヴァプールで結成されたギター・ポップ・バンド。1984年、青くみずみずしいファースト・アルバムを初めて聞いたときの爽やかな衝撃は忘れられません。今回は1985年に出たセカンド『フロム・アクロス・ザ・キッチン・テーブル』に収められていた名曲を。切れ味のいいギター・サウンドで展開するオールディーズっぽいポップ・メロディに絡むストリングスとか、今聞いてもごきげん。
7. ブロークン / プライマル・スクリーム

“ネオアコ”というのは“渋谷系”同様、あまり厳密な定義があるわけでもなく。音楽的なフォーマットを特定する言葉でもないので、どのアーティストがネオアコか…というのは聞く人それぞれで全然違ったりもする。このプライマル・スクリームとかもけっこうコロコロと音楽性を変えていくバンドなので、ネオアコに分類したら怒るファンとかもいそう。でも、まあ、今回はネオアコってことにさせてもらって。去年改めて、1986年の名曲「ヴェロシティ・ガール」をシングルとしてリリースした際、そのB面に収められていた新曲(!)を。ネオアコだよね、これ。
8. バイ・バイ・プライド / ザ・ゴー・ビトウィーンズ

ゴー・ビトウィーンズはオーストラリアのバンド。この人たちも結成当初はもっとパンキッシュだったり、サーフ・ロックっぽかったり、違う音楽性をたたえていたものの、活動の場をイギリスに移してからはネオアコっぽい音作りにも積極的にアプローチするようになり、その路線で人気を博した。今回は彼らが1987年にリリースした5作目のアルバム『タルーア』からのナンバーを。
9. オートマティカリー・ユアーズ / ザ・パステルズ

グラスゴーで結成されたパステルズ。中心メンバーのスティーヴン・パステルは普段はレコード屋さんの店員をしていて、気が向くとバンド活動もする、みたいな。そういうパートタイム・ミュージシャンだそうで。かつてレコード屋さんで働いていたカジくんのイメージとちょっとダブったり…(笑)。そんな彼らが1987年にリリースしたファースト・アルバム『アップ・フォー・ア・ビット・ウィズ・ザ・パステルズ』より。
10. フォーリング・アンド・ラフィング / オレンジ・ジュース

英グラスゴーには独自のギター・ポップ・シーンがあって。それを牽引したのが名門ポストカード・レコード。その中心的存在だったのがオレンジ・ジュースだ。あのエドウィン・コリンズが在籍していたバンドとしてもおなじみだろう。そんな彼らが1982年にリリースしたファースト・アルバム『キャント・ハイド・ユア・ラヴ・フォーエヴァー』より。
11. ホエン・オールズ・ウェル / エヴリシング・バット・ザ・ガール

エヴリシング・バット・ザ・ガールはトレイシー・ソーンとベン・ワットによる男女ポップ・ユニット。彼らが1985年にリリースしたセカンド・アルバム『ラヴ・ノット・マネー』より。
12. クルエル / プリファブ・スプラウト

この人たちもずいぶん音楽性を変化させながら現在に至っているのだけれど。1984年リリースのデビュー・アルバム『スウーン』に収められていたこの曲など、やはりネオアコのプロトタイプって感じだ。“シカゴのどんなアーバン・ブルースでさえ/君を失ったぼくの嘆きほど心に響くものはない”という歌詞にはしびれました。

解説:萩原健太

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第172回 萩原健太のotonanoラジオ#54

2020/10/13 公開

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

1.

カジヒデキ

フランス映画にしようよ

『GOTH ROMANCE』 2019年

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

2.

カジヒデキ

メローイエロー

『THE PERFECT DAY E.P.』 2020年

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

3.

カジヒデキ

サマーフィーリング

『REV.01』(コンピレーション) 2020年

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#54

『渋谷系 late 80’s~early 90’s』

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1. そして今でも / PIZZICATO FIVE

カジヒデキくんをゲストに迎えたということで、こりゃプレイリストはもう渋谷系でいくしかない、と(笑)。といっても、渋谷系というのは、特に音楽的に何かを特定するジャンル名ではなく、ものすごく気分的なものなので、けっこうゆるっと、ふわっとした選曲です。この人たちは渋谷系じゃないでしょ…とか、受け取る人それぞれでいろいろな思いはありましょうが、1980年代後半から1990年代にかけて、こういう音楽をざっくり渋谷系って呼んで楽しんでいたっけ…的な、雑な感じでお楽しみください。まずはかつての渋谷系音楽を語るとき絶対に欠かせないこの人たちの曲。1987年のファースト・アルバム『カップルズ』より。世代的なこともあるのだけれど、小西康陽、高浪慶太郎、佐々木麻美子、鴨宮諒というラインアップだったこの時期のピチカートに、個人的にはいちばん思い入れが深いです。
2. すてきなジョイライド / フリッパーズ・ギター

そして、この人たちも絶対に忘れてはならないフリッパーズ・ギター。前身バンドだったロリポップ・ソニック時代の英語詞レパートリーが大半を占めるファースト・アルバム『three cheers for our side〜海へ行くつもりじゃなかった』からのナンバーを。この当時は5人組だったけれど、アルバムのリリース後、3人が脱退して小山田圭吾と小沢健二の2人によるユニットになった。
3. Yellow Shack / VENUS PETER

元ペニー・アーケードの石田真人と元ビロードの沖野俊太郎を中心に結成されたヴィーナス・ペーターが1991年にリリースしたファースト・アルバム『Lovemarine』より。このアルバムも全編、歌詞は英語で歌われていた。渋谷系はやはり、当時の渋谷の輸入レコード屋さん周辺で話題になっていた洋楽との深い関連のもとで発展してきたのだなという事実を再確認させてくれる。
4. 夜をぶっとばせ / ORIGINAL LOVE

俺は渋谷系じゃねーよ…という田島貴男の声も聞こえてきそうだけど(笑)。オリジナル・ラヴが1991年に放ったメジャー・デビュー・アルバム『LOVE! LOVE! & LOVE!』からのこの曲も。それよりも前、1990年、田島貴男がピチカート・ファイヴのリード・ヴォーカリストとして活動していた時期に、ピチカートのアルバム『月面軟着陸』にも収められていた曲。ということで、作詞・小西康陽、作曲・田島貴男というチームでの作品となった。なので、渋谷系ってことで(笑)。
5. WHEN YOU CLOSE YOUR EYES / カヒミ・カリィ

嶺川貴子とともにフリッパーズ・ギターの人脈からシーンに登場したカヒミ・カリィが1995年にソロ名義で放ったEP『MY FIRST KARIE』より。音も、たたずまいも、何から何まで、なんだかおしゃれだったなぁ…。
6. 20TH CENTURY FLIGHT (光の彼方に) / SPIRAL LIFE

