Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A. 大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。 『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano by Sony Music Direct (Japan) Inc.Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
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第185回 萩原健太のotonanoラジオ#67

2021/01/12 公開

佐野元春さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

佐野元春さんをゲストに迎えて(その2)

1.

佐野元春

ダウンタウンボーイ(original version)

『SOMEDAY Collector’s Edition』 2002年

佐野元春さんをゲストに迎えて(その2)

2.

佐野元春

ロックンロール・ハート

『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION』
2020年3月13日発売予定
Disc11「THE BARN」(写真)より

佐野元春さんをゲストに迎えて(その2)

3.

佐野元春

夜のスウィンガー

『MOTOHARU SANO THE COMPLETE ALBUM COLLECTION』
2020年3月13日発売予定
Disc15「LIVE ‘VISITORS’ 1985」(写真)より

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#67

『IT'S ALRIGHT~ベスト・オブ・佐野元春|EPIC YEARS』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. Please Don't Tell Me A Lie

今回のプレイリストは直球で、ぼくが選ぶベスト・オブ・佐野元春。いつもここのプレイリストでは12曲を選んでいるのだけれど、佐野さんが自らのレーベル“Daisy Music”を立ち上げるまで、EPICレコード在籍期にリリースしたオリジナル・スタジオ・アルバムがちょうど12作なので、それぞれから1曲ずつ、今の気分で好きな曲を並べてみました。せっかくなので、先週番組で特集した3枚組ベスト『MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004』には選ばれなかった曲をあえてセレクト。萩原健太版の勝手な“裏ベスト”ってことでお楽しみください。まずは1980年のデビュー・アルバム『BACK TO THE STREET』より、このいかしたロック・チューンを。
2. IT'S ALRIGHT

1981年のセカンド・アルバム『HEARTBEAT』からはこの曲。ぼくは断然“佐野元春は7インチ・シングルで聞く”派だったので、この曲も「ガラスのジェネレーション」のシングルのB面曲としてよく聞いてました。
3. アイム・イン・ブルー

『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』も入れようかどうしようか悩んだけれど、曲数に限りがあるので結局それは外して。1982年、“ナイトラ2”の直後に出たアルバム『SOMEDAY』からは、かつて沢田研二に提供した名曲のセルフ・カヴァーを。
4. WILD ON THE STREET

1984年の『VISITORS』より。スリッカフォニックスを彷彿させるワイルドなホーン・セクションをフィーチャーしたナンバーです。
5. 虹を追いかけて

先週、佐野さんは“虹”は自分にとって象徴的なテーマだと話してくれましたが。「虹をつかむ人」や「レインボー・イン・マイ・ソウル」ともども、この曲も佐野さんの“虹もの”としては忘れられない1曲。1986年のアルバム『CAFÉ BOHEMIA』より。
6. 愛のシステム (The Heartland demo version)

で、1988年の『HEARTLAND』はライヴなので外して。1989年の『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』から選ぼうと思ったら、このアルバム、なぜかちゃんとストリーミングされていなくて。普通の収録曲が選べなかったので、後に出た“編集版”というやつから、ザ・ハートランドとともに録音したこの曲のデモ・ヴァージョンを。
7. 恋する男

1990年の『TIME OUT!』より。B♭→B♭maj7→B♭6 というなめらかなコード進行と、スカを洗練させたようなクールなグルーヴがさりげなく絡み合う中、“オレ達はまるで砂粒さ”とかキメる佐野さんがかっこいい。
8. 君のせいじゃない

佐野元春は時折、思い出したようにジョン・レノン色のようなものを炸裂させることがあるのだけれど。本曲なんかもそんな感じ。“アウッ!”というシャウトがごきげん。1992年のアルバム『SWEET 16』より。
9. 君を連れてゆく

ちょい長めの曲ですが。ザ・ハートランドとタッグを組んだ最後のスタジオ録音アルバムとなった1993年の『THE CIRCLE』からはこの曲を。“二人の力をあわせて、これからは新しいルールを作るのさ”というある種の決意が力強く聞く者の胸を刺す。
10. 恋人達の曳航

佐野元春の中に渦巻く多彩な音楽性を一気にぶちまけたような1996年のアルバム『FRUITS』より。1曲の中で二つの楽想/拍子がイマジネイティヴに交錯する佳曲です。
11. ドクター

新たに結成したバック・バンド、ザ・ホーボー・キング・バンドを率いて米国ウッドストックで録音された1997年のアルバム『THE BARN』より。様々なペイン。数えきれない痛み。それらを癒せるドクターを、いつの時代も誰もが求めている。
12. 石と卵

今週のプレイリスト、ラストは1999年のアルバム『STONES AND EGGS』より、佐野元春のファルセットが妖しく舞うこのバラードで。

解説:萩原健太

佐野元春さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第184回 萩原健太のotonanoラジオ#66

2021/01/05 公開

佐野元春さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

佐野元春さんをゲストに迎えて(その1)

1.

佐野元春 & ザ・コヨーテバンド

合言葉 - Save It for a Sunny Day

佐野元春さんをゲストに迎えて(その1)

2.

佐野元春

ハッピーマン(’99 mix & radio edit version)

『MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004』

佐野元春さんをゲストに迎えて(その1)

3.

佐野元春&ザ・コヨーテバンド

「虹をつかむ人」(2020 mix & radio edit)

『THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005 - 2020』

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#66

『The Ties That Band~バック・バンドを持つソロ・アーティスト』

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1. SHADOWS OF THE STREET (Live 1985.5.28) / 佐野元春&ザ・ハートランド

佐野元春と言えば、ソロ名義で活動するアーティストながら、時代とともにザ・ハートランド、ザ・ホーボー・キング・バンド、ザ・コヨーテバンド…と、全幅の信頼を寄せるバック・バンドとともに活動をしてきたことでもおなじみだ。というわけで、今週のプレイリストは、切っても切れない仲と言うべきバック・バンドを持つソロ・アーティストの特集。まずは佐野元春&ザ・ハートランド。佐野さんの活動初期を象徴するこのコンビネーションで1985年にライヴ・レコーディングされた1曲です。
2. ドント・クライ・ノー・ティアーズ / ニール・ヤング&クレイジー・ホース

ニール・ヤングもストレイ・ゲイターズ、ショッキング・ピンクス、ブルーノーツ、プロミス・オブ・ザ・リアルなど、時代ごとに様々なバック・バンドを従えて活動しているけれど、やはりいちばん有名なのはソロ・デビュー直後から活動をともにしてきたクレイジー・ホース。今回は1975年リリースのアルバム『ズマ』からのナンバーを。
3. インスタント・カーマ / ジョン・レノン&プラスティック・オノ・バンド

ビートルズ解散前後の時期、ジョン・レノンがソロ活動をする際に率いていたのがプラスティック・オノ・バンドだ。というより、ソロでレコーディングする際に参加したミュージシャンのことをそう呼んでいたというのが実情。なので、メンバーは思いきり流動的で、ジョンとオノ・ヨーコ夫妻のほか、あまり変わらず参加していたのはベースのクラウス・フォアマンくらい。あとはビートルズ仲間のリンゴ・スターが参加していたり、エリック・クラプトンが参加していたり…。1970年にヒットしたこのシングルの録音に参加したのはジョン、ヨーコ、クラウス・フォアマンのほか、ジョージ・ハリスン(ギター)、アラン・ホワイト(ドラム)、ビリー・プレストン(オルガン)らだった。
4. アイ・キャント・スタンド・アップ・フォー・フォーリング・ダウン / エルヴィス・コステロ&ジ・アトラクションズ

