ロジャー・ウォーターズ主導で制作された本作は、人間の世界を動物に置き換えながら社会問題を痛烈に批判したコンセプト・アルバム。曲中にも登場しのちにバンドのアイコンのひとつにもなった豚が、ロンドンのテムズ河にあったバターシー・パワー・ステーションのうえを飛行するジャケットのデザイン・クレジットにはヒプノシスのオーブリー・パウエルとストーム・トーガソンとともにウォーターズの名も記された。その過激とも言える内容に引っ張られるかのようにサウンドもよりタイトで攻撃的になっており、バンド内におけるウォーターズの影響力がさらに強まったことを窺わせる作品。全英チャート2位、全米でも3位を記録するなどヒットした。