車谷浩司と石田小吉によるポップ・ユニット、スパイラル・ライフが1994年にリリースした3作目のシングル。同年のアルバム『SPIRAL MOVE - TELEGENIC2』にも収められていた。フリッパーズ・ギターにせよ、カヒミさんにせよ、カジくんが在籍していたブリッジにせよ、このスパイラル・ライフにせよ、あの時期、特にこの種の音楽に力を入れていたポリスター・レコードに所属していた。
7. 彼方からの手紙 / スチャダラパー

スチャダラも音楽的には渋谷系とくくられていたわけではなかったと思うのだけれど、いろいろと人脈的なこととか、サブカルっぽいたたずまいも含めて、広義の渋谷系ってことで。1993年にサード・アルバム『WILD FANCY ALLIANCE』より。ちなみに、「カナダからの手紙」ってヒット曲があったこととか知ってる人、もう少ないかも…(笑)。
8. 大好きなシャツ (1990 旅行作戦) / 渡辺満里奈

これもちょい変化球ぎみの渋谷系もの。1990年にリリースされた満里奈さん13作目のシングルです。当時、満里奈さんがご執心だったフリッパーズ・ギターにソングライティングおよびプロデュースを託した1枚だった。同年のアルバム『a piece of cake!』にも収録。このアルバムにはもう1曲、フリッパーズが関わった「レイニー カインド オブ ラブ」も収められている。
9. Free Your Mind / ラヴ・タンバリンズ

一部ファンの間では“渋谷系の歌姫”とも呼ばれていたというELLIEをフロントに据えたバンド、ラヴ・タンバリンズが1995年にリリースした最初にして最後のオリジナル・アルバム『アライヴ』より。インディーズからのリリースながら、当時としては破格の10万枚以上を売り上げた話題の1枚だった。
10. 宝島まで / 高野寛

この人も、いや、ぼくは渋谷系じゃないでしょ、と主張しそう(笑)。高橋幸宏+鈴木慶一のビートニクス人脈からさっそうと登場してきた若きポップ・プリンス。彼が1988年にリリースしたファースト・アルバム『hullo hulloa』より。アルバム全編を貫く何とも言えないみずみずしさが、渋谷系かどうかはともあれ、当時の日本のシーンに新世代のポップ感覚が定着しつつあることをぼくたちに確信させてくれたものです。
11. Heart Beat Voice / ICE

ギターの宮内和之とヴォーカルの国岡真由美によるポップ・ユニット。宮内くんの強力なロック感覚と、国岡さんの妖しげな歌声との、ミスマッチのような、でも妙に相性がいいような、不思議な取り合わせが興味深かった。宮内くんが病魔との闘いののち、若くして他界してしまったことが残念でなりません。1993年のメジャー・デビュー・アルバム『Ice』より。
12. Puppy Love / ブリッジ

そして、ラストは今週のゲスト、カジヒデキくんが在籍していたブリッジの曲を。彼らが1993年、小山田圭吾のプロデュースの下でリリースしたファースト・アルバム『SPRING HILL FAIR』より、この曲を。

解説:萩原健太

カジヒデキさんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第171回 萩原健太のotonanoラジオ#53

2020/10/06 公開

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その2)

1.

西寺郷太

Heavy Day

『Funkvision』 2020年

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その2)

2.

西寺郷太

P.Y.T.(Pretty Young Thing)

『Funkvision』 2020年

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その2)

3.

西寺郷太

あの公園で会おう

『Funkvision』 2020年

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#53

『フェイヴァリットNONA REEVES 14ソングス』

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1. ANIMATION 5

先週、今週とゲストに迎えた西寺郷太くんにちなんだプレイリスト。今週は彼が所属しているノーナ・リーヴスの楽曲からのセレクションです。彼らがメジャー・デビューしてからのオリジナル・アルバム群から各1曲ずつ、ぼくが好きな曲を選んでみました。彼らの場合、ベスト盤もいろいろ出ているので、なるべくそれとは被らないように、でも、まあ、そうも言っていられないので、少しだけは被りつつの選曲。いつもは12曲のプレイリストなのですが、ノーナのオリジナル・アルバムが今のところ14作あるもんで、特別に全14曲のプレイリストです。お楽しみください。
2. ブルーバードを追いかけて

続いては1999年暮れに出たメジャー第二弾『FRIDAY NIGHT』から。ちなみに今回のプレイリスト、特に明記していない限り、西寺郷太の作詞・作曲ナンバーです。
3. パーティーは何処に?

ワーナーからの最後のオリジナル・アルバムとなった2000年の『DESTINY』より。これは外せない人気曲。
4. アルファベット・ボーイ

日本コロムビアに移籍後、2002年にリリースされたセルフ・タイトルド・アルバム『NONA REEVES』より。
5. スウィートネス

2003年のアルバム『SWEET REACTION』より。
6. 裸足の砦

2004年、徳間ジャパンに移籍して放ったアルバム『THE SPHYNX』より。作詞・西寺郷太、作曲・小松茂によるポップ・ソウル・チューン。
7. プリズマティック・レイディ〜哀しみで目もくらみ〜

2006年のアルバム『3×3』より、作詞・西寺郷太、作曲・西寺郷太&奥田健介によるメロウ・ナンバー。
8. Emotional

2007年のアルバム『DAYDREAM PARK』より。作詞は郷太くん。西寺=奧田=小松というノーナ全員が作曲を手がけた曲。
9. 1989

2009年の『GO』より。作詞・西寺郷太、作曲・西寺郷太&奥田健介。
10. 休もう、ONCE MORE

2013年、前作『GO』から約4年のブランクを経てリリースされたアルバム『POP STATION』より。これがビルボード・レコードへの移籍第一弾だった。作詞・作曲は西寺郷太&谷口尚久。
11. 高層ビル

2014年のアルバム『FOREVER FOREVER』より。作詞・西寺郷太、作曲・西寺郷太&冨田謙。
12. ホノルル・ガール

2016年のアルバム『BLACKBERRY JAM』より。
13. Glory Sunset

2017年のアルバム『MISSION』より。
14. Aretha

そして、ラストは現在のところノーナ・リーヴスの最新オリジナル・アルバムにあたる2019年の『未来』より、作詞・小林真治&西寺郷太、作曲・西寺郷太によるこのバラードで。

解説:萩原健太

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第170回 萩原健太のotonanoラジオ#52

2020/09/29 公開

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

西寺郷太

BODYMOVES!

