第397回 萩原健太のotonanoラジオ#280
2025/02/11 公開
高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

1.
高野寛
STAY, STAY, STAY
『Modern Vintage Future』

2.
高野寛
Play ▶ 再生
『Modern Vintage Future』

3.
高野寛
Isolation
『Modern Vintage Future』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#280
マイ・フェイヴァリット 高野寛 Part2
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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。
1. Free / 高野寛 先週に引き続き高野寛さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。今週も、去年暮れにリリースされたデビュー35周年記念アルバム『Modern Vintage Future』のこと、いろいろ深掘りしました。 というわけで、今週のプレイリストも先週の続き。ぼくの好きな高野寛作品集です。先週も書きましたが、高野くんは自選のベスト盤とかもたくさん出しているので、超有名曲に関してはそちらで聞いていただくことにして。こちらでは高野くんの過去楽曲の中から、ベスト盤とかにあまり選ばれない曲を中心にピックアップしてみました。先週は12作目の『カメレオン・ポップ』までのセレクションだったので、今週はまず前半、13作目のオリジナル・アルバム『TRIO』から最新作『Modern Vintage Future』までの5作からそれぞれ1曲ずつセレクトして。その後、様々なトリビュート・アルバムとかコンピレーションとかゲスト参加作とかナタリー・ワイズの一員としてリリースしたアルバムとかに含まれていた高野くんの歌声を7曲、計12曲を並べてみました。 プレイリスト1曲目は、2014年のアルバム『TRIO』より。ブラジルでモレーノ・ヴェローゾのプロデュースの下、過去曲の再演なども交えて制作された素敵にリラックスした1枚でした。そこからまずはこの曲を。 |
2. DAN☆SHARI / 高野寛 続いては3年ぶり、2017年にリリースされた久々のオリジナル・アルバム『Everything is Good』より。初期から高野くんの個性のひとつだった言葉遊びが楽しい1曲です。 |
3. とおくはなれて / 高野寛 Dr.kyOnと佐橋佳幸によるユニット、ダージリンの全面サポートの下でレコーディングされた2018年のアルバム『A-UN(あ・うん)』より。このアルバムは他アーティストへの提供曲の自演ヴァージョン中心の1枚でしたが、いくつか新曲も含まれていて。そのうちの1曲を。 |
4. 魔法のメロディ / 高野寛 冨田ラボこと冨田恵一がバックアップする形で制作された2019年のアルバム『City Folklore』より。 |
5. サナギの世界 / 高野寛 そして最新作『Modern Vintage Future』から、番組ではオンエアできなかったけれど、ぼくが個人的にとても好きなこの曲を。 |
6. 君と僕と彼女のこと / 坂本龍一 ここからはオリジナル・アルバムではなく、様々な作品で披露された高野くんの歌声の中から気になるものをいくつかピックアップ。まずは1994年に坂本龍一がリリースしたアルバム『スウィート・リヴェンジ』から。坂本さんと高野くんが、ちょっと微妙になまめかしくヴォーカルを分け合ってます。作詞:大貫妙子、作曲:坂本龍一。 |
7. いとこ同士 / 高野寛 2001年に出たムーンライダーズへのトリビュート・アルバム『MOON BOSSA』で発表された高野くんのヴァージョン。もともとはライダーズの1978年作品『NOUVELLES VAGUES』に収められていたナンバーです。作詞:鈴木博文、作曲:岡田徹。 |
8. 風越し / Nathalie Wise Tokyo No.1 Soul SetのBIKKE、Undercurrentの斉藤哲也、そして高野寛という顔ぶれで結成されたバンド、ナタリー・ワイズのナンバーもいきましょう。2003年のアルバム『film, silence』から、BIKKEのラップと高野くんのヴォーカルがいい感じに交錯します。スポークン・ワーズは小泉今日子。 |
9. CUE / 高野寛 2004年に出たYMOへのトリビュート・アルバム『TRIBUTE TO YMO』収録の高野くんヴァージョンです。YMOの1981年作品『BGM』に収められていた高橋幸宏、細野晴臣の共作ナンバー。 |
10. おやすみナターシャ / 高野寛 2007年にリリースされた子守唄コンピレーション『おやすみなさい』に高野くんが提供したナンバー。2005年の「おさるのナターシャ」に続く“ナターシャ・シリーズ”第2弾でした。 |
11. 色彩の中へ FEAT. 高野寛 / トベタ・バジュン トベタ・バジュンが2008年にリリースしたアルバム『青い蝶』より。坂本龍一、大貫妙子、高橋幸宏、堀込泰行など多彩なゲストを迎えた豪華な1枚でしたが、そこに高野くんも参加。1996年、坂本龍一がプロデュースした中谷美紀のファースト・アルバム『食物連鎖』のために高野くんが詞を提供した曲を自ら歌っています。作曲はヴィニシウス・カントゥアリア。 |
12. わたしのニャンコ / 高野寛 最後はやはり2008年にリリースされたコンピ『一緒にうたおう! NHKみんなのうた〜大人Ver.〜』で高野くんが披露した曲を。矢野顕子が1983年、ひばり児童合唱団を率いて『NHKみんなのうた』で発表した名曲をカヴァーして聞かせてくれました。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第396回 萩原健太のotonanoラジオ#279
2025/02/04 公開
高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