エルヴィス・コステロも時期によってインポウスターズやコンフェデレイツとともにレコーディングしたり、ザ・ルーツと組んでみたり、弦楽四重奏団のブロドスキー・カルテットと共演したり…。多彩なコラボレーションを楽しんでいるが、最強のコンビネーションを発揮するのはやはり初期から活動をともにしてきたアトラクションズ。今回は初来日の直後、1980年にリリースされたアルバム『ゲット・ハッピー』からサム&デイヴのナンバーをカヴァーしたこの曲を。
5. クロスタウン・トラフィック / ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス

この人たちの場合はバック・バンドと言っていいのかどうか…。ロック・ギターの可能性を最大限にまで拡げた偉人、ジミ・ヘンドリックス率いるロック・トリオだけれど。実際のアーティスト名はザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスながら、なにせ名前が長いもんだから(笑)。誰もが“ジミ・ヘン”と個人名を、しかも略した形で言ってしまうというパターン。1968年のアルバム『エレクトリック・レディランド』より。
6. ラズベリー・ベレー / プリンス&ザ・レヴォリューション

プリンスの場合、ニュー・パワー・ジェネレーションを率いた後年の活動もとてつもなくかっこいいのだけれど、彼のバック・バンドとしてパッと思い浮かぶのはやはり初期のツアー・バンドを母体に誕生したレヴォリューションだろう。途中加入したウェンディとリサのように、性別も人種も超えたバンド構成もいかにもプリンスらしかった。今回は1985年リリースのアルバム『アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ』より、ポップでサイケなヒット・チューンをピックアップ。
7. オー・ボーイ! / バディ・ホリー&ザ・クリケッツ

ロックンロールの重要なオリジネイターのひとり、バディ・ホリーは、契約の関係もあってソロ名義とバンド名義を使い分けながらレコード・リリースを続けていたものの、そのどちらも、今では“バディ・ホリー”という個人名義で語られていることが多い。とはいえ、ギター×2、ベース、ドラムというバンド編成を確立したり、タム・ロールを効果的に使った躍動的な音作りを聞かせたり、彼がロックンロールという音楽スタイルを完成させるうえで果たした役割は、彼のバンド、クリケッツなしには考えられない。ということで、バンド名義でリリースされたこの1957年の大ヒットをどうぞ。
8. コールド・スウェット(パート1) / ジェイムス・ブラウン&ザ・フェイマス・フレイムズ

ファンクのゴッドファーザー、JBの偉業も、基本的にはソロ名義で語り継がれているけれど。ボビー・バードを核とする屈強のバック・バンド、フェイマス・フレイムズの存在がなければ、あのソリッドで切れ味鋭いファンク・サウンドは生まれ得なかったはず。というわけで、1967年、彼らをバックに従えた強力なヒット・チューンを。
9. ゲット・アップ、スタンド・アップ / ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ

この人たち、最初はバンド名のみの“ザ・ウェイラーズ”としてレコード・リリースしていたのだけれど、やがて中心メンバーであるボブ・マーリーの存在感が増してきて、“ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ”となり、最終的にはマーリーのソロ名義のみですべてが語られるようになってしまった感じ。今回ピックアップした1973年の強烈なメッセージ・ソングも、当初はまだジャケットに“ボブ・マーリー”の名前はなく、バンド名義のみでリリースされていたものだった。
10. ドント・カム・アラウンド・ヒア・ノー・モア / トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ

トム・ペティもソロ名義、バンド名義、両方で傑作アルバムをたくさんリリースされているけれど、一般的にはどっちも同じというか(笑)。全部、トム・ペティのアルバムみたいな感じでざっくり乱暴に扱われている感じ。本当はバンド名義のときとソロ名義のときとの微妙な違いを聞き分けられるようになるとさらに深く楽しめるんだけど…。今回はもちろんバンド名義で1985年に放った大ヒット曲をピックアップ。
11. マイ・シティ・オヴ・ルーインズ / ブルース・スプリングスティーン&ジ・E・ストリート・バンド

“盟友”という表現がいちばんしっくりくるのがブルース・スプリングスティーンとEストリート・バンドだろう。1970年代半ばに、ロイ・ビタン(ピアノ)、ダニー・フェデリシ(オルガン)、スティーヴ・ヴァン・ザント(ギター)、クラレンス・クレモンズ(サックス)、ギャリー・タレント(ベース)、マックス・ワインバーグ(ドラム)という最強のラインアップが確定して以来、切っても切れない仲。一時、袂を分かっていたこともあったけれど、1995年に再結集してからは現在まで再び揺るぎない結束力を発揮している。本曲は2002年のアルバム『ザ・ライジング』の収録曲。
12. フォーエヴァー・ヤング / ボブ・ディラン&ザ・バンド

そして、しんがりはボブ・ディランとザ・バンド。まだザ・バンドが“ホークス”と名乗っていた1960年代半ば、エレクトリック・サウンドを快く思わない保守的なフォーク・ファンの罵声に負けずワールド・ツアーを続けながら育んだ絆は屈強なものだった。そんな彼らが1974年、改めてタッグを組んでリリースしたアルバム『プラネット・ウェイヴズ』より、感動的なこのバラードをどうぞ。

解説:萩原健太

佐野元春さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第183回 萩原健太のotonanoラジオ#65

2020/12/29 公開

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その2)

1.

藤原さくら

Ami

『SUPERMARKET』2020年10月21日発売

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その2)

2.

藤原さくら

Right and light

『SUPERMARKET』2020年10月21日発売

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その2)

3.

藤原さくら

生活

『SUPERMARKET』2020年10月21日発売

藤原さくら オフィシャルサイト
www.fujiwarasakura.com

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#65

『全編英語詞で歌われている邦楽オリジナル・ソング集』

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1. I wanna go out / 藤原さくら

藤原さくらさんの魅力のひとつが、英語詞の楽曲。ということで、今週のプレイリストは、全編英語詞で歌われている邦楽のオリジナル・ソング特集です。まずはさくらさんの2016年のアルバム『good morning』に収録されていたこの曲から。
2. Reflection / ONE OK ROCK

海外での活動も多いONE OK ROCKが2008年にリリースしたアルバム『感情エフェクト』より。前作『BEAM OF LIGHT』に収められた初の全編英語詞曲「100%」に続く2曲目の英語詞ナンバーだった。
3. NO WAY / THE BAWDIES

英語詞にこだわって、ごきげんなR&Bをぶちかましている日本のバンドといえば、この人たち、THE BAWDIES。2014年リリースの5作目のアルバム『ボーイズ』より。テレビの深夜ドラマの主題歌にも起用されたグルーヴィなダンスR&Bです。
4. SHININ' YOU,SHININ' DAY / Char

Charさんと言うと、超強力なギタリストとしてのイメージが強いかもしれないけれど、デビューしたころからソングライターとしても、シンガーとしても、ずばぬけた才能を発揮していた。本曲は彼が21歳のときにリリースされたファースト・ソロ・アルバム『Char』のオープニング・チューン。英語で軽々と歌っちゃってて、かっこよかったなぁ…。
5. Coffeemilk Crazy / FLIPPER'S GUITAR