『Funkvision』 2020年

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

西寺郷太

BLUEJEAN

『Funkvision』 2020年

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

西寺郷太

Decade

『Funkvision』 2020年

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#52

『バンド活動と並行してソロ・アルバムをリリースした洋邦アーティスト』

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1. ステイ・ハイ / ブリタニー・ハワード

今週のゲスト、西寺郷太くんはノーナ・リーヴスの一員としての活動と並行して、このほどセカンド・ソロ・アルバムをリリースしたばかり。ということで、それにあやかって、バンド活動をしながらそれと並行してソロ・アルバムをリリースした洋邦アーティストの曲を集めてみました。解散してからソロを出した…というパターンは入れていません。まずはアラバマ・シェイクスのフロントウーマンであり、サンダービッチとかバミューダ・トライアングルとか、それぞれ特定のコンセプトを掲げた別バンドでの活動も積極的に続けているブリタニー・ハワードが去年リリースした初ソロ・アルバム『ジェイミー』より。バンドでは発揮しづらい、思い切りパーソナルな手触りが特に歌詞の面で炸裂した1枚でした。
2. メイク・ノー・ミステイク / キース・リチャーズ

泣く子も黙るローリング・ストーンズの中心メンバーが1988年に放ったソロ・アルバム『トーク・イズ・チープ』からのナンバー。ストーンズのメンバーは他にもミック・ジャガーも、チャーリー・ワッツも、ロン・ウッドも、やめちゃったビル・ワイマンも、みんなそれぞれ個性的なソロ・アルバムを出しているけれど、中でもごきげんだったのがこのキースの1枚。メンフィス・ホーンズを従えたソウルフルな1曲です。
3. AROUND THE CORNER〜曲がり角のところで / 忌野清志郎

鉄壁のジャパニーズ・ロックンロール・バンド、RCサクセションの忌野清志郎が、1986年、単身イギリスへと渡り、イアン・デューリーのバック・バンド、ブロックヘッズら現地のミュージシャンとのコラボレーションで作り上げたアルバム『レザー・シャープ』より。RCとはちょっと違うバンド・サウンドが実に新鮮だった。
4. ドリームタイム / ダリル・ホール

ダリル・ホール&ジョン・オーツは1972年にデビューして以来、1980年代前半に黄金時代を築いて、やがて1991年にいったん解散を宣言、その後95年に再びタッグを組んで現在もなお活動を継続中…という紆余曲折を経ているのだけれど。解散が宣言されるちょっと前、デュオとしての活動が停滞気味だった1986年にダリル・ホールがリリースしたセカンド・ソロ・アルバム『スリー・ハーツ・イン・ザ・ハッピー・エンディング・マシーン』からのシングル・カット曲がこれ。日本でこの曲、マルっとパクったヒットも生まれました(笑)。
5. アイ・ノウ・ホワット・イッツ・ライク / ジェフ・トゥイーディ

ある時期以降、いろいろとバンドの方向性に関して実験的な試行錯誤を繰り広げてきたウィルコだけれど。そうしたある種の“迷い”の途上、中心メンバーのジェフ・トウィーディは2018年に『ウォーム』、2019年に『ウォーマー』という2枚のソロ・アルバムをリリース。わりとまっすぐ歌へとアプローチしてみせた。そんなソロ活動によって、バンドとして向かうべき方向性のほうもちょっとリセットできた、みたいな。そんな効能もソロ・アルバムにはあるのかも。というわけで、『ウォーム』のほうから1曲。
6. Hard Luck Woman〜Makin' Love / 野宮真貴

現在はソロ・アーティストとして意識的な活動を着実に続けている野宮真貴が、ピチカート・ファイヴのヴォーカリストとして大活躍していた時期、2000年にリリースしたソロ・アルバム『miss maki nomiya sings』より。興味深い顔ぶれのプロデューサーたちと組んでピチカートではできなかった多彩な音楽性に挑んだ1枚だった。そこから今回は、THE YELLOW MONKEYのHEESEYと組んでキッスのレパートリーをカヴァーしたこの曲を。
7. ジャスト・ア・ジゴロ〜アイ・エイント・ガット・ノーバディ / デヴィッド・リー・ロス

ヴァン・ヘイレンのリード・ヴォーカリストとしておなじみ、ダイアモンド・デイヴ様。ヴァン・ヘイレンをやめたり、また加入したり、なんとも落ち着きませんが。最初に脱退を宣言する前、まだばりばりフロントを張っていた1985年に初めてソロ名義で放ったミニ・アルバム『クレイジー・フロム・ザ・ヒート』より、往年のキング・オヴ・ザ・スウィング、ルイ・プリマが1950年代に放ったヒットのカヴァーを。
8. シャイン・オン・ミー / ダン・オーバック

ブラック・キーズのメンバーとして、あるいはマニアックなプロデューサーとして、ごきげんな活動を続けているダン・オーバックが2017年に放ったセカンド・ソロ・アルバム『ウェイティング・オン・ア・ソング』より。多忙すぎる彼が、なんとか休暇をとってナッシュヴィルで久々にのんびりしようと目論んでいたとき、しかし、休暇先でふと思いつき急遽レコーディングを開始。一気に作り上げてしまった1枚なのだとか。多才な人は休まないってことっすね。
9. グッバイ・ワルツ / 桑田佳祐

サザンオールスターズは確かに解散はしていないものの、しょっちゅう活動休止しているので、今回のセレクトに入れていいのかどうか微妙ですが(笑)。そんなサザンの中心メンバー、桑田佳祐が2011年にリリースした4作目のソロ・アルバム『ミュージックマン』より。サザンではたぶんやりそうにないトム・ウェイツっぽい退廃的な世界観がなんとも印象的な1曲だ。
10. リーズン・トゥ・ビリーヴ / ロッド・スチュワート

あの時期以降はもう鉄壁のソロ・ロック・シンガーという感じのロッドですが。これは彼がフェイセズに在籍中だった1971年にリリースされた3作目のソロ・アルバム『エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』の収録曲。フォーク系シンガー・ソングライターのティム・ハーディン作品のカヴァーだった。
11. トゥナイト・ユー・ビロング・トゥ・ミー / エディ・ヴェダー

グランジ最後の生き残りとも言われるパール・ジャムのフロントマン、エディ・ヴェダーが2011年にリリースしたセカンド・ソロ・アルバム『ウクレレ・ソングズ』より。タイトル通り、パール・ジャムでありえない全編ウクレレの弾き語りアルバム。その中から、日本では“イチゴの片思い”という邦題でもおなじみ、ペイシェンス&プルーデンスやナンシー・シナトラの懐かしいレパートリー「トゥナイト・ユー・ビロング・トゥ・ミー」のカヴァーを。デュエット・パートナーはキャット・パワーです。
12. SCHOOLGIRL / 西寺郷太

そして、今週のプレイリストのラストは、番組ゲストの西寺郷太が2014年にリリースした初のソロ・アルバム『Temple St.(テンプル・ストリート)』からの曲を。

解説:萩原健太

西寺郷太(NONA REEVES)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第169回 萩原健太のotonanoラジオ#51

2020/09/22 公開

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その2)

1.