1.
高野寛
青い鳥飛んだ
『Modern Vintage Future』

2.
高野寛
僕ら、バラバラ
『Modern Vintage Future』

3.
高野寛
The River
『Modern Vintage Future』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#279
マイ・フェイヴァリット 高野寛
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1. 恋愛感情保存の法則 / 高野寛 高野寛さんをお迎えした『otonanoラジオ』。去年の暮れにリリースされたデビュー35周年記念アルバム『Modern Vintage Future』のことなど、たくさん興味深いお話をうかがいました。高野くんには何度も番組に来てもらっているのですが、わりとトリビュート系の作品にまつわるご出演が多く、ご本人の作品についてじっくり話していただくことがあまりなかったもんで。うれしかったです。 というわけで、高野くん登場回のプレイリストはそんなこんなで企画ものっぽいものになりがち。ご本人の音源をセレクトすることが少なかったもんで、今回は高野くんの作品だけで選んでみました。といっても、シングル曲なども含むいわゆるベスト選曲だと、高野くんは自選のベスト盤とかもたくさん出しているので、超有名曲はそちらで聞いていただくことにして。こちらでは高野くんの過去楽曲の中から、ベスト盤とかにあまり選ばれない曲を中心に、各オリジナル・アルバムごとに1曲ずつ、ぼくの個人的フェイバリット・ナンバーをピックアップ。まあ、高野くんはたくさんアルバムを出しているので、今回は12作目の『カメレオン・ポップ』までのセレクションです。年代順に並べてみました。 まずは高野くんの記念すべきファースト・アルバム、1988年の『hullo hulloa』から、なんだか初々しいこの曲でスタートです。 |
2. 五十歩百歩 / 高野寛 1989年のアルバム『RING』より。高野くん独特のクールなユーモア感覚が最高! |
3. 一喜一憂 / 高野寛 1990年の『CUE』より。5拍子もさりげなくポップに。 |
4. 紳士同盟 / 高野寛 1991年の『AWAKENING』より。こちらはシニカルなワルツ。 |
5. ホロスコープ / 高野寛 1992年の『th@nks』より。デジタルなスウィング感がなんとも高野くんらしい。 |
6. 君のために / 高野寛 1993年の『I (ai)』より。個人的には高野作品中、お気に入り度かなり上位の1曲です。 |
7. Time and Again / 高野寛 1995年の『Sorrow and Smile』より。精緻なアレンジは坂本龍一の手によるもの。 |
8. Planetarium Rain / 高野寛 1996年の『Rain or Shine』より。エレキ・シタールにしびれます。 |
9. Everlasting Blue / 高野寛 1999年の『Tide』より。 |
10. 1.2.3.4.5.6.7 days / 高野寛 ナタリー・ワイズに加入しての活動を間に挟んで、2004年、久々にリリースされたソロ名義のアルバム『確かな光』より。 |
11. PAIN / 高野寛 デビュー20周年記念アルバム、2009年の『Rainbow Magic』より。アレンジは亀田誠治。 |
12. 十字路に降る雪 / 高野寛 2011年のアルバム『カメレオン・ポップ』より。興味深いカヴァー曲もたくさん収められていたアルバムですが、やっぱりこの曲をはじめ、高野くんのオリジナル曲が光ります。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第395回 萩原健太のotonanoラジオ#278
2025/01/28 公開
TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

1.
Skoop On Somebody
LOVE OR NOT
『GOOD NEWS』

2.
Skoop On Somebody
JOY AND PAIN
『GOOD NEWS』

3.
Skoop On Somebody
コントラスト
『GOOD NEWS』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#278
マイ・フェイヴァリットSkoop On Somebody
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1. No Make de On The Bed / SKOOP 先週に引き続き、スクープ・オン・サムバディからTAKEさんをお迎えした『otonanoラジオ』。SOSが昨年暮れにリリースした新作アルバム『GOOD NEWS』のお話を今週もたっぷりうかがいました。というわけで、今週のプレイリストはずばりスクープ・オン・サムバディの過去作品の中から、ぼくが個人的に好きな曲をずらっと12曲、並べてみました。まずは何はともあれ彼らのデビュー曲から。1997年2月、まだ“スクープ”というバンド名だった時期にリリースされたファンキーなファースト・シングルです。 |
2. Come Back 2 Me / SKOOP 続いては同年9月にリリースされた彼らのファースト・アルバム『SKOOP』から。人気の高いスロー・ナンバーです。 |
3. Everlasting Love / SKOOP 1998年10月リリースのセカンド・アルバム『Mood 4 Luv』より。平井堅がコーラスで参加したシングル・カット・ナンバーです。 |
4. 君なき日々 / SKOOP 1999年8月リリースのサード・アルバム『Where do we go』より。 |
5. Summer Ride / Skoop On Somebody バンド名を“スクープ・オン・サムバディ”と変更してから初めて、2001年6月にリリースしたアルバム『Key of Love』からのポップなナンバー。アレンジを手がけた小松秀行のベースがかっこいい! |
6. a tomorrowsong / Skoop On Somebody 2002年3月のシングル。Face 2 fAKEとのコラボ作品です。 |
7. happypeople / Skoop On Somebody ちょっと時代を飛ばして、2006年2月のアルバム『Pianoforte』からのナンバーです。 |
8. Brown Eyed Soul (feat. JiN) / Skoop On Somebody スクープ・オン・サムバディとは切っても切れないプロデューサー/ソングライター、JiNとタッグを組んだナンバー。2008年3月のアルバム『STAY or SHINE』より。 |
9. ETERNAL LANDSCAPE / 織田哲郎 & Skoop On Somebody 続いては織田哲郎とのコラボ・シングル。さすがのポップさ、キャッチーさ。2008年8月にリリースされました。 |
10. ベストショット (feat. JiN) / Skoop On Somebody スクープ・オン・サムバディが2人体制になってリリースした初オリジナル・アルバム、2011年11月リリースの『Distance』の収録曲。こちらもJiNとのタッグでした。 |
11. Nice'n' Deep / Skoop On Somebody 海外でも高く評価されている“ドクター・アール”ことサカイ・リョウスケと組んだ1曲。2017年10月リリースのアルバム『State Of Soul』より。 |
12. Good Evening / Skoop On Somebody ラストは2019年7月リリースのアルバム『What is love?』のオープニングを飾っていたこのナンバーで。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第394回 萩原健太のotonanoラジオ#277
2025/01/21 公開
TAKEさん(Skoop On Somebody)をゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