1989年にリリースされたフリッパーズ・ギターのファースト・アルバム『three cheers for our side〜海へ行くつもりじゃなかった』より。このアルバムも全曲英語詞。でも、わざとだと思うけれど、発音とかがものすごくたどたどしくて、そこがやけにキュートだったものです。
6. Tangier / Apryl Fool

はっぴいえんどを結成する前の細野晴臣と松本隆が、小坂忠、柳田ヒロらとともに結成していた伝説のバンド、エイプリル・フールが唯一残したアルバム『The Apryl Fool』より。彼らは海外での活動も意識しながら英語詞を基本にオリジナル曲を演奏していた。この曲「タンジール」のメロディはやがて、小坂忠の名盤『ほうろう』に収録された「流星都市」へと発展していく。
7. WELCOME BACK TO MY HEART / 薬師丸ひろ子

以前も何かのプレイリストで選曲したことがあるかもしれないけれど。薬師丸ひろ子の1985年のアルバム『夢十話』の収録曲を。井上大輔のオールディーズ風味満点のメロディに英語詞を付けたのは竹内まりや。
8. Shine On Me / OCEANLANE

OCEANLANEが2009年にリリースしたアルバム『Crossroad』より。UKロックのニュアンスをふんだんにたたえた作風がむちゃくちゃかっこいい。
9. SHE'LL BE TELLIN' / KUWATA BAND

独特の発音による日本語詞でシーンに衝撃を与えた桑田佳祐率いるKUWATA BANDが1986年にリリースしたアルバム『NIPPON NO ROCK BAND』のオープニング・チューン。このアルバムで桑田佳祐は全曲を英語で歌い、サザンオールスターズとは違うんだぞという気概を見せていた。
10. PASSING PICTURES / タケカワユキヒデ

ゴダイゴ結成以前の1975年、タケカワユキヒデがリリースした『走り去るロマン』というソロ・アルバムは、まじ衝撃的だった。全編、奈良橋陽子による英語詞で歌われていて、それがタケカワさんのポップなメロディと合体して、当時本当に新鮮な驚きを届けてくれたものだ。けど、そのアルバムが配信で見つからなかったので、今回はそのデモ・レコーディング・テイクを。
11. Funky Tea Race / Darjeeling (feat. 中村まり)

キーボードのDr.kyOnとギターの佐橋佳幸によるユニット“ダージリン”が2018年にリリースしたミニ・アルバム『8芯二葉〜梅鶯Blend』より。ゲスト・ヴォーカル&作詞に中村まりを迎え、スウィンギーに聞かせる。まりちゃん、最高!
12. Natalie / 竹内まりや

ラストは先ほど薬師丸ひろ子の作詞家として登場したまりやさん。自らのアルバムでも時折、全編英語詞の作品を披露しているけれど。これは1981年のアルバム『PORTRAIT』に収録されていたカントリー・ロック・チューン。米国南部のスモール・タウンからスターになることを目指してロサンゼルスへとやってきた女の子を巡る物語だ。

解説:萩原健太

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第182回 萩原健太のotonanoラジオ#64

2020/12/22 公開

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その1)

1.

藤原さくら

Super good

『SUPERMARKET』2020年10月21日発売

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その1)

2.

藤原さくら

Waver

『SUPERMARKET』2020年10月21日発売

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その1)

3.

藤原さくら

Monster

『SUPERMARKET』2020年10月21日発売

藤原さくら オフィシャルサイト
www.fujiwarasakura.com

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#64

『ナイロン弦ギターに想いこがれて』

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1. チコ・アンド・ザ・マン/ホセ・フェリシアーノ

藤原さくらさんと言えば、ナイロン弦ギター。ということで、今週のプレイリストはナイロン弦ギターが印象的に使われた名曲集です。まずはプエルトリコ出身、盲目の天才シンガー/ギタリスト、ホセ・フェリシアーノのナンバーから。1974年、テレビ・シリーズの主題歌としても話題になった名曲です。
2. ウォーター/ローリン・ヒル

ローリン・ヒルが2001年にライヴ・レコーディングした『MTVアンプラグド』からの曲。このときのローリンはナイロン弦のアコースティック・ギターを抱えて、見事なシンガー・ソングライターぶりを発揮してくれた。ギターの腕前も見事!
3. オール・オヴ・ミー/ウィリー・ネルソン

ウィリー翁の愛器と言えば“トリガー”という愛称でもおなじみのマーティンN-20ナイロン弦ギター。その独特の音色は、彼ならではの歌声ともども、一度聞いたら忘れられないものだ。というわけで、今回は1978年に500万枚を売り上げた名作カヴァー・アルバム『スターダスト』からの1曲を。
4. ティアーズ・イン・ヘヴン/エリック・クラプトン

エレクトリック・ギターだろうがスティール弦のアコースティック・ギターだろうが、何でも見事に弾きこなすクラプトン。1992年に大ヒットした本曲ではナイロン弦のガット・ギターで穏やかなプレイを聞かせてくれる。
5. ギター・マン/ジェリー・リード

ナイロン弦ギターは、その音色からしてやさしい曲調で使われることが多いけれど、米南部のスワンプ・ロック/カントリー・ロック・シーンを代表するギタリスト、ジェリー・リードはファンキーな曲でも平気でナイロン弦をかき鳴らし、ごきげんなグルーヴを生み出している。1967年のヒット。
6. オーレスン/サン・キル・ムーン

サン・キル・ムーンは、1990年代のサッドコア/スロウコア・ムーヴメントの源流的存在として高く評価されるバンド、レッド・ハウス・ペインターズの中心人物、マーク・コゼレックによるプロジェクト。この曲は2010年の完全アコースティック・アルバム『アドミラル・フェル・プロミシズ』の収録曲。
7. ダンス・ウィズ・ミー/アール・クルー

ちょっと時代遅れに思われがちだったナイロン弦ギターの存在を、1970年代に改めて“イケてる”ものにした功労者がアール・クルー。指弾きのナイロン弦の響きが素晴らしい。1977年の傑作アルバム『フィンガー・ペインティングス』より、オーリアンズのヒット曲のカヴァーを。
8. ネガ・マルーカ〜ビリー・ジーン〜エリナー・リグビー/カエターノ・ヴェローゾ

ブラジルの偉大なギタリスト/シンガー、カエターノ・ヴェローゾが1986年にニューヨークでレコーディングしたセルフ・タイトルド・アルバムから。マイケル・ジャクソンやビートルズのヒットをメドレーで聞かせている。
9. ステアウェイ・トゥ・ヘヴン/ロドリーゴ・イ・ガブリエラ

メキシコ出身の男女アコースティック・ギター・デュオが2008年にリリースした日本でのライヴ盤『激情セッション』より、レッド・ツェッペリンの超有名曲のカヴァーです。
10. 想いこがれて/ポール・サイモン

この人もアコースティック・ギターの名手。彼が1980年にリリースした5作目のソロ・アルバム『ワン・トリック・ポニー』は本人の主演・脚本で制作された同名映画のサントラでもあった。そこからナイロン弦ギターを使った名曲を。
11. アンド・アイ・ラヴ・ハー/パット・メセニー

ジャズ・ギタリスト、パット・メセニーがビートルズ・ナンバーをカヴァーしたもの。ビートルズ・ヴァージョンでもジョージ・ハリスンはガット・ギターを弾いているけれど、メセニーもそれに合わせたか、ナイロン弦でメランコリックなプレイを展開してみせる。2011年のアルバム『ホワッツ・イット・オール・アバウト』より。
12. ヴィンセント/チェット・アトキンス

最後はギターの神様、チェット・アトキンスの演奏で。ドン・マクリーンがヴィンセント・ヴァン・ゴッホのことを思いながら書いた名曲を美しいナイロン弦の響きでカヴァーしている。晩年、1994年のアルバム『リード・マイ・リックス』より。

解説:萩原健太

藤原さくらさんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第181回 萩原健太のotonanoラジオ#63

2020/12/15 公開

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)をゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)をゲストに迎えて(その2)

1.