竹内まりや

Don't It Make My Brown Eyes Blue ~瞳のささやき

『Turntable』 2019年

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その2)

2.

スターダスト☆レビュー

偶然の再会

『年中模索』 2020年

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その2)

3.

大滝詠一

陽気に行こうぜ~恋にしびれて(2015 村松2世登場!version)

『佐橋佳幸の仕事(1983-2015)~Time Passes On~』 2015年

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#51

『佐橋佳幸ワークス~ソングライター編~』

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1. Cause Of Life(夢を抱きしめて) / UGUISS

先週・今週とお迎えしたゲスト、佐橋佳幸くんといえばギタリスト、アレンジャー、プロデューサーとしての顔がおなじみだけれど。彼にはソングライターとしての一面もある。ということで、今回は佐橋くんのソングライターとしての魅力にスポットを当てたプレイリストを作ってみました。佐橋ワークスを集めて2015年にコンパイルされた『佐橋佳幸の仕事(1983-2015)~Time Passes On~』には収録されていない曲を中心にセレクト。まずは彼の出発点となったバンド、UGUISSが1984年にリリースしたセカンド・シングルから。作詞作曲はもちろん佐橋佳幸です。
2. パイナップル・ロマンス / 渡辺美里

続いては佐橋くんが長年にわたってバック・バンドのリーダーとしてサポートし続けた渡辺美里のナンバー。伊秩弘将、岡村靖幸、小室哲哉、大江千里らに交じって、佐橋くんがも楽曲を提供した1989年のアルバム『Flower bed』の収録曲だ。アルバム中3曲の佐橋作品のうちのひとつ。作詞は渡辺美里。ジェフ・ポーカロとマイク・ポーカロという強力なリズム隊をバックに、ごきげんなギターを聞かせているのも、もちろん佐橋佳幸だ。
3. Life Line / 桐島かれん

桐島かれんの初ソロ・アルバム、1990年リリースの『かれん』より。全10曲中4曲のプロデュースを高橋幸宏&鈴木慶一のビートニクスが、別の4曲を藤井丈司が、残る2曲を加藤和彦が手がけた1枚だが、その藤井丈司プロデュース4曲中3曲に佐橋佳幸がギター、マンドリン、ベースなどで参加。しかも2曲では作曲も担当している。そのうちの1曲がこれだ。作詞は尾上文&藤井丈司。
4. Little Love / 鈴木祥子

鈴木祥子が1990年にリリースした4作目のアルバム『Long Long Way Home』より。先行シングルとしてもカットされた。クリスマスを連想させる季節ものなので、ちょっと今の時期には微妙ではあるけれど、佐橋佳幸らしいメロウなソウル・フレイヴァー漂う1曲としてピックアップ。作詞は西尾佐栄子。
5. 1992年、夏 / 小泉今日子

文字通り、1992年に「自分を見つめて」と両A面シングルとしてリリースされたナンバー。作詞・小泉今日子、作曲・佐橋佳幸。キョンキョン&サハシ。なんだかやけにうらやましいソングライター・コンビです(笑)。発売時、ビールのCMイメージ・ソングとしても起用された。
6. 憂鬱なパルス / 沢田研二

1993年にリリースされた沢田研二、30作目のオリジナル・アルバム『REALLY LOVE YA!!』より。吉田建のプロデュースのもと、マルコシアス・バンプの秋間経夫、高野寛、森若香織、シャムロックの高橋一路、村松邦男らが作家として関わった1枚だった。佐橋佳幸は2曲を提供しているが、そのうちの1曲がこれ。作詞は森雪之丞。
7. 僕とロージーとみんな / 佐橋佳幸

1994年、山下達郎がエグゼクティヴ・プロデューサーをつとめて佐橋佳幸くんがリリースしたファースト・ソロ・アルバム『TRUST ME』より。フィフス・アヴェニュー・バンドやラヴィン・スプーンフルなどを彷彿させるグッド・タイム・ミュージックふうの名曲です。もちろん作詞作曲も、ヴォーカルも、佐橋佳幸。
8. Pleasure Skin / 氷室京介

氷室京介が1996年にリリースした6作目のアルバム『MISSING PIECE』の収録曲。先行シングル「スコール」のカップリング曲でもあった。全曲の作曲を氷室自身が手がけているが、うち2曲が佐橋佳幸との共作。そのうちのひとつが本曲だ。ごきげんなホーン・セクションをフィーチャーした躍動的なナンバー。作詞は松井五郎。
9. 春が来りゃ 乙女じゃなくても 夢見がち / Darjeeling

で、佐橋くんは小倉博和くんとのアコースティック・ギター・デュオ“山弦”とか、そこに平松八千代がヴォーカルで加わった“SOY”とか、いくつかバンドもやっているのだけれど。その辺の音がサブスクに入っていないもので。ここから2曲はキーボードのDr.kyOnと組んだユニット、ダージリンの音源で。まずは2017年のミニ・アルバム『8芯二葉〜WinterBlend』より、高野寛のヴォーカルと細野晴臣のベースをフィーチャーしたこの曲を。作詞は高野くん。
10. ユーラシア万歳 / Darjeeling

次は2018年の『8芯二葉~月団扇Blend』より、曽我部恵一が作詞とヴォーカルを担当したこの曲。ちなみに、ダージリンの場合、作曲は常にDr.kyOnと佐橋くんの連名になっているので、どっちがメインで作っているのか微妙だけれど、今回はきっと佐橋くん中心なんだろうなぁ…とぼくが勝手に推測した曲をセレクトしております。間違っていたらすみません(笑)。でも、間違いなく佐橋くんがギターは弾いているわけで。まあ、いいか。
11. Seasickness Blues / Darjeeling

2019年の『8芯二葉~雪あかりBlend』からは、KERAが作詞、山下久美子がヴォーカルを担当したこの曲を。変拍子をものともせずグルーヴする様子がたまらない。
12. J. Tea / Darjeeling

ラストは2018年の『8芯二葉〜梅鶯Blend』より。ヴォーカルをフィーチャーせず、佐橋佳幸の重要なルーツのひとり、ジェイムス・テイラーへの敬愛を表現したインスト曲を。Dr.kyOnのキーボード、屋敷豪太のドラム、高桑圭のベース、三沢またろうのパーカッションをバックに、佐橋くんがアコースティック・ギターのジェイムス・テイラー役と、エレキ・ギターのダニー・コーチマー役を両方こなしております。

解説:萩原健太

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第168回 萩原健太のotonanoラジオ#50

2020/09/15 公開

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その1)

1.