1.
Skoop On Somebody
GOOD NEWS
『GOOD NEWS』

2.
Skoop On Somebody
ANSWER〜歓びの歌〜ALBUM ver.
『GOOD NEWS』

3.
Skoop On Somebody
沈まない太陽
『GOOD NEWS』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#277
ソウル系、レゲエ系アーティストの洋楽ゴスペル
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1. Amen / Otis Redding スクープ・オン・サムバディからTAKEさんをお迎えした『otonanoラジオ』。SOSが昨年暮れにリリースした新作アルバム『GOOD NEWS』のお話をたっぷりうかがいました。この『GOOD NEWS』はSOSにとって彼らなりのゴスペル・アルバムとのこと。ソウルっぽいものとか、レゲエっぽいものとか、いろいろなパターンのSOS流ゴスペルが胸に沁みます。 というわけで今週のプレイリストは、いわゆる正統派のゴスペルではなく、ソウル系、レゲエ系のアーティストによる彼らなりの洋楽ゴスペルものを12曲集めて並べてみました。まずはR&Bのキング、オーティス・レディングから。1963年に公開されたシドニー・ポワチエの主演映画『野のユリ(Lilies of the Field)』の劇中歌として有名になったゴスペル・ソング「エイメン」を歌っています。このオーティス・ヴァージョンがヒットしたのは1968年のこと。全米R&Bチャートで最高15位に達するヒットを記録しました。が、オーティスはその前年、1967年暮れに悲劇の飛行機事故で他界。その追悼の思いもこもったヒットでした。 |
2. Gotta Serve Somebody / Shirley Caesar 続いてはボブ・ディランが書いたオリジナル・ゴスペル・ソング。1979年のアルバム『スロウ・トレイン・カミング』に収録されていたソウルフルなナンバーですが、それを黒人女性R&Bシンガー、シャーリー・シーザーが1980年にカヴァーしたヴァージョンを。 |
3. Wholy Holy / Aretha Franklin オーティス・レディングがR&Bのキングならば、こちらはR&Bのクイーン。アレサ・フランクリンが1972年、ロサンゼルスのニュー・テンプル・ミッショナリー・バプティスト教会で録音したライヴ・アルバム『至上の愛〜チャーチ・コンサート(Amazing Grace)』からの音源です。これも伝統的なゴスペル曲ではなく、作者はマーヴィン・ゲイ。シングル・カットもされ小ヒットを記録しました。感動的な名唱! |
4. Heaven Help Us All / Ray Charles レイ・チャールズと言えば、1950年代初頭、ジャズ、ブルース、ゴスペル、そしてカントリーなど、米国のすべてのルーツ音楽をゴッタ煮にして斬新な“ソウル・ミュージック”を作り上げてしまった真に偉大なアーティスト。当然、ゴスペル・フィーリングには定評があります。そんな大御所が1972年にリリースしたプロテスト色濃いアルバム『ア・メッセージ・フロム・ザ・ピープル』から、スティーヴィー・ワンダーなどにも多くのヒットを提供しているソングライター、ロナルド・ミラー作のこのナンバーを。 |
5. I'll Take You There / The Staple Singers R&Bの名門スタックス・レコードを代表するゴスペル・ソウル・グループ、ステイプル・シンガーズ。もともとシカゴを拠点にゴスペルを演奏していたローバック“ポップス”ステイプルズが、娘や息子たちを引き連れて結成したファミリー・グループです。そんな彼らの代表曲。1972年の全米ナンバーワン・ヒットです。 |
6. Give Thanks and Praise / Bob Marley & The Wailers スクープ・オン・サムバディの『GOOD NEWS』にもレゲエ・グルーヴのゴスペル・ナンバーが入っていましたが。その元祖とも言うべきボブ・マーリーならではのゴスペルを聞いてみましょう。ボブ・マーリーが亡くなった2年後、1983年にリリースされた発掘音源集『コンフロンテイション』でお目見えした1曲です。 |
7. Thank You Master (For My Soul) / Donny Hathaway TAKEさんも大好きだというダニー・ハザウェイのゴスペル・フィーリングを満喫できる曲。1970年のアルバム『新しきソウルの光と道(Everything Is Everything)』に収められていた自作曲です。 |
8. You Bring Me Joy / Anita Baker お次は1986年、アニタ・ベイカーがリリースしたアルバム『ラプチュアー』からのナンバー。ジェイムス・テイラーなどのバック・コーラスを担当していたこともあるシンガー・ソングライター、デヴィッド・ラズリーが1980年、ノーマン・コナーズのために書いた曲のカヴァーです。こちらのほうが断然有名なヴァージョン。レニー・クラヴィッツとかも大好きな曲だと語ってました。 |
9. Optimistic / Sounds Of Blackness TAKEさんのお話にも名前が出てきたサウンズ・オヴ・ブラックネス。1969年に結成された、ゴスペルを基調とするアーバン・コンテンポラリー・ヴォーカル・グループですが。彼らが1991年、ジミー・ジャム&テリー・ルイスのプロデュースの下でリリースしたアルバム『エヴォリューション・オブ・ゴスペル』からのナンバーです。 |
10. Holy Forever (Reggae Version) / Christafari もうひとつレゲエものを。1989年に結成されたクリスチャン・レゲエ・バンド、クライスタファリによる2023年作品。 |
11. Jesus / Kirk Franklin 現在のコンテンポラリー・ゴスペル・シーンを代表するシンガー、カーク・フランクリンの歌声も聞いておきましょう。2007年のアルバム『ザ・ファイト・オブ・マイ・ライフ』に収められていた自作ゴスペルです。 |
12. People Get Ready / The Impressions そして最後は、前出ステイプル・シンガーズやアレサ・フランクリンにも充実の名曲を提供したカーティス・メイフィールド率いるインプレッションズの自作ゴスペル・ナンバーを。1965年のヒットです。ボブ・ディランや、ロッド・スチュワート&ジェフ・ベックなどによるカヴァーもロック・ファンにはおなじみかも。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第393回 萩原健太のotonanoラジオ#276
2025/01/14 公開
新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

