第435回 萩原健太のotonanoラジオ#318
2025/11/04 公開
BONさん(米米CLUB)をゲストに迎えて(その2)
今週のオンエア曲
1.
米米CLUB
FUNK FUJIYAMA
『愛米』
2.
米米CLUB
君がいるだけで
『愛米』
3.
米米CLUB
WE ARE MUSIC! 〜Album Version〜
『愛米』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#317 #318
KOME KOME ”こんなくっだらない曲もあるのか!?”笑
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1. アバンギャルド / 米米CLUB 先週、今週と、2週にわたって米米クラブから我らがリーダー、BONさんをお迎えした『otonanoラジオ』。古くから一緒にライヴやコンサートを作ってきた仲間なもんで、とても楽しく、懐かしい話なども交えつつワイワイと番組を進めることができました。 というわけで、今回のプレイリスト。番組の中でも話題になった米米の、まあ、なんというか、どうしようもなくくっだらない曲というのを集めてみようかな、と。そんな気分でセレクトした12曲です。いつもは1曲ずつ簡単な解説を加えているんですが、今回の選曲にはむしろ解説とかないほうがいいような気がして(笑)。こんなくっだらない曲もあるのか…的な? そんな気分で、解説とかなしに、ただただ聞いていただきたいと思います。 まあ、その手の曲ばかり集めたアルバムとして米米は1991年の『米米クラブ』と1995年の『SORRY MUSIC ENTERTAINMENT』と、2枚出しているもんで。その2枚中心のセレクションです。これもまた米米の重要な魅力。笑ってやってください。 |
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2. 二人のアンブレラ / 米米CLUB |
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3. なんですか これは / 米米CLUB |
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4. DRY MAN / 米米CLUB |
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5. Lollipop / 米米CLUB |
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6. マンボ踊り / 米米CLUB |
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7. VIVA みたいなもの / 米米CLUB |
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8. ポイのポイのポイ / 米米CLUB |
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9. Melon Tea / 米米CLUB |
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10. 露骨にルンバ / 米米CLUB |
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11. オイオイオイ マドロスさん / 米米CLUB |
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12. 愛の歯ブラシセット / 米米CLUB |
解説:萩原健太
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第434回 萩原健太のotonanoラジオ#317
2025/10/28 公開
BONさん(米米CLUB)をゲストに迎えて(その1)
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
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第433回 萩原健太のotonanoラジオ#316
2025/10/21 公開
横山剣さん(クレイジーケンバンド)をゲストに迎えて(その2)
今週のオンエア曲
1.
クレイジーケンバンド
くらげ
『華麗』
2.
クレイジーケンバンド
クラブ国際
『華麗』
3.
クレイジーケンバンド
どうでもいいよ
『華麗』
4.
クレイジーケンバンド
不良先生
『華麗』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#315 #316
往年の和ものボサノバ/和ものサンバ系のナンバー
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1. 私の好きなもの / 佐良直美 相変わらずごきげんなニュー・アルバム『華麗』をリリースしたクレイジーケンバンドから横山剣さんをゲストにお迎えした『otonanoラジオ』。毎度のことですが、思いきり楽しい音楽談義を展開していただきました。 今回のアルバムにも「Love」とか「クラブ国際」とか、ボサノバやサンバなど、ラテン・ビートを採り入れた曲が入っていて。これがかつての「まっぴらロック」とか「京都野郎」とかにも通じる、CKBならではの独特の世界観を思い出させてくれて、思いきり盛り上がります。 ということで、今週のプレイリストは、きっとCKBにも大きな影響を与えたのであろう往年の和ものボサノバ/和ものサンバ系のナンバーを集めてみました。この種のセレクションだと必ずユーミンの「あの日に帰りたい」とか丸山圭子の「どうぞこのまま」とかが顔を出すものですが、そのあたりはむちゃくちゃ有名曲なので各自、勝手にお楽しみいただくことにして(笑)。今回は『otonanoラジオ』的なテイストで、マジなものからちょっとイカれたものまで12曲、あれこれ取り揃えてみました。 まずはかなりマジなやつ。1967年に佐良直美がリリースした超名曲です。作詞:永六輔、作曲:いずみたく。 |