ヴァレリー・カーター&佐橋佳幸

OOH CHILD

『ライヴ・イン・トーキョー1994』 2020年2月5日発売

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その1)

2.

ヴァレリー・カーター&佐橋佳幸

LONG DISTANCE LOVE

『ライヴ・イン・トーキョー1994』 2020年2月5日発売

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その1)

3.

ザ・ウェイト・バンド

Remedy

『ライヴ・イン・ジャパン』 2020年7月22日発売

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#50

『佐橋佳幸のルーツを探して~洋楽編~』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. ホーム・アット・ラスト / ジョン・ホール

今回はゲストの佐橋佳幸くんのルーツとなっているであろう様々な洋楽ミュージシャンの楽曲をセレクトしてみました。佐橋くんにちゃんと確かめたわけではないのですが、なんとなく普段彼と話していて、きっとこのあたりのミュージシャンのこのあたりの曲が好きなんだろうな…という、ぼくの勝手な推測をもとに選んでいます。テキトーですみません(笑)。でも、結果、なかなか心地よいプレイリストができたと思います。ということで、まずはオーリアンズの中心メンバーだったジョン・ホールが1979年にリリースしたソロ・アルバム『パワー』からの曲を。
2そよ風のきみ / アンドリュー・ゴールド

1970年代後半の西海岸ポップ・シーンを裏方としてがっちり支えた重要人物が自らソロ・パフォーマーとしてリリースした1975年のアルバム『アンドリュー・ゴールド』より。聞いた話によると、佐橋くん、いまだライヴ前のアコースティック・ギターのサウンドチェックなどではこの曲のイントロ弾いているらしいです。
3きみの笑顔 / ジェイムス・テイラー

佐橋くんのアコースティック・ギターのスタイルを確立するうえで、特に大きな影響を与えたと思われる存在が、この人、JTことジェイムス・テイラーです。今なお現役ばりばりで活動を続ける彼が1977年にリリースしたアルバム『JT』より、シングルとしても大ヒットしたこの曲を。
4ホワット・ウッド・イット・テイク / ジェフ・リン

言わずと知れたエレクトリック・ライト・オーケストラの中心メンバー。番組の中でもちらっと話題に出ましたが、佐橋くんがアレンジを手がけた曲が一時期、ほぼすべてこの人、ジェフ・リンっぽいサウンドに仕上がっていたことがあって、その影響の強さに驚かされたものです。というわけで、彼がソロ名義で放った1990年のアルバム『アームチェア・シアター』から1曲。
5ダンシング・イン・ザ・ムーンライト / キング・ハーヴェスト

これは佐橋くんが影響を受けたアーティストというより、影響を受けた楽曲…という感じかな。のちにビーチ・ボーイズ人脈とも組んで多くの仕事をこなすロン・アルトバックを含む米仏混合バンド、キング・ハーヴェストが1972年に放ったヒット曲です。アルトバックがイントロで弾いているウーリッツァのエレクトリック・ピアノのサウンドがとても印象的な1曲。
6ハートをください / リンダ・ロンシュタット

佐橋くんはすでに登場しているアンドリュー・ゴールドとか、あとから出てくるイーグルスとか、他にもJ.D.サウザーとか、ウォーレン・ジヴォンとか、ジャクソン・ブラウンとか、1970年代半ばあたりのアサイラム・レコードに在籍していたアーティストたから大いに影響を受けていて。そんなアサイラムの歌姫だったのがリンダ・ロンシュタット。この曲は1976年のアルバム『風にさらわれた恋』の収録曲で。これまた佐橋くんを触発したであろうギタリスト、ワディ・ワクテルの参加作品でもあります。
7サンデイ・バスケットボール / ピーター・ゴールウェイ

フィフス・アヴェニュー・バンド、オハイオ・ノックスといった“通好み”のポップ・バンドでの活動でもおなじみ、ピーター・ゴールウェイと佐橋くんは彼の来日公演の際に共演したりもしている仲。そんなゴールウェイさんが1978年、日本先行でリリースしたセカンド・ソロ・アルバム『オン・ザ・バンドスタンド』より、この曲を。
8レイン・オー・レイン / フールズ・ゴールド

1970年代半ばごろのアメリカでは、イーグルスが切り拓いたアダルトな西海岸カントリー・ポップ・シーンで多くの注目バンドが活躍していたのだけれど。そのうちのひとつがこのフールズ・ゴールド。もともとダン・フォーゲルバーグのバック・バンドとして活動していた連中で、佐橋くんも大好きなはず。1976年、初期イーグルスのプロデュースを手がけたグリン・ジョンズの下で制作したファースト・アルバムから。
9デイドリーム / ラヴィン・スプーンフル

佐野元春&ザ・ホーボー・キング・バンドの一員として佐橋くんがアメリカのウッドストックでレコーディングした際に、ゲスト・ミュージシャンとしてスタジオにやってきてくれたのがジョン・セバスチャン。この曲は彼が1960年代に結成していたバンド、ラヴィン・スプーンフルの大ヒット・シングルですが、佐橋くんはこの曲のギターの弾き方をウッドストックで直々にご本人から教えてもらったのだとか。うらやましい。
10ドゥーイング・ザ・ミートボール / ザ・セクション

佐橋くんが自身のレコーディングでも共演していたクレイグ・ダーギ(キーボード)、リーランド・スクラー(ベース)、ラス・カンケル(ドラム)らに加えて、ライヴでの共演経験のあるダニー・コーチマー(ギター)というそうそうたる顔ぶれで結成されたバンド、ザ・セクションが1972年にリリースしたファースト・アルバムより。サックスはマイケル・ブレッカー。
11スロウ・ダンシング / ファンキー・キングズ

ジャック・テンプチン、リチャード・ステコル、そしてジュールズ・シアーという、たぶん全員が佐橋くんに影響を与えたと思われる3人のミュージシャンがタッグを組んだバンドが1976年に残した唯一のアルバム『ファンキー・キングス』より。プロデュースを手がけたのは、これまたドアーズやフレッド・ニール、トム・ラッシュらといい仕事をしてきたポール・ロスチャイルド。そこからテンプチン作の名曲を。
12マイ・マン / イーグルス

で、ラストを飾るのは佐橋くんに多大なる影響を与えたアサイラム・レコードを大メジャー・レーベルへと押し上げた立役者、イーグルスの曲を。1974年のサード・アルバム『オン・ザ・ボーダー』から、バンドの創設メンバーのひとりだったギタリスト、バーニー・レドン作の隠れた名曲です。カントリー・ロックという新たなジャンルを確立するうえで大きな役割を果たしたグラム・パーソンズに捧げられています。

解説:萩原健太

佐橋佳幸さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第167回 萩原健太のotonanoラジオ#49

2020/09/08 公開

小西康陽さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

小西康陽さんをゲストに迎えて(その2)

1.