GLIM SPANKY

Singin' Now

『Walking On Fire』 2020年10月7日発売

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)をゲストに迎えて(その2)

2.

GLIM SPANKY

Lonely Boogie

『Walking On Fire』 2020年10月7日発売

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)をゲストに迎えて(その2)

3.

GLIM SPANKY

Up To Me

『Walking On Fire』 2020年10月7日発売

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#63

『女性シンガーがフロントを担う新旧バンド』

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1. アイ・ヘイト・マイセルフ・フォー・ラヴィング・ユー/ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツ

グリム・スパンキーというのは切り口がいっぱいあるバンドなので、プレイリストのテーマをどうしようか、ちょっと悩みましたが。悩みすぎてよくわからなくなっちゃったもんで(笑)、最終的に超ストレートに“女性シンガーがフロントを担っている新旧バンドもの”ってことで。女の子メンバーが複数いるバンドではなく、男子を従えて女の子がばりばりフロントをひっぱる感じのバンドからセレクトしてみました。まずはジョーン・ジェット姐さん率いるブラックハーツのこの曲から。1988年に全米8位にランクした強烈ロック・チューンです。
2. 夢みるNo.1/ブロンディ

ブロンド・ヘアーと真っ赤な口紅を売り物に大人気を博したデボラ・ハリーをフロントに据えたブロンディが1980年に放った大ヒット。全米、全英、両チャートでナンバーワンに輝きました。もともとはジャマイカのザ・パラゴンズが1967年にリリースしたレゲエ・チューンのストレート・カヴァー。
3. ドント・ウォナ・ファイト/アラバマ・シェイクス

最強にソウルフルでエモーショナルな女性シンガー、ブリタニー・ハワードをフィーチャーしたアラバマ・シェイクス。2015年にリリースしたセカンド・アルバム『サウンド&カラー』からのファースト・シングルとしてカットされて全米オルタナ・チャート2位にランクしたナンバーを。
4. キス・ミー・クイック/シーナ&ロケッツ

グリム・スパンキーだけでなく、女性ヴォーカルがフロントを担うロック・バンドは日本にもたくさんあって。そのうちの代表的存在、シナロケ、いっておきましょう。1980年リリースのメジャー第2弾アルバム『チャンネル・グー』からシーナさんのキュートな魅力が炸裂するポップ・チューン。
5. ウォーキング・オン・ア・サンシャイン/カトリーナ&ザ・ウェイブス

米国女性シンガーのカトリーナ・レスカニックが英国人のメンバーたちと組んでカナダでデビューした…という、なんともややこしいバンドが1985年に全米9位に送り込んだ代表的ヒットです。
6. エイント・イット・ファン/パラモア

今年、手応えたっぷりのソロ・アルバムもリリースしたヘイリー・ウィリアムスをフィーチャーしたパラモアが2013年にリリースした4作目のアルバムより。翌年、シングルとしてもリリースされ全米トップ10にランクしました。
7. ステイ・ウィズ・ミー/エイス・ワンダー

映画『リーサル・ウェポン』シリーズなどにも出演し女優としても有名なパッツィ・ケンジットがリード・ヴォーカルをつとめていた英国のポップ・バンド、エイス・ワンダー。本国ではなかなか人気に火が点かなかったものの、1985年にリリースされた本デビュー曲「ステイ・ウィズ・ミー」はまずイタリアのチャートで大ヒット。日本でもテレビ局のキャンペーン・ソングに使われ、本国に先駆けて大いに人気を博しました。
8. ノット/ビッグ・シーフ

こちらも今年、素晴らしいソロ・アルバムをリリースしたエイドリアン・レンカーがフロントをつとめるアメリカの4人組、ビッグ・シーフ。去年はなんと2作のオリジナル・アルバムを立て続けに制作〜リリースするなど、今、最高に勢いに乗っています。そんな去年の2作のうち、2つ目のほう、『トゥー・ハンズ』の収録曲を。
9. ジェニーはご機嫌ななめ/ジューシィ・フルーツ

もうひとつ、日本のバンド。1980年にリリースされたジューシィ・フルーツのデビュー・シングルです。“イリア”こと奥野敦子のキュートなウィスパリング・ヴォーカルをフィーチャーしたテクノ・ポップ・サウンドが受けてチャート5位にランクするヒットを記録しました。作詞・沖山優司、作曲・近田春夫。最強!
10. ラヴフール/カーディガンズ

ニーナ・パーションがリード・ヴォーカルをつとめるスウェーデンのバンド、カーディガンズ。トーレ・ヨハンセンのプロデュースのもと、ノルタルジックな60sテイストをたたえたポップ・サウンドで人気を博しました。この曲は1996年の米映画『ロミオ+ジュリエット』の中で使用され、世界中で大ヒットを記録した彼らの代表曲。
11. ロック・バルーンは99/ネーナ

スウェーデンに続いて、ドイツのバンド。“ネーナ”というのは女性シンガーの名前でもあり、彼女がリード・ヴォーカルをつとめたバンドの名前でもあります。この曲は1983年にリリースされたバンドとしてのネーナのデビュー・シングル。翌84年、アメリカでも注目され、全米2位に達するヒットを記録しました。
12. シン・ライン・ビトウィーン・ラヴ・アンド・ヘイト/プリテンダーズ

そして、ラストは“女性リード・シンガーが男子を従えて大暴れ”系のバンドの頂点とも言うべき、クリッシー・ハインド姐御率いるプリテンダーズ。1971年に黒人ヴォーカル・グループ、パースエイダーズが放った必殺のスロー・ソウル・バラードをカヴァーして、1984年にリヴァイヴァルさせたヴァージョンです。

解説:萩原健太

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)をゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第180回 萩原健太のotonanoラジオ#62

2020/12/08 公開

朝妻一郎(フジパシフィックミュージック代表取締役会長)さんをゲストに迎えて『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』特集(その1)

今週のオンエア曲

朝妻一郎(フジパシフィックミュージック代表取締役会長)さんをゲストに迎えて『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』特集(その1)

1.

大瀧詠一

君は天然色

『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』
2021年3月21日発売

朝妻一郎(フジパシフィックミュージック代表取締役会長)さんをゲストに迎えて『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』特集(その1)

2.