1.
UGUISS
君は夜の月
『君は夜の月』

2.
Peter Gallway
Save The Country
『Laura: The Music Of Laura Nyro』

3.
The Surfrajettes
Easy As Pie
『Easy As Pie』

4.
The Lemon Twigs
My Golden Years
『A Dream Is All We Know』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#276
LOOK BACK! 2024~洋楽編(オンエア延長戦)
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1. Went to a Party / Nick Lowe & Los Straitjackets 先週に引き続き、新春恒例、佐橋佳幸&能地祐子を迎えてのグダグダおしゃべり放談をお届けした『otonanoラジオ』。お楽しみいただけましたか? ぼくも含めて3人それぞれ、2024年リリースの新作アルバムの中から好きなものをあれこれ持ち寄ってのよもやま話。各々5作くらいずつ持ち寄ったのですが、時間の関係で番組ではかけられなかったものも多いので、今週のプレイリストは番組でかけきれなかったアルバムからの曲を中心に、あと、その他にぼくが個人的に好きだった2024年の洋楽アルバムからの曲も少し足して、12曲、並べてみました。 まずはノージがセレクトしていたものの、番組内では軽く話すだけで終わってしまったニック・ロウ、11年ぶりのオリジナル・アルバム『インドア・サファリ』からのナンバーです。覆面エレキ・インスト・バンド、ロス・ストレイトジャケッツをバックに従えたごきげんなロックンロール。お楽しみください。 |
2. Keep Dancing / The Courettes 続いてはぼくがセレクトしたザ・コーレッツ。以前、グリム・スパンキーのふたりが番組に来てくれたときもかけたグループですが。デンマーク人ドラマーの夫と、ブラジル人ギタリストの妻…という組み合わせのごきげんな夫婦ロックンロール・バンド。彼らが去年リリースした新作アルバム『ザ・ソウル・オヴ…ザ・ファビュラス・コーレッツ』から、1960年代にたくさんのヒットを生み出したポップス職人、リチャード・ゴッテラーがレコーディングに絡んだこの曲を。 |
3. Momo (feat. The Heffington Appreciation Society) / Jim Keltner これはサハシ・セレクション。元ローン・ジャスティスやエミルー・ハリス・バンドのドラマーで、2021年に白血病で亡くなったドン・ヘフィントンを追悼するチャリティ・トリビュート・アルバム『トゥナイト・アイル・ゴー・ダウン・スウィンギン:ア・トリビュート・トゥ・ドン・ヘフィントン』からの曲です。ジャクソン・ブラウン、フィオナ・アップル、バディ・ミラー、デイヴ・アルヴィン、ワトキンス・ファミリー・アワー、ピーター・ケイスら豪華な顔ぶれが参加したアルバムですが、サハシが選んできたのはドラマーのジム・ケルトナーが、ドラムではなく、歌というか、語りを聞かせるナンバーでした。 |
4. Alibi / Hurray For The Riff Raff ノージに教えてもらって、サハシのみならずUGUISSのメンバーが大いに盛り上がったというハレイ・フォー・ザ・リフ・ラフのアルバム『ザ・パスト・イズ・スティル・アライヴ』より。ニューヨークのブロンクスで生まれて、現在はニューオーリンズを拠点に活動するシンガー・ソングライター、アリンダ・セガーラのソロ・プロジェクトで。サハシとノージが大好きなレコード・レーベル“ノンサッチ”への移籍第1弾アルバムでした。確かにUGUISSの音にも通じる渋いアメリカン・ロックです。 |
5. Caroline / Laura Marling これはぼくのセレクション。英国の女性シンガー・ソングライター、ローラ・マーリングが久々にリリースしたアルバム『パターンズ・イン・リピート』から。道ならぬ恋の終わりの予感の中、うろ覚えの思い出の曲を脳裏にぐるぐるさせながら、かつて愛していた妻と子供にも思いを馳せる男の胸の内が淡々と綴られます。 |