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2. 真夜中のボサ・ノバ / ヒデとロザンナ ヒデとロザンナとして再出発する以前から、日本では珍しいボサノバ・デュオで活躍していた出門英が本領を発揮した1曲。ヒデとロザンナが1969年にリリースした3作目のシングル「ローマの奇跡」のB面に収められていたナンバーです。作詞:橋本淳、作曲:筒美京平というゴールデン・ソングライター・コンビの作品。 |
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3. アッと驚く為五郎 / ハナ肇とクレイジー・キャッツ これも1969年にリリースされた最強曲。セルジオ・メンデス&ブラジル66の「マシュケナダ」のサウンドをパロディにしたような作品です。「マシュケナダ」の♪オパ・オパ・オパ…というフレーズにいろいろテキトーな言葉を乗せていて楽しい楽しい。同年スタートしたTV番組『巨泉・前武ゲバゲバ90分!』(日本テレビ)の中でハナ肇が連発していたギャグを元に作られました。間奏に『ゲバゲバ』のテーマ曲も登場します。作詞:河野洋、作曲:宮川泰。 |
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4. サンドラの恋 / 辺見マリ 「経験」の特大ヒットでおなじみ、辺見マリが1971年にリリースしたシングル7作目。「経験」もクリス・モンテス的な60年代A&Mふうボサ・ロックでしたが、こちらもよくできたボサノバもの。「経験」同様、これも作詞:安井かずみ、作曲:村井邦彦。 |
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5. 他人の関係 / 金井克子 前曲「サンドラの恋」などの編曲も手がけた川口真が作曲した1973年の大ヒット。途中に登場するシャープ・ナインス・コードがおしゃれで、むちゃくちゃ刺激的でした。作詞:有馬三恵子、作曲:川口真。 |
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6. 透明なひとときを / 長谷川きよし 1969年、シングル「別れのサンバ」で衝撃のデビューを飾った長谷川きよしが翌70年にリリースしたセカンド・シングル。作詞・作曲:長谷川きよし。本人によるナイロン弦ギターのプレイも含めて、日本でもこんなかっこいいボサ〜サンバを聞かせてくれる個性が出てきたんだと大いに興奮したものです。ホーン・セクションを巧みに配した村井邦彦のアレンジも素晴らしい。 |
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7. アキラでボサ・ノバ / 小林旭 これは今回いちばん古いセレクションかな。まだボサノバの何たるかを日本では誰ひとり知らなかったと思われる1963年、なんとなくこんな感じかなぁ…というボンヤリしたムードの中で作られた1曲。まあ、この時期、アメリカですら「ボサ・ノヴァ・ベイビー」とか「恋はボサノバ」とか、ボサノバでも何でもない“なんちゃってボサノバ”がたくさん作られていたので、仕方ないっちゃ仕方ない。これもボサノバではなく、どっちかって言えばサンバです。アキラ主演映画『歌う暴れん坊』の挿入歌。作詞:水島哲、作曲:狛林正一。 |
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8. ひとりにしてね / いしだあゆみ いしだあゆみが自身の代表的ヒットをフィーチャーして1969年にリリースしたファースト・アルバム『ブルー・ライト・ヨコハマ』の収録曲。「ブルー・ライト…」を生み出した名コンビ、作詞:橋本淳、作曲:筒美京平による隠れた名曲です。 |
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9. 雨あがりのサンバ / 森山良子 筒美京平ともども、やはりこの人絡みの曲がどうしても多くなってしまう村井邦彦作品。1968年、シングル「小さな貝がら」のB面に収められていた名曲です。作詞:山上路夫、作曲:村井邦彦。 |
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10. 東京ボッサノバ娘 / 谷ヒデコ これも前出「アキラでボサ・ノバ」同様、1963年、ボサノバの何たるかを誰も知らない状況下、手探りでテキトーに作られた和製ボッサ。作詞:宮川哲夫、作曲:鈴木庸一。 |
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11. シャム猫を抱いて / 浅丘ルリ子 大女優、浅丘ルリ子が1969年にリリースしたアルバム『浅丘ルリ子のすべて 心の裏窓』に収録されていた1曲。作詞:阿久悠、作曲:三木たかし。 |
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12. 暗い波 / 加山雄三 日本の元祖シンガー・ソングライターのひとり、加山雄三が1967年にリリースしたナンバー。シングル「ある日渚に」のB面に収められていた超名曲です。日本初の本格ボサノバかも。映画『リオの若大将』挿入歌。作詞:岩谷時子、作曲:弾厚作(加山雄三)。森岡賢一郎によるアレンジも本格派です。 |
解説:萩原健太
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
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第432回 萩原健太のotonanoラジオ#315
2025/10/14 公開
横山剣さん(クレイジーケンバンド)をゲストに迎えて(その1)
今週のオンエア曲
1.
クレイジーケンバンド
Hi
『華麗』
2.
クレイジーケンバンド
LOVE
『華麗』
3.
クレイジーケンバンド
Summertime*411
『華麗』
4.
クレイジーケンバンド
時差
『華麗』
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
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第431回 萩原健太のotonanoラジオ#314
2025/10/07 公開
古内東子さんをゲストに迎えて(その2)
今週のオンエア曲
1.
古内東子
夏の果て
『Long Story Short』
2.
古内東子
予感
『Long Story Short』
3.
古内東子
No Coffee Day
『Long Story Short』
4.