大瀧詠一

悲しきWhite Harbour Cafe

『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』
2021年3月21日発売

朝妻一郎(フジパシフィックミュージック代表取締役会長)さんをゲストに迎えて『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』特集(その1)

3.

大瀧詠一

The Apple Of My Eye (Fast Type)

『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』
2021年3月21日発売

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#62

『A LONG VACATION~オールディーズ・チューン特集』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. ザ・ハッピー・オルガン / デイヴ“ベイビー”コルテス

大滝詠一の楽曲にはそれこそ無数のポップスの要素が詰め込まれている。ぼくも大滝さんの曲を通してたくさんの素敵なポップ・ミュージックを教わってきた。ということで今回のプレイリストは、大滝さんの名作『ロング・ヴァケイション』の収録曲のうち、人気の高いアップテンポ・ナンバー2曲に大滝さんが意図的に“引用”してみせたオールディーズ・チューン特集。まずは「Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語」から。イントロ冒頭のピアノ・フレーズは、この曲、デイヴ・ベイビー・コルテスが1959年、全米11位に送り込んだインスト・ヒットからの引用だった。
2. ハヴ・アイ・ザ・ライト / ザ・ハニーカムズ

「Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語」でピアノに続いて登場するエレキ・ギターの印象的なリフは、この曲、女の子ドラマーのハニー・ラントリーを擁するUKポップ・バンド、ハニーカムズが1964年に放ったデビュー・ヒット「ハヴ・アイ・ザ・ライト」に触発されたものだ。“イギリスのフィル・スペクター”などとも呼ばれる奇才、ジョー・ミークのプロデュース作品で全英1位、全米5位にそれぞれランクした。
3. ハートエイクス / マーセルズ

ピッツバーグ出身のマーセルズは「ブルー・ムーン」「サマータイム」「ユー・アー・マイ・サンシャイン」など、おなじみのポピュラー・スタンダード・ナンバーをドゥーワップ・アレンジでカヴァーするのを得意にしていた黒人ヴォーカル・グループ。1961年には、1930年代に書かれた本曲を取り上げて全米7位に送り込んでいる。そのベース・ヴォーカルのパターンを大滝さんはなんとシンセサイザーに置き換えて「Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語」に流用していた。
4. テル・ミー・ハウ・ドゥ・ユー・フィール / レイ・チャールズ

「Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語」の歌詞にもいろいろ名曲のタイトルが引用されている。そのうちのひとつ。“教えておくれ How do you feel?”という一節はこのレイ・チャールズのナンバーから。1959年のシングル「ザッツ・イナフ」のB面に収められていた曲だ。
5. 恋の特効薬 / クローヴァーズ

さらに“妙案 奇案 思案 胸に/アセッて 試したョ Love Potion No.9”という歌詞はこの曲「恋の特効薬」の原題「Love Potion No.9」をもじったものだ。1959年にドゥーワップ・グループ、クローヴァーズが全米23位に送り込んだ後、1964年、UKビート・グループのザ・サーチャーズが全米3位にランクするリヴァイヴァル・ヒットに仕立て上げている。作者は大滝さんが大好きなエルヴィス・プレスリーにも多くの名曲を提供した偉大なソングライター・コンビ、ジェリー・リーバー&マイク・ストーラー。
6. 夏に開いた恋なのに / エルヴィス・プレスリー

と、そんなエルヴィスが1961年に発表した曲がこれ。原題は“Summer Kisses, Winter Tears”。そう。「Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語」の歌詞に“Summer Kisses Winter Tears はかないストーリー”と歌い込まれたフレーズだ。4曲入りEP「燃える平原児(Elvis By Request: Flaming Star)」に収められて世に出た1曲。さすが大滝さん。目の付け所がマニアックです。
7. ティアーズ・オン・マイ・ピロウ / リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズ

そして“ゆうべも枕が涙で濡れた”という歌詞は、きっとこの曲をイメージしたものに違いない。ニューヨーク出身のドゥーワップ・グループ、リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズが1958年、全米4位に送り込んだ必殺のバラードだ。
8. よりを戻そうよ / ニール・セダカ

続く“Let's Go Steady Again もう一度だけ/四つのお願い聞いとくれ”という歌詞。後半の「四つのお願い」はちあきなおみの大ヒット曲だけれど、これは配信されていないので、前半のほうの“Let's Go Steady Again”。こちらはニール・セダカが1963年に全米23位に送り込んだポップ・ヒットの原題だ。ちなみに、大滝さんはソングライターとしてのニール・セダカからも多大な影響を受けている。
9. ズーム / キャディラックス

と、きりがないので(笑)、とりあえず「Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語」はそこまでにして。次は「FUN×4」。こちらのイントロのコーラスは、ニューヨークのドゥーワップ・グループ、キャディラックスが1956年にリリースしたシングル「ズーム」のパターンを流用したものだ。
10. KISS IN THE DARK / ピンク・レディー

「FUN×4」にもいろいろ仕掛けが潜んでいて。“「散歩しない?」って呼び出されて/暗がりで Kissin' In The Dark/とんとん拍子さ”と、ピンク・レディが1979年に米国でリリースし、全米チャート最高37位にランクしたシングルのタイトルが盛り込まれている。
11. チャーチ・ベルズ・メイ・リング / ウィロウズ

“三月目に Wedding Bells Are Ringing”という歌詞の背景に、当時まだ“シャネルズ”と名乗っていた、のちのラッツ&スターの面々が“Church bells may ring”というコーラスが入っている。これはやはりニューヨークのドゥーワップ・グループ、ウィロウズが1956年、全米62位にランクさせたヒットのコーラス・リフレインを流用したものだ。
12. ファン・ファン・ファン / ザ・ビーチ・ボーイズ

で、「FUN×4」というタイトルの大元になっていると思われるビーチ・ボーイズのこの曲のコーラス・リフレインも曲のラストに顔を出す。1964年の全米トップ5ヒット。もちろんマニア中のマニアである大滝さんのこと。もっといろいろ、曲の背景に周到に忍ばせた要素はあるのだけれど。残りは、みなさん、ぜひ各自で発見して楽しんでください。

解説:萩原健太

朝妻一郎(フジパシフィックミュージック代表取締役会長)さんをゲストに迎えて『A LONG VACATION 40th Anniversary Edition』特集(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第179回 萩原健太のotonanoラジオ#61

2020/12/01 公開

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

GLIM SPANKY

東京は燃えてる

『Walking On Fire』 2020年10月7日発売

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

GLIM SPANKY

若葉の時

『Walking On Fire』 2020年10月7日発売

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

GLIM SPANKY

By Myself Again

『Walking On Fire』 2020年10月7日発売

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#61

『新世代のブルース・ロック2020』

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1. ザ・ウェル / マーカス・キング

今どき珍しくギターを中核に据えたブルース・ロック感覚で、若い世代のファンだけでなく、ぼくのようなおじさん音楽ファンも大いに喜ばせてくれているグリム・スパンキー。彼ら同様、世代を超えてブルース・ロックの伝統を雄々しく受け継ぐ見上げた連中が英米でも大活躍中だ。というわけで、そういう新世代のブルース・ロック勢が去年から今年にかけてリリースしたかっこいい曲をピックアップしてみた。まずは現在23歳、若手最強のルーツ・ロック系ギタリストとしておなじみのマーカス・キングから。去年の暮れにリリースされた『エル・ドラド』からのナンバーだ。プロデュースはブラック・キーズのダン・オーバック。
2. デヴィル・オールウェイズ・メイド・ミー・シンク・トゥワイス / クリス・ステイプルトン

