答え? 歌い続けるだけさ。

ノーベル文学賞受賞、ボブ・ディラン。

オリジナル初の3枚組アルバムは、
アメリカン・スタンダード珠玉の30曲!

BOB DYLAN
Triplicate

ボブ・ディラン トリプリケート
2017年3月31日発売
ボブ・ディラン『トリプリケート』
品番:SICP-5302~4(3CD)
価格¥4,000+税
解説:トム・ピアッツァ、菅野ヘッケル、萩原健太
歌詞対訳:中川五郎
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ノーベル文学賞受賞アーティスト、ボブ・ディラン。 2017年4月1日にストックホルムから開始されるワールド・ツアーに合わせ発売となる通算38作目のスタジオ・アルバムで、 2015年『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』と2016年『フォールン・エンジェルズ』に続く、 主にフランク・シナトラがレパートリーとしていたグレイト・アメリカン・ソングブックと呼ぶに相応しい作品集。 ジャック・フロスト(ディランの別名)のプロデュースのもと、 前作でも見事なエンジニアリングの手腕を発揮した名匠アル・シュミットによりキャピトル・スタジオで録音されたもので、 バック・バンドを務めるのは主にツアー・メンバー。「時の過ぎゆくままに」「センチメンタル・ジャーニー」「スターダスト」 と言った定番中の定番を含めた全30曲は、タイトルが付いた各ディスクに10曲毎収録される。