古内東子
Long Story Short
『Long Story Short』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#313 #314
ホーン・セクションのプレイがカッコいい古内東子ナンバー
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1. 映画を観よう / 古内東子 先週、今週と2週にわたって古内東子さんをゲストにお招きした『otonanoラジオ』。傑作ニュー・アルバム『Long Story Short』の収録曲を全部聞きながら、興味深いお話をたくさんうかがいました。キャリアを重ねて、ますます揺るぎない魅力を放つ古内さん。まじ、かっこいいです。 で、番組の中でも話題にあがったのですが、今回のアルバムでもホーン・セクションの使い方がめちゃくちゃかっこよくて。ホーン好きのぼくなど、ごきげんに盛り上がってしまいました。というわけで、今回のプレイリストは、ホーン・セクションのプレイがかっこいい古内さんのナンバー特集。古今のアルバムからランダムにピックアップして12曲並べてみました。もっともっとたくさんありますが、いつものように12曲しばりで。 まずは2010年のアルバム『PURPLE』から「映画を観よう」。ルイス・バジェ(トランペット)、佐藤洋樹(トロンボーン)、竹上良成(サックス)という顔ぶれのセクションがいかしたプレイを聞かせます。 |
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2. かわいくなりたい / 古内東子 続いては1998年のアルバム『Hourglass』より。このアルバムでホーン・アレンジを手がけたのが、番組でも名前があがったジェリー・ヘイ(トランペット)。彼をはじめ、ゲイリー・グラント(トランペット)、ルー・マクリアリー(トロンボーン)、ブランドン・フィールズ(サックス)という強力なホーン・セクションです。 |
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3. サヨナラアイシテタヒト (album mix) / 古内東子 2004年のアルバム『フツウのこと』からのナンバー。前年暮れに出たシングルのアルバム・ヴァージョンです。この曲の具体的な参加メンバーはわかりませんが、小林太(トランペット)、佐々木史郎(トランペット)、佐野聡(トロンボーン)、春名正治(サックス)などの名前がアルバムのクレジットには並んでいます。 |
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4. Girl is… / 古内東子 1994年の『Hug』の収録曲。小林正弘(トランペット)、菅坂雅彦(トランペット)、松本治(トロンボーン)、小池修(サックス)がバックアップしています。 |
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5. 魔法の手 / 古内東子 1998年のアルバム『魔法の手』の表題曲。ハリー・キム(トランペット)率いる5管のヴァイン・ストリート・ホーンズの演奏です。名手、ジェラルド・アルブライト(サックス)も含まれています。最強! |
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6. ケンカ (album version) / 古内東子 1997年の『恋』より。小林正弘(トランペット)、清岡太郎(トロンボーン)、山本拓夫(サックス)の演奏です。 |
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7. よくある物語 / 古内東子 2008年のアルバム『IN LOVE AGAIN』より。西村浩二(トランペット)、菅坂雅彦(トランペット)、村田陽一(トロンボーン)、山本拓夫(サックス)。 |
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8. スーパーマン / 古内東子 前出のアルバム『フツウのこと』からもう1曲。ここにも村田陽一(トロンボーン)、山本拓夫(サックス)らが参加しています。 |
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9. すべてには理由がある / 古内東子 2002年のアルバム『10stories』からはこの曲を。数原晋(トランペット、フルーゲル・ホーン)、横山均(トランペット)、広原正典(トロンボーン)、フレッド・シモンズ(トロンボーン)、平原智(サックス)による演奏です。 |
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10. Strength / 古内東子 1995年のアルバム『Strength』からそのタイトル・チューンです。ニューヨーク・レコーディングということで、ランディ&マイケルのブレッカー兄弟やデヴィッド・サンボーンら素晴らしい顔ぶれのホーン・プレイヤーが参加した1枚ですが。この曲はアンソニー・カドレック(トランペット)、マイケル・デイヴィス(トロンボーン)、アンディ・スニッツァー(サックス)らがバックアップ。 |
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11. Where You Are / 古内東子 前出のアルバム『PURPLE』より。1曲目にセレクトした「映画を観よう」と同じ顔ぶれによる演奏です。 |
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12. だいすき / 古内東子 ラストはこれまた前出のアルバム『魔法の手』から。表題曲同様、ヴァイン・ストリート・ホーンズがバックアップしています。 |
解説:萩原健太
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第430回 萩原健太のotonanoラジオ#313
2025/09/30 公開
古内東子さんをゲストに迎えて(その1)
今週のオンエア曲
1.
古内東子
ラジオ
『Long Story Short』
2.
古内東子
満月のせいにして
『Long Story Short』
3.
古内東子
思い出のカケラ
『Long Story Short』
4.
古内東子
雪解け
『Long Story Short』
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
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第429回 萩原健太のotonanoラジオ#312
2025/09/23 公開
ジョニ・ミッチェル『ジョニズ・ジャズ』特集
今週のオンエア曲
1.
ジョニ・ミッチェル
トゥイステッド
『ジョニズ・ジャズ』
2.
ジョニ・ミッチェル
イーディスと親玉
『ジョニズ・ジャズ』
3.
ジョニ・ミッチェル
デ・モインのおしゃれ賭博師
『ジョニズ・ジャズ』
4.
ジョニ・ミッチェル
ムーン・アット・ザ・ウィンドウ(デモ2)
『ジョニズ・ジャズ』
5.