PIZZICATO ONE

神の御業

『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』 2020年6月24日発売

小西康陽さんをゲストに迎えて(その2)

2.

PIZZICATO ONE

地球最後の日

『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』 2020年6月24日発売

小西康陽さんをゲストに迎えて(その2)

3.

PIZZICATO ONE

涙もろくなった。

『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』 2020年6月24日発売

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#49

『“セルフ・カヴァー”~邦楽編~』

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1. 瞳はダイアモンド / 松田 聖子

先週予告した通り、今回のプレイリストは他アーティストに提供した楽曲をソングライター自らが後からカヴァーしたヴァージョン、その邦楽編。シンガー・ソングライターのヴァージョンがもともとあって、それを他のシンガーがカヴァーするという通常のパターンではなく、あくまでも誰か他のシンガーへの提供を目的に作られた楽曲を、後になってソングライター自身も取り上げたというヴァージョンを基本にセレクトしております。まずはわれらが聖子ちゃん、1983年の大ヒット曲から。
2. 瞳はダイアモンド / 松任谷由実

この曲、作詞はもちろん、この時期の聖子ナンバーすべてを手がけていた松本隆。作曲は他にも聖子ちゃんに「赤いスイートピー」「渚のバルコニー」「小麦色のマーメイド」「秘密の花園」「Rock'n Rouge」など多くのヒット・メロディを提供してきた“呉田軽穂”こと松任谷由実。2003年、ソングライターとして他アーティストへの提供曲を集めてリリースしたアルバム『Yuming Compositions: FACES』でこの曲を自らカヴァーした。
3. So Young / 山下久美子

1980年代、“総立ちの久美子”として大活躍。日本のロック・シーンと歌謡ポップ・シーンとの橋渡し的役割を担った山下久美子が1981年のアルバム『雨の日は家にいて』でとりあげたスピーディなロック・チューンだ。作者は、当時、久美子が所属していたナベプロの先輩だった沢田研二のアルバム『G.S.アイ・ラヴ・ユー』に「彼女はデリケート」「I'M IN BLUE」「THE VANITY FACTORY」という3曲のオリジナル・ナンバーを提供していた若きシンガー・ソングライター。その名は…?
4. ソー・ヤング / 佐野元春

そう。前年、1980年にソロ・デビューを果たしたばかりの佐野元春。山下久美子のためにこの曲の仮歌をレコーディングする際、仮歌にもかかわらずスタジオのブースに入った佐野は飛んだり跳ねたりしながらシャウト! スタッフを大いにたじろがせたそうだ。その勢いをそのまま持ち込んで自らもレコーディング。翌1982年、シングル「スターダスト・キッズ」のB面に収めて世に出した。
5. ダンスはうまく踊れない / 石川セリ

ぼくのような1970年代に青春を過ごした世代にとっては抗うことができないシンガーのひとりが石川セリ。映画化もされた「8月の濡れた砂」を含む1972年のファースト・アルバム『パセリと野の花』は隠れたポップ名盤として一部ファン(含・ハギワラ)から熱狂的に支持されている。そんなセリさんが1977年にリリースしたヒット・シングルがこの曲。1982年には高木澪もカヴァーしたこの名曲を作詞作曲したのは…。
6. ダンスはうまく踊れない / 井上陽水

石川セリの旦那さまでもある井上陽水。ソングライターとして作詞作曲を手がけた沢田研二への提供曲「A.B.C.D.」、中森明菜の「飾りじゃないのよ涙は」、作曲のみ手がけた水谷豊の「はーばーらいと」、樋口可南子の「からたちの花」、小林麻美の「TRANSIT」、そして作詞だけ手がけた安全地帯の「ワインレッドの心」と「恋の予感」などを収めた1984年のアルバム『9.5カラット』に、この「ダンスは…」の本人自演ヴァージョンも収められていた。
7. リンダ / アン・ルイス

1970〜80年代、歌謡ポップスのクイーンとして大活躍したアン・ルイス。ご存じの通り、彼女は1980年に桑名正博と結婚したのだけれど、その際、お祝いとして親友でもある女性シンガー・ソングライターが書き下ろした必殺のスロー・バラードが本曲だ。1980年に同名アルバムに収められたほか、シングルとしてもリリースされた。ちなみに、“リンダ”というのはアンさんのミドル・ネーム。で、その曲を書いた女性シンガー・ソングライターは…。
8. リンダ / 竹内まりや

これまたご存じ、竹内まりやだ。まりやさんもほどなく、1982年に山下達郎と結婚することになるのだが、その直前、1981年にリリースされたアルバム『ポートレイト』でこの曲を自らカヴァーした。強力な多重コーラスを含め、すべてのアレンジを手がけているのはもちろん未来の旦那さま、達郎さんだ。
9. ルームライト / 由紀さおり

ポップス系シンガー・ソングライターによる歌謡曲歌手への楽曲提供というのは、1980年代以降、ごく当たり前のことになっていくのだが、まだ歌謡曲と、当時“ニュー・ミュージック”などと呼ばれていたロック〜フォーク系のポップスとの間に厳然たる垣根が存在していた1970年代前半、そうした交流はなかなか実現しなかった。そんな中、その先駆けとなった画期的な1曲が1973年にリリースされたこの曲だった。
10. ルームライト / 吉田拓郎

作詞は岡本おさみ、作曲は吉田拓郎。翌年、この同じコンビで森進一に提供した「襟裳岬」も大ヒットし、ロック/ポップス系のアーティストによる歌謡曲歌手への楽曲提供が徐々にシーンに定着していくことになった。さらにそうした提供楽曲を集めて自らカヴァーしたアルバムを出すというのも、日本では吉田拓郎が先駆。小坂一也、中村雅俊、森山良子、キャンディーズ、小柳ルミ子らに提供した楽曲の自演ヴァージョンを中心に構成されたアルバム『ぷらいべえと』を1977年にリリースしている。本曲もそこに収められていたものだ。
11. メッセージ・ソング / ピチカート・ファイヴ

そして最後は今週のゲスト、小西さんもの。先週、番組でもオンエアしたこの曲のオリジナル・ヴァージョンからどうぞ。もちろん、ヴォーカルはわれらがマイティ・シンガー、野宮真紀。1996年から97年にかけて、NHK『みんなのうた』でオンエアされた名曲です。
12. メッセージ・ソング / PIZZICATO ONE

それを作者である小西さん自身が“ピチカート・ワン”名義で歌ったこのライヴ音源を改めて味わいながら、今回のストリーミング・プレイリストは幕。

解説:萩原健太

小西康陽さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第166回 萩原健太のotonanoラジオ#48

2020/09/01 公開

小西康陽さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

小西康陽さんをゲストに迎えて(その1)

1.