『トリプリケート』収録曲について
    • CD1●ティル・ザ・サン・ゴーズ・ダウン
    • 01. アイ・ゲス・アイル・ハフ・トゥ・チェンジ・マイ・プランズ/I Guess I’ll Have to Change My Plans アーサー・シュウォーツとハワード・ディーツによる作品で1929年のレビューにて初公開。フレッド・アステアは1953年のミュージカル映画『バンドワゴン』にて披露。シナトラは1957年作『スウィンギン・アフェア』で。
    • 02. わが人生の九月/September Of My Years フランク・シナトラが1965年の同名タイトル・アルバムに収録。ジミー・ヴァン・ヒューゼンとサミー・カーンの手によるこの作品を、ゴードン・ジェンキンス指揮オーケストラのもと制作した。
    • 03. アイ・クッド・ハブ・トールド・ユー/I Could Have Told You ジミー・ヴァン・ヒューゼンがカール・シグマンと共に書いた曲。1954年にフランク・シナトラがシングルとして発売したB面に収録されており、B面ながらもヒットとなった。
    • 04. ワンス・アポン・ア・タイム/Once Upon A Time チャールズ・ストラウスとリー・アダムスが組んで書いた1962年のミュージカル『オール・アメリカンズ』からの1曲。ディランは90歳を迎えたトニー・ベネットを祝うイベントでもカバーした。
    • 05. 荒れ模様/Stormy Weather ハロルド・アーレンとテッド・コーラーの共作。シナトラは1945年にシングルのB面として発表したが、その後、何度も取り上げている。ビリー・ホリデイの歌唱でも知られ数多くのカバーが存在する。
    • 06. 殆ど私のもの/This Nearly Was Mine リチャード・ロジャースとオスカー・ハマースタイン2世によるミュージカル『南太平洋』からの曲。シナトラは1963年作のミュージカル・ナンバー集『ザ・コンサート・シナトラ』で取り上げた。
    • 07. ザット・オールド・フィーリング/That Old Feeling サミー・フェインとルー・ブラウンによる共作曲で1937年、シェップ・フィールズが自らのオーケストラを率いて録音した盤が全米1位に。シナトラはソロとなった初期の1942年に初めて録音している。
    • 08. イット・ゲッツ・ロンリー・アーリー/It Gets Lonely Early ジミー・ヴァン・ヒューゼンとサミー・カーンのペンによる曲で、シナトラは1965年作『わが人生の九月』の中に収録している。
    • 09. ただひとつの恋/My One and Only Love 既発曲に作詞家ロバート・メリンがタイトルと詩に手を加えてリニューアルした歌を、1953年にフランク・シナトラがネルソン・リドルを従えて録音。シングルのB面として発売しヒットを記録した。
    • 10. トレード・ウィンド/Trade Winds クリス・フレンドとチャールズ・ドバイアスの共作曲で、1940年にビング・クロスビーの盤が全米1位に。同年に録音したシナトラ盤もヒットし全米10位を記録している。
    • CD2●デヴィル・ドールズ
    • 01. ブラッギン/Braggin’ ヘンリー・マナーズがジミー・シャールと組んで作った曲。シナトラが在籍していたハリー・ジェームズ楽団が1941年に発表しているが、シナトラは一度も録音していない。
    • 02. 時の過ぎゆくままに/As Time Goes By 1931年にチャートを賑わしたこの歌が一躍知られるのは、ヒット映画『カサブランカ』がきっかけとなった。シナトラの録音では1962年の『ポイント・オブ・ノー・リターン』での収録が有名。
    • 03. イマジネーション/Imagination ジミー・ヴァン・ヒューゼンとジョニー・バークの手による歌で、シナトラがトミー・ドーシー楽団に在籍時の1940年に録音。当時、グレン・ミラー楽団とトミー・ドーシー楽団の二つのヴァージョンが大ヒットした。
    • 04. 愛は海より深く/How Deep Is The Ocean アメリカを代表するソングライター、アーヴィン・バーリンが1932年に書いた名曲。1949年、シナトラにとっては2作目のアルバム『ソングス・バイ・シナトラVol.1』で取り上げたのが最初。
    • 05. P.S.アイ・ラヴ・ユー/P.S. I Love You 1934年に発表されたゴードン・ジェンキンスとジョニー・マーサーによって書かれた歌。シナトラは1957年のアルバム『クロース・トゥ・ユー』でハリウッド弦楽四重奏団の演奏をバックにこの歌を披露している。
    • 06. ザ・ベスト・イズ・イエット・トゥ・カム/The Best Is Yet To Come サイ・コールマンの曲にキャロリン・レイが作詞し、トニー・ベネットのために書かれた歌。シナトラは1964年作『スウィング!』でクインシー・ジョーンズのアレンジで、カウント・ベイシー楽団をバックに歌った。
    • 07. バット・ビューティフル/But Beautiful ジミー・ヴァン・ヒューゼンとジョニー・バークによる曲で映画『南米珍道中(原題:Road To Rio)』の挿入歌に使われた。シナトラはこの曲を1948年に取り上げヒットさせている。
    • 08. あの雨の日が/Here’s That Rainy Day 前曲同様にジミー・ヴァン・ヒューゼンとジョニー・バークが1953年につくった歌。シナトラの歌はゴードン・ジェンキンスの指揮のもとで制作された1959年のヒット作『ノー・ワン・ケアズ』に収録。
    • 09. ホェアー・イズ・ザ・ワン/Where is The One エドウィン・フィンケルとアレック・ワイルダーが共作した曲で、シナトラは1949年にSP盤、1957年にはアルバム『ホェアー・アー・ユー?』で再演している。
    • 10. ゼアーズ・ア・フロー・イン・マイ・フルー/There’s A Flaw in My Flue ジミー・ヴァン・ヒューゼンとサミー・カーンによる作品と言われている珍しいカバー。オリジナルはシナトラが1956年の『クロース・トゥ・ユー』録音時にお蔵入りとなった曲で、後に発表された。
    • CD3●カミン・ホーム・レイト
    • 01. デイ・イン、デイ・アウト/Day In, Day Out ルーベ・ブルームとジョニー・マーサーの手による歌で1939年にヒット。対比する言葉を巧みに使ったこの歌をシナトラは何度か録音するものの、ようやく1959年録音『カム・ダンス・ウィズ・ミー』で初お目見え。
    • 02. 恋に眠れぬ夜/I Couldn’t Sleep A Wink Last Night シナトラのスクリーン・デビューとなる、1944年のミュージカル映画『ハイヤー・アンド・ハイヤー』で使われた曲でジミー・マクヒューとハロルド・アダムソンのペンによる。その後、シナトラは何度か録音する。
    • 03. センチメンタル・ジャーニー/Sentimental Journey レス・ブラウン、ベン・ホーマー、アーサー・グリーンらが執筆し、1945年にドリス・デイがレス・ブラウン楽団で歌い9週に渡る全米1位と驚異的な記録を残す。シナトラは1961年に録音した。
    • 04. サムウェア・アロング・ザ・ウェイ/Somewhere Along The Way ジミー・ヴァン・ホーゼン(カート・アダムス)、サミー・ギャロップによって書かれ、ナット・キング・コールが1952年に全米8位を記録。シナトラは1962年『ポイント・オブ・ノー・リターン』で取り上げる。
    • 05. 青春の思い出/When The World Was Young エディット・ピアフがヒットさせたシャンソンにジョニー・マーサーが英詞を付けアメリカでも広まることに。シナトラは前曲同様1962年作『ポイント・オブ・ノー・リターン』で歌っている。
    • 06. 思い出のたね/These Foolish Things エリック・マシュウィッツとジャック・ストレイチーの二人の英国人によって書かれた歌。1936年のベニー・グッドマン楽団による演奏が全米1位を記録。シナトラは1946年と1962年の作品で取り上げている。
    • 07. 忘れられぬ君/You Go To My Head ジョン・フレデリック・クーツとヘイブン・ギレスピーの共作によるスタンダードで、数多くのカバーが存在する。シナトラは何度か録音し1960年『ナイス・ン・イージー』に収録された歌が有名。
    • 08. スターダスト/Stardust ホーギー・カーマイケル作曲、ミッチェル・パリッシュ作詞による永遠のスタンダード曲。シナトラは1939年のハリー・ジェイムス楽団での録音以降、何度もこの曲を取り上げている。
    • 09. イッツ・ファニー・トゥ・エヴリワン・バット・ミー/It’s Funny To Everyone But Me 名匠ジャック・ローレンスの手による作品。シナトラはハリー・ジェイムス楽団の専属歌手だった1939年にこの曲を録音。しかしながらヒットしたのは1944年になってからだった。
    • 10. ホワイ・ワズ・アイ・ボーン/Why Was I Born オスカー・ハマースタイン2世がジェローム・カーンと組んでミュージカル『かわいいアデライン』ように書き下ろした曲。シナトラは1950年作『デディケイテッド・トゥ・ユー』で取り上げた。

答え? 歌い続けるだけさ。

photo by William Claxton