ラヴ
ドント・テイク・ユア・タイム
『ジョニズ・ジャズ』
6.
ジョニ・ミッチェル
青春の光と影
『ジョニズ・ジャズ』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#312
ジョニ・ミッチェルをサポートしてきたジャズ/フュージョン・アーティストたち
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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。
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1. Watermelon Man / Herbie Hancock ジョニ・ミッチェルの最新ボックス・セット『ジョニズ・ジャズ』の特集をお届けした『otonanoラジオ』。いかがでしたか。番組でも話したと思いますが、ぼくは20世紀の北米を代表する最強の女性シンガー・ソングライターは、この人、ジョニ・ミッチェルだと思っていて。そんな彼女のジャズ寄りの作品にスポットを当てたCDボックスセットが『ジョニズ・ジャズ』。その中から、ほんの一部ではありますが、番組で紹介することができて、個人的には本当に楽しい30分間でした。 というわけで、そんな『ジョニズ・ジャズ』の拡大解釈版という感じで、今週のプレイリストは、ジョニ・ミッチェルと組んで素晴らしい音楽を作り上げてきたジャズ/フュージョン・アーティストの作品集。才気溢れるジョニ姐さんをがっちりサポートしてきた腕ききたち12組の演奏をとっぷり楽しんでいただきましょう。 まずはジョニさんへのトリビュート盤も出しているジャズ・ピアノのトップ・プレイヤー、ハービー・ハンコックから。ハンコックは後から出てくるウェイン・ショーターに誘われて1979年、ジョニさんのアルバム『ミンガス』に参加してから、何度も素晴らしいサポートを聞かせたり、コラボしたり。そんなハンコックが1973年にリリースした大ヒット・アルバム『ヘッド・ハンターズ』から、自身の往年の代表曲をリメイクした「ウォーターメロン・マン」を聞いてみましょう。 |
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2. Teen Town / Weather Report 続いてはジョニ姐が1976年にリリースした『逃避行(Hejira)』以来、しばらくの間がっつりとタッグを組んでいたベーシスト、ジャコ・パストリアスのプレイを聞きましょう。彼が1976年から82年まで在籍していたウェザー・リポートのナンバーです。1975年のアルバム『ヘヴィ・ウェザー』に収録されていたジャコのオリジナル曲。ジャコのウルテクに圧倒されます。 |
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3. Ana Maria / Wayne Shorter そのウェザー・リポートでサックスを吹いていたのがウェイン・ショーター。この人もジョニさんのアルバムにはたくさん参加しています。ジョニさん自身もいちばん印象的なコラボレーターだったと語っていたほど。1977年の『ドンファンのじゃじゃ馬娘(Don Juan’s Reckless Daughter)』以降、事あるごとに素晴らしいサポートを聞かせていました。そんなウェイン・ショーターが1975年にリリースしたソロ・アルバム『ネイティヴ・ダンサー』から、この名曲を。 |
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4. II B.S. / Charles Mingus ジョニさんは先述した通り、1979年にずばり『ミンガス』なるタイトルのアルバムを制作したくらいで。モダン・ジャズ界最強のベーシスト、チャールズ・ミンガスの存在はとても大きいのでした。というわけで、そんなミンガスが1964年にリリースした『ファイヴ・ミンガス(Mingus, Mingus, Mingus, Mingus, Mingus)』から1曲。 |
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5. Spindrift / Tom Scott & The L.A. Express 1972年の『バラにおくる(For the Roses)』や1974年『コート・アンド・スパーク』など、早い段階からジョニさんのジャズ・テイストをバックアップしていたのがサックス・プレイヤーのトム・スコット。彼が率いるバンド、LAエクスプレスを従えて1974年には『マイルズ・オヴ・アイルズ』というライヴ・アルバムもリリースしているくらい。というわけで、そんなトム・スコット&ジ・LA・エクスプレスが1974年に発表したアルバム『トム・スコット&ジ・LA・エクスプレス』より、この曲を。 |
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6. The Hustler / Crusaders ジョー・サンプル(キーボード)、ウィルトン・フェルダー(サックス、ベース)、マックス・ベネット(ベース)ら、クルセイダーズ人脈も1970年代半ば、ちょいちょいジョニさんをバックアップしていました。というわけで、そんなクルセイダーズの代表作、1979年の『ストリート・ライフ』から1曲。 |
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7. Room 335 / Larry Carlton この人もクルセイダーズ人脈です。クルセイダーズのたくさんのアルバムでも素晴らしいプレイを聞かせていたギタリスト、ラリー・カールトン。彼も1974年の『コート・アンド・スパーク』以降、何枚かのジョニ・ミッチェル作品で的確なプレイを披露しておりました。というわけで、1978年にカールトンがリリースしたソロ・アルバム『夜の彷徨(Larry Carlton)』から、彼の代表曲「ルーム335」を。“335”というのはもちろんカールトンの愛器、ギブソンES-335にひっかけたタイトルです。 |
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8. Darlene's Song / Vinnie Colaiuta セッション・ドラマーとして多くのスーパー・アーティストたちをバックアップしてきたヴィニー・カリウタも1980年代以降、ジョニさんを支えた重要な存在。そんなカリウタさんが1994年にリリースしたアルバム『ヴィニー・カリウタ』からも1曲聞いてみましょう。 |
