ジャズメガネのセンチなジャズの旅

72. 鈴木勲とジャズ・フレンズ『タッチ』
72. 鈴木勲とジャズ・フレンズ『タッチ』

   番組の101回目。気持ちも新たなスタートは、やはりこの人、ミスターTBM=鈴木勲さんからだ。通称オマさん。80歳を過ぎても現役プレイヤーとして大活躍のオマさんとの出会いは高校2年生の頃、名盤「ブロー・アップ」の時だった。まだたくさんレコードが買える時代ではなかったがTBMのプロモーションに押されて買ってしまった。それは、それまで買っていたジャズ・ジャイアンツとは違った魅力に溢れていた。
   そのアルバムにも参加していたピアニストの菅野邦彦さんが3年後、1975年のこのアルバム「タッチ」にも参加している。発売当時、このアルバムには気を止めなかった。ジャズを始めたのでサックス奏者を中心に買っていたからだろう。
   今、改めて聞いた。いいじゃないか。凄いグルーヴ感。スウィング感。これから愛聴盤になるだろう。長く生きていればこういうこともあるのだな。

text & cut by Kozo Watanabe