6. Hummingbird (feat. Allison de Groot & Tatiana Hargreaves) / Yasmin Williams 1年前にもノージが聞かせてくれたヤスミン・ウィリアムス。サハシと小倉博和、“山弦”のふたりがぶっとんだという女性ギタリストですが。この人もノンサッチ・レコード所属。待望のフル・アルバム『アケイディア』を去年リリースしてくれました。そのアルバムからのナンバーです。オグちゃんが「なんだこの女!?」と思わず叫んだという腕前をご堪能ください。 |
7. Waiting For You (feat. Lucius) / T Bone Burnette ぼくがセレクトしていった盤ですが、サハシもノージも大好きだったというT・ボーン・バーネットのアルバム『ジ・アザー・サイド』。最近はプロデュース業のほうが忙しく、自身でアルバムを出してもなんだかサイバーっぽいというか、SFっぽいというか、エレクトロニックっぽいというか、そういう感じの作品が多かったT・ボーンが、持ち前のアメリカーナ路線へと立ち返ったような仕上がりで。うれしかったです。そんな中からルシャスをバックに従えたこの曲を。 |
8. A Tear / The Lostines ここからは、番組用に選んでいった5作以外に、去年ぼくがよく聞いた新作アルバムからの曲たち。まずは米オレゴン州出身のふたりのソングライターが10年ほど前、ニューオーリンズで出会い、意気投合して結成したというザ・ロスティーンズの初フル・アルバム『ミート・ザ・ロスティーンズ』から。ゆるめのオールディーズ・テイストとオルタナ感がたまらないです。 |
9. Suddenly / Peter Cat Recording Co. インドのインディー・ポップ・バンド、ピーター・キャット・レコーディング・カンパニーの新作アルバム『ベタ』もよかったなぁ。最近はストリーミングもあるから、こういう英米以外のポップ・ミュージックにも楽に接することができるようになって。うれしいです。この、やる気があるんだかないんだかわからない、でも妙に洗練を感じさせる音作り。たまりません。 |
10. Sisters Friends (feat. Rae Morris) / The High Llamas ショーン・オヘイガンのソロ・プロジェクト、ザ・ハイ・ラマズも久々、8年ぶりに新作『ヘイ・パンダ』をリリース。そこから英シンガー・ソングライター、レイ・モリスさんのヴォーカルをフィーチャーした曲を。ホームレスの主人公が愛犬を連れて大阪で作られた尺八でストリート・パフォーマンスをしている…という、妙なストーリーの曲です。 |
11. Mental Health / Father John Misty 2022年に出た前作『クロエ・アンド・ザ・ネクスト20thセンチュリー』も素晴らしかった実存主義的チェンバー・ポッパー、ファーザー・ジョン・ミスティことジョシュ・ティルマンの新作『マハーシュマシャーナ』もよく聞いたなー。そのアルバムからも1曲。 |
12. Liberty Print / Camera Obscura そしてラストは、これまた超久しぶり。英グラスゴーのインディ・ポップ・バンド、カメラ・オブスキュラが10年ぶりにリリースした新作アルバム『ルック・トゥ・ジ・イースト、ルック・トゥ・ザ・ウェスト』からの曲で締めましょう。聞いたとたんに、懐かしい友だちに出会ったときのような、ふわーっと10年のブランクが霧散して空中に溶けていく感じがしたものです。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第392回 萩原健太のotonanoラジオ#275
2025/01/07 公開
新春鼎談2025! 佐橋佳幸さん、能地祐子さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