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9. Nothing Personal / Michael Brecker ジョニさんは1980年、2枚組ライヴ・アルバム『シャドウズ・アンド・ライト』をリリースしていますが。このバックを固めたメンバーがすごい。パット・メセニー(ギター)、ライル・メイズ(キーボード)、ジャコ・パストリアス(ベース)、ドン・アライアス(ドラム)、そしてそこでサックスを吹いていたのがこの人、マイケル・ブレッカーです。兄のランディとともにブレッカー・ブラザーズを結成して大活躍していました。そんなマイケルさんがソロ名義で1987年にリリースしたセルフ・タイトルド・アルバムから1曲。 |
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10. Magic Sam / Robben Ford ジョニさんは自らも独特の素晴らしいギターを弾く人ですが、そういうこともあってか、バックで起用するギタリストはみんな腕ききばかり。この人、ロベン・フォードもそのひとり。前出のライヴ・アルバム『マイルド・オヴ・アイルズ』でLAエクスプレスのギタリストとして多彩なプレイを披露しておりました。そんなロベンさんの1979年のソロ・アルバム『ギターに愛を(The Inside Story)』からのナンバーです。 |
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11. Skins (That Beating, Spoke Like Hearts) / Peter Erskine ウェザー・リポートのメンバーとしてジャコ・パストリアスと脅威のリズム・セクションを組んでいたドラマー、ピーター・アースキンもジョニの『ミンガス』などジャズ寄りのアルバムに何度か参加していました。そんなアースキンさんのソロ・アルバム、1995年の『ヒストリー・オヴ・ザ・ドラム』より、この曲を。 |
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12. Always and Forever / Pat Metheny これまた前出のライヴ・アルバム『シャドウズ・アンド・ライト』でジョニさんを見事にバックアップしていたギタリスト、パット・メセニーの演奏で本プレイリストを締めましょう。1992年のソロ・アルバム『シークレット・ストーリー』からのナンバーです。 |
解説:萩原健太
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
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また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
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自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第428回 萩原健太のotonanoラジオ#311
2025/09/16 公開
『ロジャー・ニコルス・ソングブック』特集
今週のオンエア曲
1.
ケニー・リンチ
ザ・ドリフター
『THE ROGER NICHOLS SONGBOOK』
2.
ホリー・マッケラル
ビター・ハニー
『THE ROGER NICHOLS SONGBOOK』
3.
アンディ・ウィリアムス
愛のプレリュード
『THE ROGER NICHOLS SONGBOOK』
4.
クロディーヌ・ロンジェ
さよならはつらいもの
『THE ROGER NICHOLS SONGBOOK』
5.
ザ・マッチ
ドント・テイク・ユア・タイム
『THE ROGER NICHOLS SONGBOOK』
6.
森山良子
変わらぬ心 (Somethings Never Change)
『THE ROGER NICHOLS SONGBOOK』
7.
ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ
ルック・アラウンド
『THE ROGER NICHOLS SONGBOOK』
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#311
もうひとつのロジャー・ニコルス・ソングブック
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1. 愛のプレリュード(We've Only Just Begun)/ カーペンターズ 去る5月、84歳で亡くなった素晴らしいソングライター、ロジャー・ニコルスの特集をお届けした『otonanoラジオ』。8月に日本独自にリリースされたCD2枚組コンピレーション『ロジャー・ニコルス・ソングブック』からの音源を使って、その偉大な才能を悼みました。このコンピ、もともとは数年前に企画され、生誕85周年に合わせてのリリースを目指してロジャーさんご本人の全面協力の下、編纂されていた作品集だったのだけれど、結果的になんとも寂しいタイミングでのお目見えになってしまったみたい。残念です。 ロジャーさんは60年代からトニー・アッシャー、ポール・ウィリアムス、ビル・レーンといった作詞家たちと組んで数々の名曲を紡ぎ上げてきたソングライター/シンガー。ということで、本当にバラエティ豊かな顔ぶれのアーティストによるロジャー・ニコルス・メロディが詰め込まれた2枚組に仕上がっていて。番組ではほんの一部しか紹介できなかったけれど、ご本人も選曲に絡んでいただけに、貴重な音源も満載。日本初CD化18曲。うち、世界初CD化が10曲。60〜70年代の米国における最良の作品群がここに凝縮されています。 とはいえ、この種のコンピの常ではありますが。レーベルの契約関係で収録できない音源というのもあって。今回はたとえば、ソングライターとしてのロジャーさんの存在を大きく世に広める上で大きな役割を果たしたカーペンターズの音源がまったく入っていなかったり、いくつかの代表曲が外されていたり、その曲のヒット・ヴァージョンではなかったり。ファンとしてはちょっとだけ思うところもあって。 というわけで。今週のプレイリストは、そういう、なんというかちょっとだけ足りない感じがするところを埋めるセレクションです。まずはカーペンターズが歌ったロジャー・ニコルス作品をここから7曲、ダダーッと並べてみました。たぶんオフィシャルに世に出たカーペンターズによるロジャー・ニコルス作品はこれで全部だと思うのだけれど。最初は1970年、全米2位まで上昇したカーペンターズのサード・シングルから。彼らがロジャー・ニコルスと初めてコラボレートした楽曲です。作詞はポール・ウィリアムス。もともとは銀行のTVコマーシャル用に作られた曲で、サビの部分が放送されていなかったため、カーペンターズのお兄ちゃん、リチャードがポールとロジャーに連絡。「シングルにしたいのだけれど、この曲のフル・ヴァージョンはあるのか?」と聞いたところ、「もちろんあるさ」との返事。が、実はそれは真っ赤なウソで、ポール&ロジャーは慌てて残りの部分を付け足しリチャードに渡したのだとか。 |