クリス・ステイプルトンがつい先日リリースしたニュー・アルバム『スターティング・オーヴァー』より。ともすれば単にレトロなものとして安易に片付けられてしまいそうな“ロック”のフォーマットを、今の時代にもう一度、改めて有機的に輝かせたい…という思いがこめられたアルバム・タイトルなのかも。共同プロデューサー、デイヴ・コブやトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのメンバーらの全面サポートを受けつつ、この曲では往年のCCRサウンドを完全再現!
3. ミスター・ソウル (Live) / ケニー・ウェイン・シェパード

スティーヴィー・レイ・ヴォーンの影響を受けて13歳でギターを始めたというケニー・ウェイン・シェパード。若手のイメージが強かったけれど、デビューが1995年だから、もうキャリア25年。そんな彼が満を持してリリースした最新ライヴ・アルバム『ストレイト・トゥ・ユー:ライヴ』から、バッファロー・スプリングフィールドに在籍していた若き日のニール・ヤングが作ったロックンロール・ナンバーのカヴァーを。
4. フィード・ザ・ベイビーズ / ゲイリー・クラーク・ジュニア

ブルースやロックはもちろん、ファンク、レゲエ、R&B、ヒップホップ、エレクトロニック、ジャズなど幅広い要素をぐしゃっと腕尽くで共存させて、それらをジミ・ヘンドリックスやエリック・クラプトン、スティーヴィー・レイ・ヴォーンらの強い影響下にあるユニークなギター・プレイで料理してみせるゲイリー・クラーク・ジュニア。彼が去年リリースしたアルバム『ジス・ランド』より、カーティス・メイフィールドの影響を色濃くたたえたメッセージ・ソングをピックアップ。
5. バック・ダウン・サウス (feat. タイラー・ブライアント) / ラーキン・ポー

以前も、かっこいい女の子ギタリストのプレイリストで取り上げたバンド。レベッカとメーガンのローヴェル姉妹がツー・トップをつとめるラーキン・ポーが今年リリースしたアルバム『セルフ・メイド・マン』から。ゲストとして、レベッカの夫でもあるタイラー・ブライアントが参加したごきげんなナンバーだ。
6. ホールディン・マイ・ブレス (feat. チャーリー・スター) / タイラー・ブライアント&ザ・シェイクダウン

で、前曲にゲスト参加していたタイラー・ブライアントのバンドの音も聞いておこう。ジェフ・ベック、エアロスミス、AC/DC、ガンズ・ン・ ローゼズなど超大物たちのツアーに帯同しながら鍛え上げたタフで豪快なセンスが売り物。今年リリースしたニュー・アルバム『プレッシャー』から。ブラックベリー・スモークのチャーリー・スターも客演している。
7. キリング・タイム (Live) / シャンテル・マクレガー

前回、かっこいい女の子ギタリストのプレイリストには選ばなかったものの、この人もごきげんにかっこいい女性ギタリスト/シンガーだ。英国ブラッドフォード出身。2011年にブリティッシュ・ブルース・アワードの“ヤング・アーティスト・オヴ・ザ・イヤー”を獲得してシーンに登場してきたときのことが忘れられない。そんな彼女が去年リリースしたライヴ・アルバム『ベリード・アライヴ』より、代表曲のライヴ・パフォーマンスを。
8. ロイヤル・ティー / ジョー・ボナマッサ

この人も、ブルース・ロックを基調に多彩な音楽性へと積極的なアプローチを仕掛けまくるごきげんなギタリストだけれど。今年に入ってから、まず自身のメンターでもある今は亡きダニー・ガットンの心意気を継ぐプロジェクトとして“ジョー・ボナマッサ&ザ・スリープ・イージーズ”名義のインスト・アルバムを出して。それに続いてソロ名義のアルバム『ロイヤル・ティー』もリリース。勢いに乗ってます。本曲はそんな最新アルバムのタイトル・チューン。超ブルージー!
9. ホワッチャ・ゴン・ドゥ / エリック・ゲイルズ

と、そんなジョー・バナマッサをして“間違いなく世界最高のギタリストの一人だ”と言わしめた米メンフィス出身の黒人ギタリスト、エリック・ゲイルズ。去年リリースされたアルバム『ザ・ブックエンズ』から、大先輩ジミ・ヘンドリックスを彷彿させるワウ・ギターがうなるこの曲を。
10. アウトサイド・オヴ・ジス・タウン / クリストーン“キングフィッシュ”イングラム

1999年に米ミシシッピ州生まれの21歳。バディ・ガイ、ケブ・モといったブルース界の先輩たちの熱い支援を受けて去年デビューを果たした期待の新進ギタリスト/シンガーだ。本曲はその筋の名門レコード・レーベル、アリゲイター・レコードから去年リリースされたデビュー・アルバム『キングフィッシュ』のオープニングを飾っていたナンバー。
11. シェイム / テデスキ・トラックス・バンド

夫デレク・トラックスが奏でるスライド・ギターのトーンも含む“あの”音の肌触りと、姉さん女房のスーザン・テデスキの歌声に漂う“あの”乾いたブルース感覚。そして、強力なリズム隊が繰り出す“あの”グルーヴ。これらは間違いなく永遠の文化遺産だ。そんな頼もしい連中が去年リリースしたアルバム『サインズ』より1曲。
12. 踊りに行こうぜ / GLIM SPANKY

で、ラストはやはりグリム・スパンキーで。ここまでの曲は全部、去年から今年にかけての音だったけれど、グリム・スパンキーの近年の音は番組のほうで楽しんでいただくとして。ここには2015年のアルバム『SUNRISE JOURNEY』からの曲をセレクトしてみました。

解説:萩原健太

GLIM SPANKY(松尾レミさん、亀本寛貴さん)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第178回 萩原健太のotonanoラジオ#60

2020/11/24 公開

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その2)

1.

小坂忠

ほうろう

『ALFA MUSIC LIVE - ALFA 50th AnniversaryEdition』
 (2021年3月4日発売)ライブ音源より

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その2)

2.

サーカス

Mr.サマータイム

『ALFA MUSIC LIVE - ALFA 50th AnniversaryEdition』
 (2021年3月4日発売)ライブ音源より

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その2)

3.