1.
吾妻光良 & The Swinging Boppers
正月はワンダフル・タイム
『Sustainable Banquet』

2.
The Black Keys
Beautiful People (Stay High)
『Ohio Players』

3.
Aoife O'Donovan
America, Come
『All My Friends』

4.
The Softies
Go Back In Time
『The Bed I Made』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#275
LOOK BACK! 2024~邦楽編
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1. きみは夜の月 / UGUISS あけましておめでとうございます。今年もよろしく! 新春一発目の放送はお正月恒例、佐橋佳幸&能地祐子を迎えての新春ユルユルよもやま放談でした。3人でわいわいと2024年を振り返りましたが、話題が洋楽中心だったので、プレイリストのほうは邦楽でいきますね。ぼく萩原健太が個人的に去年、2024年によく聞いた邦楽を集めてみました。いつも12曲のセレクションをお届けしているので、今回もベスト10とかじゃなくて、順不同の12曲。ほんとはこれだけじゃ収まらないのだけれど、竹内まりやさんとかウシャコダとか、ストリーミングされていないお気に入り作品もあったりするもんで、仕方なくストリーミングされているものの中から選んだとりあえずの12曲です。今年もいい音楽とたくさん出会えるといいなと願いつつ、2024年をざっくり振り返りましょう。 で、まずは佐橋ものから。番組のほうでも来週かける予定の1曲ではありますが。新春を寿いで、なんと40年ぶりに本格的再結成を果たしたUGUISSの“新曲”から。 |
2. ロング・ロング・ビーチ / 松尾清憲 ぼくが選ぶ2024年邦楽セレクション、大半は番組にゲストで来てくださったことのあるアーティストの曲ですが。この人のゲスト回も楽しかったですねー。去年ソロ・デビュー40周年を迎えた松尾清憲さん。6月にリリースしたニュー・アルバム『Young and Innocent』からこの曲を。 |
3. 辻堂海岸 / クレイジーケンバンド こちらもアルバムを出すたび、ゲストでやってきては番組を盛り上げてくれる横山剣さん率いるクレイジーケンバンド。昨年9月リリースのアルバム『火星』からのナンバーです。 |
4. 誰もいないのか / 吾妻光良 & The Swinging Boppers 結成45周年を迎えた奇跡のジャンプ&ジャイヴ楽団、吾妻光良&ザ・スウィンギン・パッパーズ、久々の新作『Sustainable Banquet』も最高でした。番組にも吾妻さんと渡辺康蔵さん、名コンビでいらっしゃって大いに盛り上がりました。というわけで、高齢者のやり場のない怒り炸裂のこの曲を。 |
5. Queen of Mystery / 土岐麻子 土岐さんはまだ番組にゲストとしてお迎えしたことがないのですが、去年の暮れにリリースされた3年ぶりのオリジナル・アルバム『Lonely Ghost』、いつものように、まじ、ごっきげんでした。というわけで、その新作からアルバムのオープニング・ナンバーをピックアップ。 |
6. Play ▶ 再生 / 高野寛 続いては去年の11月に出た高野寛くんのアルバム『Modern Vintage Future』から。高野くんは何年か前、番組に来てくれたこともありますが、当然去年リリースのこのアルバムのお話は聞いていないので、近々ぜひお迎えしたいものだと願っております。 |
7. Movie Light / 柴田聡子 柴田聡子さんが去年の2月にリリースしたアルバム『Your Favorite Things』も素敵な1枚でした。その中からアルバムのオープニングを飾っていたこの曲を。以前のプレイリストでも選曲したことがある作品です。すんません。好きなもんで(笑)。 |
8. ユメのはじまり。 / グソクムズ グソクムズのたなかえいぞをさんも去年の春、番組で楽しいお話をいろいろ聞かせてくれました。そんなグソクムズのアルバム『ハロー! グッドモーニング!』からも1曲。 |
9. honestly / 羊文学 これは一昨年、2023年の暮れにリリースされたアルバム『12 hugs (like butterflies)』の収録曲ですが。アルバム自体は去年、聞きまくった1枚なので、セレクションに加えさせていただきました。羊文学の塩塚モエカさんが番組にリモートで出演してくれたのは、もう3〜4年前になるのかな。ここ数年はいろいろなタイアップなどの後押しも受けつつ一気に注目度をアップさせて、頼もしい限り。2025年、さらなる飛躍を楽しみにしてます! |
10. さよーならまたいつか! / 米津玄師 2024年前半の朝を支配した超名曲という感じ? 毎朝繰り返し繰り返し何度も聞いて何度も泣けた楽曲です。この曲を外して2024年は語れません。 |
11. 遠い朝 (2024 mix) / 優河 続いて“朝もの”(笑)。番組にも来てくださった優河さん。去年9月リリースのアルバム『Love Deluxe』からのナンバーです。 |
12. 朝 / 小西康陽 そしてこの番組、2024年放送分の最後のゲストとして出演してくださった小西さんの“朝もの”でプレイリストを締めましょう。ソロ名義でリリースされたアルバム『失恋と得恋』から、若林純夫さんが1970年代に歌っていた曲の名カヴァーです。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第391回 萩原健太のotonanoラジオ#274
2024/12/31 公開
小西康陽さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

1.
小西康陽
そして今でも
『失恋と得恋』

2.
小西康陽
私の人生、人生の夏
『失恋と得恋』

3.
小西康陽
悲しい歌
『失恋と得恋』

4.
小西康陽
むかし私が愛した人
『失恋と得恋』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#274
『お休み』

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第390回 萩原健太のotonanoラジオ#273
2024/12/24 公開
小西康陽さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