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2. 愛しつづけて(I Kept on Loving You)/ カーペンターズ カーペンターズ、1970年のセカンド・アルバム『遥かなる影(Close To You)』より、リチャードがリード・ヴォーカルをとったナンバー。これもポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルス作品です。 |
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3. 雨の日と月曜日は(Rainy Days and Mondays)/ カーペンターズ カーペンターズもの、どんどんいきます。続いては、1971年にシングルとしてリリースされ全米2位まで上昇した曲。ポール・ウィリアムスらしい、軽い厭世気分をはらんだアンニュイな歌詞と、ロジャー・ニコルスらしい美しいコード感をともなった流麗なメロディが見事に合致した名曲です。 |
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4. あなたの影になりたい(Let Me Be The One)/ カーペンターズ カーペンターズが1971年のアルバム『カーペンターズ』で取り上げたポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルス作品。1970年代スウィート・ソウルなどの味わいにも通じるサビのメロディが魅力的です。 |
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5. 愛は夢の中に(I Won't Last A Day Without You)/ カーペンターズ ポール・ウィリアムスとロジャー・ニコルスがカーペンターズのために書き下ろしたもの。カーペンターズはまず、1972年にアルバム『ア・ソング・フォー・ユー』で取り上げ、当初特にシングル・カットはしなかったものの、作詞を手がけたポール・ウィリアムス自身のヴァージョンが1973年に全米106位、モーリーン・マクガヴァーンのヴァージョンがやはり1973年に89位にそれぞれランクしたほか、シャーリー・バッシー、セルジオ・メンデス、ダイアナ・ロスらが次々とカヴァーしたこともあり、なんとアルバムで初披露してから2年後の1974年にようやくシングル・カットされ全米11位に達するヒットとなりました。ただし、日本では1973年の段階でシングル「シング」のB面としてすでに独自にシングル化ずみだったのだけれど…。 |
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6. すばらしき人生(When You've Got What It Takes)/ カーペンターズ カーペンターズが4年のブランクを経てリリースした1981年のアルバム『メイド・イン・アメリカ』より。作曲はもちろんロジャー・ニコルス。ただし作詞を手がけたのはポール・ウィリアムスではなく、ビル・レーン。ロジャーさんがビル・レーンとのコンビで書いた名曲としては、1975年、ポール・アンカに提供した「想い出よいつまでも(The Times of Your Life)」がおなじみかも。本曲もニコルスならではの美しいコード進行や転調が巧みに盛り込まれた名曲です。 |
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7. ナウ / カーペンターズ 世界最強のアルト・ヴォーカルを聞かせ続けてくれたカレン・カーペンターが1983年2月、摂食障害に起因する心臓発作で急逝したことを受け、その年の暮れ、以前すでにレコーディングずみだった音源をリチャードが編纂する形でリリースしたアルバム『ヴォイス・オヴ・ザ・ハート』の冒頭に収められていたナンバーです。ポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルス作品。1982年2月、治療のためニューヨークで入院生活を送っていたカレンがカリフォルニアの自宅に一時帰宅した際に行われたレコーディング・セッションで収録されたもの。体調が悪かったにもかかわらず、カレンはワン・テイクでこの素晴らしいヴォーカル・トラックを録音したのだとか。泣けます。 |
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8. アウト・イン・ザ・カントリー / スリー・ドッグ・ナイト 1970年にスリー・ドッグ・ナイトが取り上げて全米15位にランクさせたヒット・シングル。この曲と前出、カーペンターズの「愛のプレリュード」のヒットがソングライターとしてのロジャー・ニコルスの名を一躍有名にしました。ただ、今回は契約的な問題で『ロジャー・ニコルス・ソングブック』には収められなかったようなので、ここで聞いておきましょう。作詞はポール・ウィリアムス。 |
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9. 愛を知りしとき(I Never Had It So Good)/ リタ・クーリッジ&クリス・クリストファーソン この曲も今回のコンピには残念ながら収録されなかったポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルスによる名曲。1973年、当時夫婦だったリタ・クーリッジ&クリス・クリストファーソンがリリースしたアルバム『フル・ムーン』の収録曲でした。 |
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10. サムデイ・マン / ザ・モンキーズ 今回の『ロジャー・ニコルス・ソングブック』にはジョージィ・フェイムのヴァージョンで収録されていたポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルス作品。これもいろいろなアーティストがレコーディングしている名曲ですが、ここではモンキーズが1969年にシングルでリリースしたヴァージョンを。 |