小坂忠&Asiah

音楽を信じる We believe in music
(アルファミュージックライブ・テーマ曲)
小坂忠、Asiah、大村真司、林 一樹、村井邦彦、村上"ポンタ"秀一

『ALFA MUSIC LIVE - ALFA 50th AnniversaryEdition』
 (2021年3月4日発売)ライブ音源より

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#60

『栄光の朝~村井邦彦ワークス』

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1. 忘れていた朝 / 赤い鳥

今週のプレイリストのテーマは、番組でも取り上げたアルファ・ミュージック〜アルファ・レコードの創設者である村井邦彦さん。村井さんの場合、そうした音楽出版社やレコード会社の経営者、あるいは音楽プロデューサーとしての功績以外に、ヒット・ソングライターとしての功績もあります。ということで、今回は作曲家・村井邦彦にスポットを当てたプレイリスト。村井さんが作曲を手がけた無数のヒット曲の中から、ぼくがお気に入りのものをピックアップしてみました。まずは、日本の伝統的な民謡路線と、米国の洗練されたハーモニー・ポップ路線と、両輪で大いに人気を博した5人組フォーク・グループ“赤い鳥”が1971年にリリースしたこの曲から。ジミー・ウェッブやバート・バカラックからの影響を強くたたえた作風が、当時の日本のシーンにあってむちゃくちゃ新鮮だったものです。
2. 美しすぎて / ガロ

クロスビー、スティルス&ナッシュに影響を受けて結成された3人組が1972年にリリースしたシングル。リリース当初はあまりヒットしなかったものの、このシングルのB面に収められていたマイナー調の「学生街の喫茶店」(作曲はすぎやまこういち)が翌年になって特大ヒットを記録したことでガロの存在が一気に世に広まることになったのだけれど。個人的には断然こっちの路線が好きでした。CSNと言うより、ブレッドあたりが聞かせていたハーモニー・ポップを日本的に展開させた村井邦彦ワールドという感じ。
3. 栄光の朝 / フィフィ・ザ・フリー

GS(グループサウンズ)ブームの末期にデビューした5人組が1969年にリリースした3作目のシングル。村井邦彦さんが創設したアルファ・レーベルからの第一弾リリースでもありました。村井さんならではのハイセンスなメロディとアレンジが素晴らしい。1960年代の日本において、テンション・コード満載のこのサウンドはある意味衝撃的でした。
4. 朝まで待てない / ザ・モップス

やがて俳優に転身することになる鈴木ヒロミツのヴォーカル、作曲家/音楽プロデューサーとして多くのヒットを生み出す星勝のギターなどをフィーチャーしたGS、モップスが1967年に放ったデビュー・シングル。“日本のエリック・バードン”などと称されたヒロミツさんの黒い歌声が活かされたジャパニーズ・サイケデリック・ロック歌謡という感じ。
5. 或る日突然 / 由紀さおり

シンガー・ソングライターの白鳥英美子が、まだ山室英美子と名乗っていた活動初期、芥川澄夫とともに結成していたポップ・デュオ“トワ・エ・モア”のために書き下ろされたデビュー曲。1969年の作品です。残念ながらトワ・エ・モアのヴァージョンが配信されていないので、今回は由紀さおりのカヴァー・ヴァージョンで。
6. 虹と雪のバラード / ジャッキー吉川とブルー・コメッツ

これもトワ・エ・モアの持ち歌としておなじみ。1972年札幌オリンピックのテーマソングとして、その前年、1971年に書き下ろされ、トワ・エ・モワのほか、黛ジュン、菅原洋一、ピンキーとキラーズ、佐良直美など多くの歌手が競作盤をリリースしてオリンピックへの期待感を盛り上げたものです。が、決定版とも言うべきトワ・エ・モア・ヴァージョンが配信されていないので、今回はブルー・コメッツ・ヴァージョンで。
7. 風は知らない / ザ・タイガース

村井さんは沢田研二を擁する人気GS、タイガースにも「廃虚の鳩」「君を許す」「朝に別れのほほえみを」など、さまざま楽曲提供しているのだけれど、タイガースの音源もなぜかほとんど配信されておらず。困ったものですが。なぜか1969年のシングル「美しき愛の掟」だけは配信されていたので、そのB面に収められていた本曲をセレクトしておきました。このシングルもAB両面とも村井邦彦・作曲。
8. 白いサンゴ礁 / ダウン・タウン・ブギウギ・バンド

のちにソロ・シンガーとなる町田義人のリード・ヴォーカルをフィーチャーしたGS、ズー・ニー・ヴーが1969年にリリースしたセカンド・シングル。彼らの代表曲ですが、これまた配信されていないので、宇崎竜童率いるダウン・タウン・ブギウギ・バンドが後年、懐かしのGSヒットばかりをカヴァーしたアルバムに収められていたヴァージョンで。
9. 恋人 / 森山良子

日本人シンガー初の米国ナッシュヴィル録音と言われる1969年のアルバム『イン・ナッシュビル/思い出のグリーングラス』からのシングル・カット曲。“日本のジョーン・バエズ”というキャッチコピーでフォーク・ソングの世界からデビューしてきた森山良子が、より幅広い音楽性を主張するようになった時期の1曲です。
10. ミドリ色の屋根 / ルネ

カナダの歌手/俳優/プロデューサー、ルネ・シマールが1974年、まだ13歳だったころ、日本でリリースしたシングル。この年、開催された第3回東京音楽祭世界大会でこの曲を披露し、見事グランプリに輝きました。村井邦彦さんはミシェル・ルグランなどからも多大な影響を受けたとのことですが、そうした彼のヨーロピアン・ルーツが活かされた1曲かも。
11. スカイレストラン / ハイ・ファイ・セット

1曲目の「忘れていた朝」を歌っていた赤い鳥は1974年に解散。フォーク路線の“紙ふうせん”とポップ路線の“ハイ・ファイ・セット”へと分かれていったわけですが。当然、村井邦彦風味はハイ・ファイ・セットのほうが継承。そんな路線の1曲です。1975年にリリースされた4作目のシングル。作曲はもちろん村井さん。作詞はやはり村井さんが育ての親でもある荒井由実。
12. Wings To Fly (翼をください) (feat. Ko Iwasaki) / 村井邦彦

ラストも赤い鳥絡み。村井さんが1971年、赤い鳥に提供した名曲を、2014年にリリースした自身のアルバム『リコレクション』で自演したインストゥルメンタル・ヴァージョンです。岩崎洸のチェロをフィーチャー。

解説:萩原健太

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第177回 萩原健太のotonanoラジオ#59

2020/11/17 公開

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

HANA with 銀音堂

Melody-Go-Round

2020年11月14日 配信開始

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

RCサクセション

スローバラード (RE-MIX VERSION)

(CDシングル)1991年

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

坂本龍一 featuring トーマス・ドルビー

FIELD WORK (TYO)

(シングル) 1985年

映画『音響ハウス Melody-Go-Round』公開中
公式サイト onkiohaus-movie.jp

萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#59

『GLORY DAYS~名スタジオ生まれの楽曲たち』

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1. ア・デイ・イン・ザ・ライフ / ビートルズ

長年にわたり多くの名作アルバムのレコーディングが行なわれてきた東京・銀座の音響ハウスにあやかって、今回は世界各地の名所スタジオをピックアップしてみましょう。まずは1930年代、英国ロンドンに設立されたアビー・ロード・スタジオ。この名前に変わる前、まだEMIスタジオという正式名称だったころから、クラシック系の演奏家たちはもちろん、クリフ・リチャード、ピンク・フロイド、ホリーズ、マンフレッド・マン、シーカーズ、ジェリー&ザ・ペースメーカーズなど多彩なポップ・アーティストたちが無数の名曲を生み出してきた。ビートルズもそう。彼らも様々な実験的レコーディングをこのスタジオで行なってレコーディング技術の発展に大きく寄与した。というわけで、1967年のこの名曲を。
2. 悪魔のラヴ・ソング / トム・トム・クラブ