1.
小西康陽
きみになりたい
『失恋と得恋』

2.
小西康陽
あなたのことがわからない
『失恋と得恋』

3.
小西康陽
朝
『失恋と得恋』

4.
小西康陽
美しい星
『失恋と得恋』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#273
チェロがアレンジの中で印象的に使われている洋楽集
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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。
1. One / Al Kooper ピチカート・ファイヴのリーダーとしておなじみ、現在は音楽プロデューサー/DJとして活躍する小西康陽さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。ピチカート・ファイヴ時代のレパートリーを中心に、他のアーティストへの提供曲やカヴァー曲を、ご自身の歌声で綴った新作アルバム『失恋と得恋』のことをたっぷりうかがいました。 このアルバム、小西さん自身のヴォーカルが全面的にフィーチャーされていることでも話題ですが、そのサウンドのほうも素晴らしく。ピアノ、ベース、ドラム、ギター、そしてチェロという編成で編み上げられたアコースティカルな音像がとても印象的です。特にチェロの響きがアルバム全体の個性を決定づけているようで。ぐっときました。というわけで、今回の『otonanoプレイリスト』。小西さんの『失恋と得恋』のアンサンブルに触発されまして、チェロがアレンジの中で印象的に使われている洋楽曲というのを集めてみました。 まずはアメリカの奇才プロデューサー/シンガー・ソングライター、アル・クーパーが1969年に発表した初ソロ・アルバム『アイ・スタンド・アローン』から。スリー・ドッグ・ナイトが採り上げて大ヒットしたハリー・ニルソン作品をカヴァーしたものです。スリー・ドッグ・ナイト盤はタイトなバンド・サウンドでアレンジされていましたが、作者ニルソンのヴァージョンはチェロを含む弦楽アンサンブルが効果的に使われていて。アル・クーパーもそちらの作者ヴァージョンを踏襲したようなアレンジで聞かせています。 |
2. Travelin' On / Norah Jones 続いてはノラ・ジョーンズ。2012年のアルバム『リトル・ブロークン・ハーツ』に収められていたナンバーです。ナールズ・バークリーやリル・ウェインとの共演でも知られるチェロ奏者、ヘザー・マッキントッシュの演奏をフィーチャーしています。 |
3. Ladies of the Canyon (With Cellos) / Joni Mitchell これは最近発掘リリースされたレア音源。ジョニ・ミッチェルが1970年にリリースしたアルバムの表題曲ですが。2021年に編纂されたボックスセット『ジョニ・ミッチェル・アーカイヴス Vol.2:リプリーズ・イヤーズ(1968−1971)』で世に出た未発表ヴァージョン。公式リリース・ヴァージョンには入っていないチェロを伴った貴重な別テイクです。 |
4. Say You Don't Mind / Colin Blunstone ゾンビーズのリード・シンガーとしておなじみのブランストーンが1971年にリリースしたファースト・ソロ・アルバム『一年間(One Year)』の収録曲。ポール・マッカートニーのウイングスでの活躍でもおなじみ、デニー・レイン作のナンバーです。イギリスの劇伴とかも手がける作曲家、アレンジャーであるクリストファー・ガニング編曲によるストリングス・セクションが素晴らしい。もちろんチェロが大活躍しています。 |
5. Nan Fon Bwa / Leyla McCalla リアノン・ギデンスを輩出したごきげんなストリング・バンド、キャロライナ・チョコレート・ドロップスのチェロ奏者としてもおなじみ、レイラ・マッカーラが2022年にリリースしたアルバム『ブレイキング・ザ・サーモメーター』の収録曲です。ピチカート奏法も、弓を使った表現も、何もかもがすばらしいチェロ弾き語り曲。 |
6. I Wish You Love / Laufey こちらもチェロ弾き語りヴァージョンですが、がらりと雰囲気は違います。ノスタルジックなジャズ・テイストをたたえた音作りで人気急上昇中のアイスランド+中国系シンガー・ソングライター、レイヴェイが2021年にリリースしたデビューEP『ティピカル・オヴ・ミー』に収められていた曲。スタンダード・ナンバーのカヴァーだけれど、レイヴェイはもともと音楽学校でクラシックのチェロを専攻していたこともあって、チェロをピチカートで弾きながら歌ったり、感想を弓弾きで流麗に綴ったり、素敵に聞かせてくれます。 |
7. Yesterday (2023 Edition) / The Beatles チェロを含む弦楽四重奏をストレートに採り入れた初のロック・バンドとなると、やっぱりビートルズってことになるのかな。ということで、ど直球でこの曲も聞いておきましょう。ポール・マッカートニーのアコースティック・ギターと弦楽四重奏だけでバックアップされた名曲です。2023年のリミックスでチェロが分離されてさらにくっくり聞こえやすくなりました。 |
8. Without Her / Harry Nilsson 1曲目にセレクトした「ワン」の作者、ハリー・ニルソンの曲をもうひとつ。本人の歌声で聞いてみましょう。これもチェロの響きが効果的に使われた名曲。1967年の本格デビュー・アルバム『パンデモニアム・シャドウ・ショー』に収められていたナンバーです。 |
9. Stubborn Love / The Lumineers 現在はギターのウェズリー・シュルツとドラム/ピアノのジェレマイア・フレイツの2人組で活動しているザ・ルミニアーズですが、2012年にデビューした当初はチェロ奏者のネイラ・ペカレックも含む3人組でした。そんなデビュー当時の代表曲をどうぞ。 |
10. Little Sadie / Crooked Still ルミニアーズもチェロ入りのグループでしたが、その先輩格にあたるのがこの人たち、クルキッド・スティルです。現在はソロで、あるいはサラ・ジャロウズやサラ・ワトキンスと組んだトリオ“アイム・ウィズ・ハー”の一員として活動するシンガー・ソングライター、イーファ・オドノヴァンが在籍していたアメリカーナ系バンド。彼らが2006年にリリースしたアルバム『シェイクン・バイ・ア・ロウ・サウンド』の収録曲を聞いてみましょう。 |
11. A Nice Day / Chico Hamilton Quintet 番組の中で小西さんとウェスト・コースト・ジャズのこともちらっと話題になりましたが。そんな音も聞いてみましょう。1956年、チコ・ハミルトンとバディ・コレットがタッグを組んでリリースしたアルバム『チコ・ハミルトン・クインテット・フィーチャリング・バディ・コレット』からのナンバー。ハミルトン(ドラム)、コレット(サックス)、ジム・ホール(ギター)、カーソン・スミス(ベース)、そしてフレッド・カッツ(チェロ)という、なんとも興味深い編成でレコーディングされています。 |
12. Here Comes the Sun / Yoyo-Ma & James Talor これは以前もセレクトしたことがある名演。世界的チェロ奏者、ヨーヨー・マが2008年にリリースしたアルバム『ソングズ・フォー・ジョイ&ピース』にシンガー・ソングライターのジェイムス・テイラーが客演したときの共演音源です。おなじみビートルズのアルバム『アビー・ロード』に収録されていたジョージ・ハリスン作品のカヴァー。ヨーヨー・マのチェロとジェイムス・テイラーのアコースティック・ギターと歌だけで綴られた素敵なヴァージョンです。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第389回 萩原健太のotonanoラジオ#272
2024/12/17 公開
森山良子さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