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11. ザ・ドリフター / ハーパース・ビザール 『ロジャー・ニコルス・ソングブック』にはケニー・リンチのヴァージョンで収められていた超超超名曲。そのファースト・リリース・ヴァージョンにあたる1967年のハーパース・ビザール盤を。これもポール・ウィリアムス&ロジャー・ニコルス作品です。 |
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12. ドント・テイク・ユア・タイム / ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ 最後はロジャーさん自身が1968年、アルバム『ロジャー・ニコルス&スモール・サークル・オヴ・フレンズ』で披露していたヴァージョンを。今回の『ロジャー・ニコルス・ソングブック』にはザ・マッチというグループのヴァージョンで収められていましたが、やっぱりこちらのロジャー・ニコルス・ヴァージョンが最高! 番組でもお話しした通り、これはポール・ウィリアムスの作詞ではなく、ブライアン・ウィルソンと組んでビーチ・ボーイズの大傑作アルバム『ペット・サウンズ』の曲作りをした作詞家、トニー・アッシャーとロジャー・ニコルスが組んで作った曲です。 |
解説:萩原健太
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
Kenta's...Nothing But Pop!
第427回 萩原健太のotonanoラジオ#310
2025/09/09 公開
高田漣さんをゲストに迎えて(その2)
今週のオンエア曲
1.
Creedence Clearwater Revival
Green River
『Green River』
2.
Bob Dylan
Not Dark Yet
『Time Out Of Mind』
3.
高田漣
空はますます青くなる
『映画「風のマジム」オリジナル・サウンドトラック』
高田漣
『街の彼方の空遠く』
(河出書房新社・刊)
萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#309 #310
ギターのEコードをかっこよく使っている往年のロック・ナンバー
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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。
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1. I Love Rock 'N Roll / Joan Jett & The Blackhearts 高田漣さんをゲストにお招きして、彼がこのほど上梓した初の小説『街の彼方の空遠く』を巡る様々な話をうかがった『otonanoラジオ』。漣くんはご存じの通り、もちろん日本を代表するマルチ・インストゥルメンタリストなのだけれど。なぜか番組に来てもらうのはいつも本を出したタイミングで(笑)。作家としてお迎えしてばかり。音楽家としての新作とともにゲストにお招きもしたいもんだなと思ってはおりますが。 でも、そんな漣くんとともにでなければ語り合えないこともあって。それが先週と今週、番組で取り上げた“小説と音楽”というテーマ。先週は『街の彼方の空遠く』に登場してくる古今の音楽要素を深掘りして。今週はより一般的に、ぼくがピックアップした作家たちの小説に出てくる音楽的な記述を紹介したり。なかなかユニークな特集ができたかなと思います。楽しかったー。 というわけで、今回のプレイリストは。番組内でも紹介したスティーヴン・キングの名描写。“僕は左手の指三本、人差し指と中指と薬指にさらに力を込めた。痛みを感じたが、僕は気にしなかった。なぜなら、Eは正義だから。Eは神のコードだから。Eは心の中の音と完全に一致していた。”(『心霊電流』、峯村利哉訳)ってやつに触発されて。ギターのEコードをかっこよく使っている往年のロック・ナンバーを集めてみました。 ギター弾かない人にはよくわからない話だとは重々思いますが。弾く人にはわかるはず。Eってコード、特に、左手の中指を5弦2フレット、薬指を4弦2フレット、人差し指を3弦1フレットに置いたローポジションのEは、まじロックです。最強です。番組内ではクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの「グリーン・リヴァー」を例としてかけましたが、他にもたくさん、Eという“神のコード”を使った名曲があるので、今回のプレイリスト、そのあたりを思いつくままにダダーッと並べてみました。 まずはこの曲。ドラムのフィルに続いて、♪ガガッ・ガガッ…と掻き鳴らされるローコードのEがむちゃくちゃかっこいいジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ、1981年の大ヒット曲。もともとはアラン・メリルが1975年に発表したごきげんなロックンロール賛歌です。 |
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2. Get It On / T. Rex これもかっこいいよー。6弦開放のE音と、1弦2弦の開放を♪ンチャッ・チャッ・チャチャッ・チャッ…弾く。それを交互に繰り返すだけでこんなに盛り上がるのだから。Tレックスのマーク・ボランはやっぱ天才です。1971年の大ヒット。 |
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3. Purple Haze / The Jimi Hendrix Experience これはロー・ポジションのEコードではなく、7フレット近辺で押さえるEのシャープ・ナインス(E7#9)ってコードの強烈さを教えてくれた曲。22秒過ぎくらいから聞こえてくるのがそのコードです。1967年の名演。 |
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4. Summertime Blues / Eddie Cochran ロックンロールの重要なオリジネイターのひとり、エディ・コクランもEコードのかっこよさを教えてくれた人。「カモン・エヴリバディ」って曲もEの傑作だけど、今回はこちらの曲で。ザ・フーやブルー・チアー、子供ばんど、RCサクセションらのカヴァーでもおなじみ、1958年の名曲です。 |