PIZZICATO ONE

きみになりたい

『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』 2020年6月24日発売

小西康陽さんをゲストに迎えて(その1)

2.

PIZZICATO ONE

メッセージ・ソング

『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』 2020年6月24日発売

小西康陽さんをゲストに迎えて(その1)

3.

PIZZICATO ONE

また恋におちてしまった

『前夜 ピチカート・ワン・イン・パースン』 2020年6月24日発売

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#48

『“セルフ・カヴァー”~洋楽編~』

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1. 涙でさようなら / ジェリー・バトラー

小西さんとの会話に触発されたプレイリスト。今回はあるソングライターが誰かに歌ってもらうために書いた曲を後になって自ら歌った、まあ、和製英語で言うところの“セルフ・カヴァー”ものを集めてみました。今週はその洋楽編です。来週は小西さんも含めて邦楽編をお届けする予定。ということで、まずは1962年にジェリー・バトラーの歌で全米20位のヒットを記録したこの曲から。
2. 涙でさようなら / バート・バカラック

ジェリー・バトラー盤に続いて、1965年にはウォーカー・ブラザーズがカヴァーして全米16位、全英1位に輝くヒットとなったこの曲。作詞はハル・デヴィッド、作曲はバート・バカラックだ。というわけで、作曲者バカラックが1969年、自身の同名アルバムでヴォーカルも担当しながらレコーディングしたヴァージョンを。
3. ロックン・ロール・ララバイ / B.J.トーマス

1969年に、前曲同様のデヴィッド&バカラック作品「雨に濡れても」の特大ヒットで一気に人気シンガーの座を手に入れたB.J.トーマス。そんな彼が1972年に放った全米ナンバーワン・ヒットが本曲「ロックン・ロール・ララバイ」だ。デュアン・エディのトゥワンギー・ギターやダーレン・ラヴの強力なコーラスをフィーチャーした名曲です。
4. ロックン・ロール・ララバイ / バリー・マン

で、それを書いたのがニューヨークのいわゆる“ブリル・ビルディング・サウンド”を代表する夫婦ソングライター・コンビ、バリー・マン&シンシア・ワイルだ。作曲を手がけたのは自らもパフォーマーとして傑作アルバムを何作もリリースしているバリー・マン。ということで、今回は過去、他シンガーに提供してきた多くのヒット曲を自ら歌った2000年のアルバム『ソウル&インスピレーション』に収められていた自演ヴァージョンを。
5. ウイチタ・ラインマン / グレン・キャンベル

“レッキング・クルー”と呼ばれる西海岸の腕ききセッション・ミュージシャン集団の重要な一員として1960年代、無数のヒット曲のギター演奏を担ってきたグレン・キャンベル。自身、ソロ・アーティストとしても早くから活動しており、1960年代半ば以降、チャートイン・シングル80曲、ナンバーワン・シングル9曲、レコード総売上4500万枚以上。そんな中の1曲が1969年に全米3位に輝いた本曲だ。
6. ウイチタ・ラインマン / ジミー・ウェッブ

この名曲を書いたのは、他にもグレン・キャンベルに「恋はフェニックス」「ガルベストン」といった名曲を提供してきたソングライター、ジミー・ウェッブ。今回はのちに発掘リリースされた1972年、英ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートのライヴ音源で。
7. 歌の贈りもの / バリー・マニロウ

現在はラスヴェガスを拠点に着実な活動を続けるバリー・マニロウ。彼の初期を代表するヒット曲がこれ。1975年から76年にかけて全米ナンバーワンに輝き、グラミー賞最優秀歌曲賞も獲得した名曲だ。マニロウならではの伸びやかな歌声が活かされた美しく壮大なバラードなのだけれど…。
8. 歌の贈りもの / ブルース・ジョンストン

その曲を作ったのはビーチ・ボーイズの一員としてもおなじみ、ブルース・ジョンストンだ。ビーチ・ボーイズの広報担当ディレクターをつとめていたジャック・ライリーともめてバンドを一時的に脱退していた1977年にリリースされた傑作ソロ・アルバム『ゴーイング・パブリック』に自演ヴァージョンが収められていた。壮大なマニロウ・ヴァージョンに対して、こちらは徹底的に淡々と展開する仕上がり。作者自らのヴァージョンというのは、こういう、あえて地味なアレンジがほどこされるパターンが多い気がする。
9. ドゥ・ライト・ウーマン、ドゥ・ライト・マン / アレサ・フランクリン

続いてはソウルの女王、アレサ・フランクリン。「恋のおしえ」という邦題が付けられていた時期もあった必殺の名バラードだ。1967年のシングル「アイ・ネヴァー・ラヴド・ア・マン」のB面ながら、全米R&Bチャートで37位にランクした。アーマとキャロリンのフランクリン姉妹もレコーディングに参加したこの名曲を作ったのは…。
10. ドゥ・ライト・ウーマン、ドゥ・ライト・マン / ダン・ペン

アラバマ州にあるマッスル・ショールズ・サウンド・スタジオのお抱えソングライターとして米南部系シンガーたちに数々の名曲を提供してきたダン・ペンだ。やはり南部系の名盤をたくさん生み出してきたプロデューサー、チップス・モーマンとの共作。というわけで、今回はダン・ペンが1994年にリリースしたアルバム『ドゥ・ライト・マン』から、彼の自演ヴァージョンを。
11. オー・ノー、ノット・マイ・ベイビー / マキシン・ブラウン

1964年、ゴスペル/R&B系女性シンガーのマキシン・ブラウンが全米24位に送り込んだナンバー。以降、マンフレッド・マン、ロッド・スチュワート、メリー・クレイトン、シェールなどが次々とカヴァーし、何度もチャートを賑わしてきた名曲だ。
12. オー・ノー、ノット・マイ・ベイビー / キャロル・キング

作者は、そう、キャロル・キング。彼女がまだ職業ソングライターとしてヒットを量産していた時期、最初の夫だった作詞家、ジェリー・ゴフィンと共作したものだ。そんな往年の傑作曲をキャロルさんは、1980年、アルバム『パールズ』で自演した後、2001年にもアルバム『ラヴ・メイクス・ザ・ワールド』で再度自演。彼女自身にとっても特にお気に入り曲なのだろう。今回は2001年ヴァージョンのほうで。

解説:萩原健太

小西康陽さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第165回 萩原健太のotonanoラジオ#47

2020/08/25 公開

竹内アンナさんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

竹内アンナさんをゲストに迎えて(その2)

1.

大貫妙子

蜃気楼の街

『ROMANTIQUE』 1980年

竹内アンナさんをゲストに迎えて(その2)

2.

