Sony Music Direct Presents otonano

バーブラ・ストライサンド

私の三つのM。

The Music…The Mem’ries…The Magic !ミュージック、メモリーズ、マジック!Live In Concert

バーブラ・ストライサンドBarbra Streisand

今作からのビデオ「ピュア・イマジネーション」、公開中。

2018年1月24日発売
SICP31138-9(2枚組)
Blu-spec CD2
¥4,000+税
解説・語り訳・歌詞対訳付
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  • ACT1
  • 01.ピープル
  • 02.追憶
  • 03.60年間の記録について
  • 04.すべてが欲しいの
  • 05.愛
  • 06.ノー・モア・ティアーズ
  • 07.スター誕生の愛のテーマ
  • 08.愛のたそがれ
  • 09.ビーイング・アライヴ
  • 10.映画を監督するってこと
  • 11.パパ、見守って下さい
  • ACT2
  • 01.ピュア・イマジネーション
  • 02.『アンコール』録音の舞台裏について
  • 03.フー・キャン・アイ・ターン・トゥ
  • 04.ルージング・マイ・マインド
  • 05.これでいいのよ
  • 06.ハウ・ラッキー・キャン・ユー・ゲット (ファニー・レディのテーマ)
  • 07.パレードに雨は降らせないで
  • 08.ピープル
  • 09.すべての山に登れ
  • 10.幸せの日よ再び
  • 11.ジングル・ベル?
  • 12.もう一目、あなたに…
  • 13.いつのことだったかしら
  • BONUS TRACKS
  • 14.バイ・ザ・ウェイ
  • 15.チルドレン・ウィル・リッスン
  • 16.エヴリシング・マスト・チェンジ

アカデミー賞2回、エミー賞5回、ゴールデングローブ賞10回、グラミー賞8回の授賞歴を誇る、アメリカ・エンターテインメント界を代表するアーティスト、バーブラ・ストライサンドの最新ライヴ・アルバム。今作は2016年に発表され、女性アーティストとして、Billboard史上最多の11枚目となったNO.1アルバム『アンコール』に合わせて行われたツアーの模様を収めたもの。最新作『アンコール』からの曲を中心に、そこでデュエットしたジェイミー・フォックスがゲスト出演し、このライヴ作でも息の合った「すべての山に登れ」を披露した。六つのデケイドで1位を獲得した年代毎の歌やキャリアを飾ってきた数々のヒット曲等をバラエティ豊かに収録。ショービズ界に偉大な業績を残しているバーブラのこれまでと今を伝える“ゴージャス”な最新ライヴ作品である。

■ジェイ・ランダースの解説から抜粋

しかしオスカー女優バーブラと言えども、再びツアーに出ることに前向きな態度を”演じる”ことはできなかった。レコーディングでほぼ1年を費やしていた彼女にとって、これからしばらくは「何もしないのに忙しい日々」であって欲しかったのだ。彼女は気持ちを集中しようとしているようだったが、視線はキョロキョロと虚ろにバルコニーをさまよいながら、太平洋へと続く花や生い茂る緑の広がりを捉えていた。と、その時不意に、まるで日曜版4コマ漫画の登場人物の ”吹き出し” が彼女の頭の上に浮かんだように、マーティを見据えて彼女は言った。「今ね、オークションで買いたいと思っている絵画があるのよ。他にもね、私の基金の寄付を募りたいと思っている重要な案件がいくつかあるの。女性の心臓疾病研究のための募金とか。だから、もし出来るのであれば・・・」。それは前後の脈略なく漂う、いつもの彼女の口調だ。「マジシャンが前座を務める、というのでもいいかしら?」

それこそが、待ち望んでいた「イエス」なのだと気付いたマーティは答えた。「もちろんさ。」もしこの時バーブラが「コンサートを全て海中でやるっていうのはどうかしら?」と言ったとしても、彼は間違いなく「もちろん」と答えていただろう。

こうして「6デケイドで10枚のナンバーワン・アルバム」がマーティの唱える新たなマントラとなった。私はバーブラの共同ディラクター、リチャード・ジェイ・アレキサンダーとそれら10枚のナンバーワン・アルバムを改めて聴き返し、マーティが正しいことに気付いた。それだけでセット序幕が構成できるだけの楽曲が有り余るほどある。僕らはお気に入りをリストアップすると、翌日(バーブラの自宅敷地内にある)Grandma’s House と呼ばれる離れに集まり、その中でも特にバーブラの思い入れのある曲を選んでもらうことにした。

古い曲を聴き、アルバムのジャケットを眺めているうちに、バーブラの心はいつしか当時へ戻っていった。長年の懸案だった自伝の執筆にようやく取り掛かっていた時期でもあり、”あの時、あそこで何が起きたのか”の記憶を蘇らせつつあったのだ。写真撮影、レコーディング・セッション、映画の撮影セット、交わされた会話の断片。その一つ一つが波乱万丈すぎる彼女の人生を作り上げてきた。なぜ『ピープル』のジャケット写真撮影の時、カメラに背を向けたのか、その驚くべき真実がバーブラの口から語り始められるのと同時に、リチャードと私は反射的にiPhoneのボイス・メモ機能をタップしていた。『追憶のブロードウェイ』ではなぜあの椅子でポーズを取ろうと思ったのか、『スター誕生』で彼女は何を着ていた(もしくはいなかった)のか。私たちがこれら象徴的なアルバムのジャケットと”共有する記憶”が、まるでロールシャッハテストのように浮かび上がってくることを知った彼女は、アルバムのジャケットをコンサートのテーマにしてはどうだろう?と考えるようになった。その日、録音した会話を聴き返しながら、リチャードと私は気づいた。これはもう舞台進行の台本そのもの。しかも銀のお皿に乗せられ、私たちに手渡されたのだ!

毎回ステージに立つバーブラがオーディエンスに知ってもらいたいのは、その時、彼女が何を思っているのかだという。ちょうどコンサートの構成/リハーサル期間中は大統領選の真っ只中。私たちは毎日のように熱く政治を語り合っていた。そのうちの一人の候補者の言動に困惑させられ、 愕然とさせられながらも、僕らが支持する候補者がアメリカ初の女性大統領に当選したあかつきには人々の英知と常識が勝利を収めるのだと確信していた。歴史が作られようとする様を目のあたりにしながら神経がすり減る思いだったが、どこか楽観する空気もあった。

選ぶ曲が、アメリカの現状に寄せる自分の思いを伝えてくれるとバーブラは判断した。例えば「すべてが欲しいの」は彼女が示した手本を見習い、妥協に甘んじるべきでないことを若い女性たちに説く1曲となった。「愛」は戦争と偏狭からは何も生まれないことを浮き彫りにするモンタージュのようだった。「ピュア・イマジネーション」は地球の危うさ、環境問題を喚起させる物語となった。「ピープル」は一つになりたいと願う人の心を映し出す。「すべての山に登れ」は忍耐は美徳である一方、夢を叶えるにはハードワークしかないことを私たちに気付かせてくれる。何よりも早急の案件として、ヒラリーが大統領に正式に就任した日、私たちは皆で「幸せの日は再び」を合唱することになるのだ。