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5. Polk Salad Annie / Tony Joe White 米南部、ルイジアナの奥地で生まれ育ったスワンプ・ロッカー、トニー・ジョー・ホワイトが1968年に発表した必殺ナンバー。南部の沼地で育った者ならではの感覚を存分に活かした曲で、その泥臭い感触を描き出すには、やはりキーはEじゃないとね。 |
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6. Little Sister / Elvis Presley 前曲「ポーク・サラダ・アニー」を見事にカヴァーし、1970年代、ステージでの重要なレパートリーにもしていたエルヴィス・プレスリーだけれど。もともとトニー・ジョー・ホワイトは自分でオリジナル曲を書くようになる前はエルヴィスの曲ばかり歌っていたのだとか。というわけで、たぶんトニー・ジョーが「ポーク・サラダ・アニー」を作る際にも大いに影響されたのであろうエルヴィス・ナンバーも聞いておきましょう。1961年のヒットです。 |
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7. Helter Skelter / The Beatles ビートルズの通称“ホワイト・アルバム”に収録されていたこのポール・マッカートニー作品もEのキーで歌われる強力な1曲でした。イントロの冒頭、1弦開放のE音と2弦3フレットのD音を同時に鳴らす乱暴な不協和音が思いきりロックです。 |
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8. Susie-Q / Dale Hawkins ロックンロールなEコードの源流かも。デイル・ホーキンスが1957年に放ったヒットです。番組でかけたクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの「グリーン・リヴァー」も、エルヴィス・プレスリーの「リトル・シスター」も、トニー・ジョー・ホワイトの「ポーク・サラダ・アニー」も、みんなこの曲のギター・リフに刺激されて生まれた曲だったんじゃないかなぁ、とぼくは勝手に考えています。ギターを弾いているのは後にエルヴィス・プレスリーのバンドに入って「ポーク・サラダ・アニー」とかも弾くことになるジェイムス・バートンです。 |
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9. Before You Accuse Me (Take A Look At Yourself) / Bo Diddley これも1957年のナンバー。のちにクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルやエリック・クラプトンなどがカヴァーしたブルージーなロックンロール・スタンダードです。 |
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10. Not Fade Away / Buddy Holly & The Crickets ビートルズもローリング・ストーンズも、みーんな大きな影響を受けたロックンロール・オリジネイター、バディ・ホリーのナンバー。これまた1957年の曲です。57年はEの年だな(笑)。つーか、やっぱりロックンロールはEなんだな。ちょっと変則的なコード進行なので、Eばっかりが印象的という曲ではないかもしれないけれど。ギターのコードをロー・ポジションで掻き鳴らすだけでかっこいいということを時代を超えて教えてくれる重要な存在がバディ・ホリーって人です。 |
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11. Rumble / Link Wray & The Wraymen これは1958年のナンバー。ジャック・ナイフのように凶悪なプレイを聞かせる危険なギタリスト、リンク・レイのインスト・ヒットです。あまりにも凶悪な音なもんで、インスト曲であるにもかかわらず、この曲聞くと少年たちが非行に走るってことで、当時ラジオで放送禁止になったりしていたというからすごい。最初に♪ジャーン・ジャーン…と鳴るのはDのコードなのだけれど、その後、♪ジャーン…と激しく響くのがロー・ポジションのEコード。パワー・コードってやつですな。サントラ盤には収録されなかったが、映画『パルプ・フィクション』でもこの曲が印象的に使われてました。 |
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12. Born On the Bayou / Creedence Clearwater Revival 最後は番組でもかけたクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの別曲を。中心メンバーのジョン・フォガティはロックンロールの魅力を知り抜く人だから、Eの曲がいっぱい。代表曲の「プラウド・メアリー」とか「バッド・ムーン・ライジング」とかはキーがDなのだけれど、ジョン・フォガティはギターのチューニングを全弦1音ずつ下げて、Eのフォームで演奏しているくらいのE愛好家(笑)。その「プラウド・メアリー」のシングルB面に収められていた1969年のナンバーが本曲です。7フレット近辺で押さえたE7コードをただただアルペジオしているだけのリフがとてつもなくスワンプでかっこいいです。 |
解説:萩原健太
●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。
早川書房に入社後、 フリーに。
TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。
テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。
また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。
主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、
憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、
自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。
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Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
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