続いてはアイランド・レコードの創設者クリス・ブラックウェルによってバハマの首都ナッソーに設立されたコンパス・ポイント・スタジオ。1970〜80年代、サード・ワールド、トーキング・ヘッズ、ELP、ローリング・ストーンズら様々なアーティストが独特の環境に惹かれつつレコーディングを行なった。加藤和彦、吉田拓郎、中森明菜ら日本のアーティストも利用。そんな中から今回は、トーキング・ヘッズのティナ・ウェイマスとクリス・フランツ夫妻によるサイド・プロジェクトが1981年に大ヒットさせた曲を。
3. グローリー・デイズ / ブルース・スプリングスティーン

ここからは米国の名スタジオを。まずはニューヨーク。ニューヨークにはヒット・ファクトリー、エレクトリック・レディなど無数のレコーディング・スタジオがひしめいているけれど、中でも1980年代に一世を風靡したのがパワー・ステーション・スタジオ(現・アバター・スタジオ)だ。巨大な貨物用エレベーターから小さなシャワールームまで、大小様々な空間を利用したエコー設備を活かしたスケール感溢れる音作りが売り物だった。ブライアン・アダムス、ヒューイ・ルイス、ボン・ジョヴィなど、ここを利用したアーティストも無数。そんな中から1984年のこの曲を。ドラムの音がまさにパワー・ステーション!
4. ヤング・アメリカンズ / デヴィッド・ボウイ

続いてはペンシルヴェニア州フィラデルフィアのシグマ・サウンド・スタジオ。ケニー・ギャンブル&レオン・ハフ、トム・ベルといった名プロデューサーの下、“MFSB”と呼ばれる腕ききセッション・ミュージシャンたちが常駐して、イントゥルーダーズ、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルーノーツ、オージェイズ、スリー・ディグリーズなどによるフィリー・ソウルの傑作を数多く作り出してきた名スタジオだけれど。そんなキャッチーでソウルフルな環境を求めて多くのロック系アーティストも利用していた。そんな中から1975年のこの曲を。
5. ライフ・イズ・ア・カーニヴァル / ザ・バンド

ニューヨーク郊外のウッドストックは世の中の浮ついた流行から隔絶された“魔法の街”と言われたりもする。そこに1970年代に設立されたのがベアズヴィル・スタジオ。トッド・ラングレン、カレン・ダルトン、ボーダーライン、ボビー・チャールズ、アメリカン・ドリームなど独特のムードをたたえたアーティストたちがそこに集い、マイペースな音楽制作を続けてきた。ザ・バンドが1971年にレコーディングしたこの曲もベアズヴィル録音。トリッキーなイントロ、グルーヴィなホーン・セクションなど、曲全体に溢れる自由なアイディアはベアズヴィルならではか。
6. ベイビー・アイ・ラヴ・ユー / ロネッツ

ロサンゼルスにも、名門キャピトル・スタジオを筆頭に、ウェスタン・レコーダーズ、サンセット・サウンドなど、無数の有名レコーディング・スタジオがあるけれど、今回はその中から今はなきゴールドスター・スタジオをピックアップ。ここはいわゆる“レッキング・クルー”と呼ばれる西海岸きってのスタジオ・ミュージシャンたちが本拠としていたスタジオでもあり、1960年代、フィル・スペクターやビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンが愛用していた。今日はスペクターがプロデュースしたこの1963年の名曲を。彼ならではの“音の壁”はゴールドスター・スタジオなくしては誕生しなかった。
7. マーシー・マーシー / ローリング・ストーンズ

次はイリノイ州シカゴ。シカゴ・ブルース、シカゴ・ソウルの拠点となった名門チェス・スタジオ(正式名称はTer-Mar Studios)だ。1950年代に設立されて以来、ここでレコーディングしてきたのは、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、チャック・ベリー、エッタ・ジェイムスらチェス・レコード所属の黒人アーティストが主なのだけれど、そうした黒人音楽が大好きなロック系アーティストも好んで訪れ、憧れのスタジオでレコーディングを行なっている。そのひとつが本曲。1964年、ローリング・ストーンズがR&Bシンガー、ドン・コヴェイのヒットをカヴァーしたものだ。
8. ギヴ・ミー・ストレングス / エリック・クラプトン

1950年代末、フロリダ州マイアミに建てられたクライテリア・スタジオも、マイアミというリラックスできる環境が好まれ、ビージーズやABBAのようなポップ・アーティストから、アレサ・フランクリンやジェイムズ・ブラウンのようなR&B系、オールマン・ブラザーズ・バンドやレーナード・スキナードのようなロック系まで、幅広く利用されてきたレコーディング・スタジオ。今回はその中から、エリック・クラプトンが1974年にリリースした曲を。この曲を収録したアルバム『461オーシャン・ブルヴァード』はレイドバック・サウンドならばクライテリア…というイメージを確立した1枚だった。
9. グレイ・スーツ・メン / エリア・コード615

テネシー州ナッシュヴィルは米国きっての“ミュージック・シティ”と呼ばれているだけあって、メジャーなRCAスタジオBのような名門をはじめ、それこそ星の数ほどレコーディング・スタジオが存在するのだけれど、中でも異彩を放っていたのが、ボブ・ディランやエリック・アンダースン、マイク・ネスミス、エルヴィス・プレスリーらのバッキングをつとめていた当時新進気鋭だった腕ききミュージシャンが本拠地にしていたシンデレラ・スタジオ。そんなセッション・ミュージシャンたちが集まって組んだバンド、エリア・コード615が1970年にリリースした強力なナンバーをどうぞ。
10. サーティーン / ビッグ・スター

テネシー州のもうひとつの重要な音楽都市といえばメンフィス。ここにもエルヴィス・プレスリーを世に送り出したサン・スタジオや、ソウルの名門スタックス・スタジオ、そしてアメリカン・サウンドなど、無数のスタジオが存在するのだけれど、今回はメンフィス・パワー・ポップの根城とも言うべき重要なアーデント・スタジオを取り上げます。ここを代表するバンドといえば、アレックス・チルトン率いるビッグ・スター。彼らが1972年にリリースしたファースト・アルバムからこの曲を。
11. ガッタ・サーヴ・サムバディ / ボブ・ディラン

そして、アラバマ州マッスル・ショールズのFAMEスタジオ。ここも基本的には南部出身の黒人ミュージシャンが多くレコーディングをしている名門なのだけれど。そうした南部っぽいブルージーかつファンキーな要素を取り入れたい白人アーティストたちもよく訪れて名作アルバムを制作している。ボブ・ディランが1979年にリリースしたアルバム『スロー・トレイン・カミング』もそんな1枚。そこから、いかにもマッスル・ショールズっぽい強烈なゴスペル・ソウル・チューンをピックアップしてみました。
12. 一緒に暮らそう / 松任谷由実

ラストは音響ハウスで生まれた名曲を。本曲を収録した1984年のアルバム『No Side』の場合、ミックスなど最終的な作業は米国ハリウッドのウェストレイク・スタジオで行なわれているが、ベーシックなレコーディングはすべて音響ハウスで。米国からエンジニアのマット・フォージャーを招き、かなり画期的な録音作業が行なわれたらしい。が、そうしたチャレンジにも応えられる柔軟さが当時から音響ハウスにはあったということだろう。

解説:萩原健太

飯尾芳史(エンジニア/プロデューサー)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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