1.
森山良子
MORIYAMA
『Life Is Beautiful』

2.
森山良子
Oshaberi Bossa Nova
『Life Is Beautiful』

3.
森山良子
Futari Dakeno Togetherness
『Life Is Beautiful』

4.
森山良子
Gloria
『Life Is Beautiful』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#272
森山良子の英語詞によるカヴァー・ヴァージョン集
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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。
1. かなわぬ恋 / 森山良子 先週に引き続き森山良子さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。今週も、大江千里さんが曲提供/演奏/プロデュースを手がけた新作ジャズ・アルバム『Life Is Beautiful』のことをたっぷりうかがいました。超ベテランにもかかわらず挑戦を怖れず、新たなフィールドへと歩みを進める森山さんの姿にはいつも感服するばかりです。 というわけで今週のプレイリストは、そんな森山さんのシンガシンガーとしての柔軟さ、幅広さを味わわせてくれる英語詞によるカヴァー・ヴァージョン特集。デビューのときから英米の多彩なジャンルの名曲たちを見事に歌いこなしてきた森山さんの魅力にひたってみましょう。2022年、森山さんにゲスト出演してくださったときにも同趣向のプレイリストを選曲しましたが、そのときとは曲がダブらないようにセレクトしてみました。まずは1967年4月リリースのアルバム『アイドルを歌う』より。メリー・ホプキン、グレン・キャンベル、エンゲルベルト・フンパーディンク、サイモン&ガーファンクル、ビートルズなど当時の人気洋楽アーティストのヒットを森山さんがカヴァーしまくった1枚でした。そんな中からアソシエイションが1967年にヒットさせたナンバーを。原題は「Never My Love」。 |
2. やさしく歌って / 森山良子 続いては1973年7月リリースの『イン・ロンドン』より。同年、ロバータ・フラックが取り上げて大ヒットした作品のカヴァーです。原題は「Killing Me Softly with His Song」。 |
3. 愛は面影の中に / 森山良子 これもロバータ・フラックが取り上げたことで世に広まった名曲。もともとは1950年代から歌われていたフォーク・ソングでした。それをロバータ・フラックが1969年にアルバムでカヴァー。それを聞いて気に入ったクリント・イーストウッドが自身の監督映画『恐怖のメロディ』の主題歌に起用したことで1972年に大ヒットしました。原題は「The First Time Ever I Saw Your Face」。それを森山さんは1973年3月リリースのアルバム『シングス・フォー・ユー』でカヴァーしています。 |
4. イフ / 森山良子 ソングライター、セッション・ミュージシャンなどとして1960年代から活躍してきたデヴィッド・ゲイツ率いるバンド、ブレッドが1971年に放ったヒット。森山さんは1972年7月リリースのアルバム『旅立ち/1972 Ryoko Now』でカヴァーしました。 |
5. 愛を求めて / 森山良子 バート・バカラックのソングライティング・パートナーとしておなじみ、作詞家のハル・デヴィッドが1960年代半ば、米国が大規模な軍事介入を本格化させ始めたベテナム戦争のことを憂い、いつか自分の子供たちも戦争に駆り出されることになるのだろうか…という思いを託しながら作詞した曲。原題は「What the World Needs Now Is Love」。「世界は愛を求めてる」という邦題でもおなじみでしょう。森山さんは1970年7月リリースのアルバム『1970…From Ryoko With Love』でカヴァーしました。 |
6. セヴン・ロンリー・デイズ / 森山良子 続いては1953年にジョージア・ギブスがヒットさせて以来、多くのシンガーが取り上げてきた楽曲。2011年、森山さんのデビュー45周年を記念し、鈴木慶一をプロデューサーに迎えて制作されたアルバム『すべてが歌になっていった』の収録曲です。 |
7. サマータイム / 森山良子 黒人を主人公に据えた1935年のオペラ『ポーギーとベス』のためにジョージ・ガーシュウィンが書き下ろした名曲。1936年にビリー・ホリデイの歌でヒットしたのを皮切りに、ジャズのマイルス・デイヴィスからロックのジャニス・ジョプリンまで幅広い分野でカヴァーされ続けてきました。森山さんは1968年9月リリースのアルバム『良子の子守唄』で初々しく取り上げています。 |
8. フール・オン・ザ・ヒル / 森山良子 1971年7月リリースのアルバム『ビートルズ、S&Gを歌う』は、文字通り森山さんがビートルズとサイモン&ガーファンクルの名曲をカヴァーした1枚。そこからポール・マッカートニー作のこの名曲を。 |
9. わが恋人の黒髪 / 森山良子 1969年12月にリリースされた海外録音アルバムの草分け『森山良子イン・ナッシュビル/思い出のグリーングラス』より。日本ではジャズ・シンガー、ヘレン・メリルのヴァージョンがおなじみかも。原題は「Black Is the Color (of My True Love's Hair」。米アパラチア地方に古くから伝わるトラディショナル・ナンバーです。 |
10. ジ・エンド / 森山良子 1958年にアール・グラントが放ったヒット・バラード。森山さんは1968年1月リリースのアルバム『愛する人に歌わせないで/森山良子アルバムNO.2』でカヴァーしました。 |
11. サムホエア〜「ウエストサイド物語」より / 森山良子 1967年2月にリリースされた森山さんのデビュー・アルバム『この広い野原いっぱい/森山良子フォークアルバムNO.1』より。レコード会社側の戦略もあって“フォークの女王”としてデビューを果たした森山さんでしたが、本当はこういうタイプの曲を歌いたかったのが本音だったとか。スティーヴン・ソンドハイム作詞、レナード・バーンスタイン作曲による大傑作ミュージカル・ナンバーです。 |
12. サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー / 森山良子 最後は2003年10月リリースされたアルバム『THE JAZZ SINGER』から。ジョージ&アイラ・ガーシュウィンが1926年、ミュージカル『オー・ケイ』のために書き下ろしたナンバーです。 |
解説:萩原健太

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!