シュガー・ベイブ

蜃気楼の街

『SONGS』 1975年

竹内アンナさんをゲストに迎えて(その2)

3.

矢野顕子

SIMON SMITH AND THE AMAZING DANCING BEAR

『オーエスオーエス』 1984年

竹内アンナさんをゲストに迎えて(その2)

4.

佐野元春

グッドタイムス&バッドタイムス

『BACK TO THE STREET』 1980年

竹内アンナさんをゲストに迎えて(その2)

5.

竹内アンナ

RIDE ON WEEKEND

『MATOUSIC』 2020年

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#47

『70年代シティ・ポップ・クロニクル Vol.2』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 窓を横切る雲 / 笠井紀美子

竹内アンナさんとのシティ・ポップス談義に触発されたプレイリスト。今週も1970年代の音源を。先週も選曲の下敷にした拙著『70年代シティ・ポップス・クロニクル』(エレキング・ブックス)にはディスク・ガイドも付けてあって。メインの章立てでは扱っていないものの、そちらで取り上げたアルバムも多数。てことで、そちらで紹介した中から選曲しました。まずはジャズ・シンガーとして人気を博していた笠井紀美子が細野晴臣、鈴木茂、大野克夫らのサポートを受けて日本語のロック、ブルースに挑戦した1972年のアルバム『アンブレラ』から。
2. あなたから遠くへ / 金延幸子

先週取り上げた吉田美奈子よりも一足先にデビューした日本の女性シンガー・ソングライターの草分けのひとり。同時代の存在と比べると、吉田美奈子がローラ・ニーロ的、五輪真弓がキャロル・キング的なのに対し、この人の音楽には断然ジョニ・ミッチェル的な感触があった。細野晴臣がプロデュースした1972年のファースト・アルバム『み空』より。もちろん自作曲中心の1枚ながら、アルバムには大滝詠一作品も1曲含まれていた。
3. お先にどうぞ / かまやつひろし

で、こちらはその大滝詠一作品。のちに“ムッシュかまやつ”と名乗ることになる元ザ・スパイダースのかまやつひろしに吉田拓郎が提供した大ヒット・シングルをフィーチャーした1975年のアルバム『あゝ、我が良き友よ』より。このアルバムのために大滝詠一が書き下ろしたポップ・ドゥーワップ作品だ。山下達郎、吉田美奈子らもコーラスで参加している。
4. 恋の西武新宿線 (シングルバージョン) / 愛奴

愛奴(あいど)は、町支寛二、青山徹、そして浜田省吾らが在籍していたポップ/ロック・バンド。広島のアマチュア音楽サークル“広島フォーク村”で結成された。同サークルの先輩格にあたる吉田拓郎のバック・バンドとして1年ツアーした後、1975年にアルバム『愛奴』で自らもデビュー。彼らが残した2枚のシングル、「ふたりの夏」と本曲「恋の西武新宿線」はどちらもビーチ・ボーイズの影響をたたえた隠れ名曲。
5. 月にてらされて / ティン・パン・アレー

細野晴臣、鈴木茂、松任谷正隆、林立夫という名プレイヤー4人が結成したキャラメル・ママを母体に誕生したミュージシャン集団“ティン・パン・アレー”が1975年にリリースしたアルバム『キャラメル・ママ』より。松任谷正隆がリーダーシップをとった1曲で、作詞を手がけているのは松任谷さんとの結婚直前、まだ“荒井”姓だったユーミンです。
6. 愛は幻 / 大貫妙子

山下達郎が率いていた伝説のポップ・バンド、シュガー・ベイブの主要メンバーのひとりだった大貫妙子が、バンド解散後の1976年にリリースした初ソロ・アルバム『グレイ・スカイズ』より。この曲はシュガー・ベイブ時代にも演奏されていた人気曲だった。
7. 風になれるなら / 伊藤銀次

こちらも一時期、シュガー・ベイブのメンバーであり、名曲「ダウン・タウン」などの作詞も手がけた伊藤銀次の作品。山下達郎、大貫妙子、斉藤ノブ、上原裕、田中章弘、坂本龍一ら豪華な音楽仲間たちが参加した1977年のソロ・アルバム『デッドリィ・ドライヴ』のオープニング・ナンバーだ。
8. 私自身 / いしだあゆみ&ティン・パン・アレイ・ファミリー

歌謡ポップスの世界で人気を博していた女性シンガー、いしだあゆみが1977年にティン・パン・アレーとタッグを組んでリリースした伝説的コラボ・アルバム『アワー・コネクション』より。このアルバムは橋本淳がプロデュースと作詞、萩田光雄と細野晴臣が半々ずつ作曲を手がけた当時としては画期的な1枚だった。この曲は細野作品。
9. サブタレニアン二人ぼっち / 佐藤奈々子

マリア・マルダーあたりを思わせるジャジーでアンニュイなヴォーカル・スタイルが話題を呼んだ女性アーティスト、佐藤奈々子が1977年にリリースしたファースト・アルバム『ファニー・ウォーキング』より。収録曲の大半を作曲していた“佐野元春”という未知の才能の存在がやけに気になったものだ。ちなみに佐野元春本人のデビューはこの3年後のことだった。
10. プールサイド / 南佳孝

前回のプレイリストにも登場していただいた南佳孝が1978年にリリースした傑作アルバム『サウス・オブ・ザ・ボーダー』より。当時、日本の意識的なミュージシャンたちの間で静かなブームを呼んでいたサルサやボサノヴァなど南方系音楽からの影響が色濃い1枚だった。大貫妙子とのデュエット曲「日付変更線」のほか、「夏の女優」、「ブルー・メロディ」、そして本曲などメロディメイカーとしての南佳孝の才能が満喫できる。
11. ムーンライト・ジルバ / やまがたすみこ

やまがたすみこは、今や日本のトップ・アレンジャー/キーボード奏者として活躍する井上鑑の現夫人。彼女がシンガー・ソングライターとして活躍していた1978年、あえて自身の曲ではなくティン・パン・アレー系の作家陣の曲に挑んだ意欲的なアルバム『FLYING』より。このアルバムはプロデュースが松本隆。アレンジが鈴木茂。もちろん細野晴臣、佐藤博、伊藤銀次らティン・パン系の人脈が多数参加していた。
12. 風をつかまえて / 原田真二

1978年に颯爽とデビューを飾り、日本のポップ・ミュージックの新時代を印象づけた原田真二のファースト・アルバム『Feel Happy』より。松本隆を作詞に迎え、自ら紡ぐポップな旋律と融合させた新鮮な世界観を提示してみせていた。Char、世良公則とともにロック御三家などとも言われたものです。懐かしい。

解説:萩原健太

竹内アンナさんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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