Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A. 大人のための音楽・エンタメを深~く掘り下げるラジオプログラム。 『otonanoラジオ』番組公式Webサイト otonano by Sony Music Direct (Japan) Inc.Fm yokohama FMヨコハマ 84.7MHz 毎週月曜 深夜24:00~ O.A.
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第134回 萩原健太のotonanoラジオ#16

2020/01/21 公開

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その2)

1.

高野寛

Wanna Be

『City Folklore』2019年

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その2)

2.

bird

記憶のソリテュード

『波形』2019年

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その2)

3.

鈴木雅之

スクランブル交差点

『Funky Flag』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#16

『冨田恵一 works KENTAお気に入りベスト12』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容や表記が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. 双子座グラフィティ/KIRINJI

今週は番組の内容のストレートな延長戦的選曲。ゲストにお迎えした冨田恵一さんがプロデュースを手がけた様々な傑作の中からぼくのお気に入り曲をセレクトしました。まずは1998年、キリンジという衝撃のポップ・ユニットの登場を知らせてくれた彼らのデビュー・アルバム『ペイパードライヴァーズミュージック』のオープニング・チューンから。
2. 会いに行く/畠山美由紀

冨田ラボ名義のアルバムも含め、様々な機会に多くのコラボレーションを行なってきた畠山美由紀が2018年にリリースしたアルバム『Wayfarer』の収録曲。クールなアンサンブルのもと、さりげなく絡み合うヴォーカルとコーラスの処理になんとも冨田ラボらしさが滲み出ている。
3. 星のファンファーレ/新しい地図 join ミュージック

2000万ダウンロードを突破したというスマートフォン用ゲームソフト『星のドラゴンクエスト』の応援ソング。ゲームの楽しさはそのまま、センスのいいダンス・チューンに仕上がっているのもまた冨田マジックか。2019年リリース。
4. フローズン・ダイキリ/クミコ with 風街レビュー

詞の世界をすべて松本隆が、音の世界を冨田恵一がプロデュースした“クミコ with 風街レビュー”プロジェクトの2017年のアルバム『デラシネ』より。作曲者であるクレイジー・ケン・バンドの横山剣もゲスト・ヴォーカルに参加しながら、ファンキーでアダルトなアーバンR&Bに仕上げられている。
5. あの夏、ふたりは/真心ブラザーズ

真心ブラザーズの桜井秀俊も、冨田ラボのポップ・ワールドを大いにリスペクトするひとりだ。ということで、2001年のミニ・アルバム『真心』で桜井が作曲/リード・ヴォーカルを担当した本曲の編曲/プロデュースを冨田恵一に依頼。ゲスト・ヴォーカルにCYCLESの森川亜希子を迎え、浮遊感に満ちたポップ・ソウル・チューンが完成した。
6. My Love/木村カエラ

2014年にリリースされたベスト・アルバム『10years』に収録されて世に出た未発表曲。しばらくオリジナル楽曲のリリースが途絶えていた時期に発表されたため、ファンの間で大いに盛り上がったものだ。そんな久々のオリジナル曲発表に際して、プロデュースを託したのが冨田恵一。鉄壁の人選だった。
7. レクイエム/岸谷香

2016年、10年ぶりにリリースされた岸谷香のオリジナル・アルバム『PIECE of BRIGHT』の収録曲だ。冨田恵一はこのアルバムで2曲の編曲/プロデュースを担当。岸谷香にそれまでなかった新しい音世界をプレゼントしてみせた。
8. チョコレートボックス/杏沙子

メジャー・デビュー前からYouTubeなどで人気炸裂して話題を集めた次世代シンガー、杏沙子のファースト・フル・アルバム、2019年の『フェルマータ』より。コンテンポラリー感とノスタルジック感とが絶妙に交錯する。
9. スターマイン/スガシカオ

デビュー20周年という節目の年、2019年にリリースされた久々の新作アルバム『労働なんかしないで 光合成だけで生きたい』より。3年ぶりのリリースとなったこのアルバムの制作のきっかけを作ったという本曲をはじめ、冨田恵一は2曲の編曲を手がけた。抑制の効いたアレンジのもと、いかにも冨田ラボらしい音の積み方が楽しめる。
10. Kiss/Crystal Kay

2005年のアルバム『Crystal Style(クリスタイル)』の収録曲。冨田慶一お得意のアダルト・コンテンポラリーなサウンドをたたえたソウル・バラードとして、クリスタル・ケイの代表曲のひとつとなった。
11. Last Note〜消えた後の蝋燭の香り/VIXX

K-POPグループ、VIXXが2018年にリリースした日本におけるサード・アルバム『Reincarnation』より。本曲は作曲も冨田恵一が担当。メロディアスな魅力とダンサブルなグルーヴとが見事に共存するポップR&Bだ。
12. Everything/MISIA

そしてラストは、アレンジャー/プロデューサーとしての冨田恵一の名前を一躍有名にしたこの大ヒット曲で。ハーモニーおたくとしては、曲後半、6分過ぎくらいに出てくる“エヴリシーングッ…!”というバック・コーラスに一発でノックアウトくらったものです。

解説:萩原健太

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第133回 萩原健太のotonanoラジオ#15

2020/01/14 公開

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

冨田ラボ

プラシーボ・セシボン feat.高橋幸宏+大貫妙子(2019 Mix)

『Shiplaunching[2019Mix]』2019年

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

冨田ラボ

OCEAN feat. NA

『M-P-C "Mentality, Physicality, Computer"』2018年

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

冨田ラボ

耐え難くも甘い季節 feat. 畠山美由紀

『Shipbuilding』2013年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#15

『個人的に好きなコード進行の曲集』

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1. サイモン&ガーファンクル/フランク・ロイド・ライトに捧げる歌

冨田ラボ・サウンドの妙は独特のコード感かなぁ…と感じるコード進行マニアのぼくが選ぶ、個人的に好きなコード進行の曲集。まずはサイモン&ガーファンクルだ。ポール・サイモンの作る曲のコードはどれもさりげなくすごいけれど、1970年のアルバム『明日に架ける橋』に収められたこの曲もごきげん。実際のキーはE♭だけど、わかりやすく半音上のEで書くと、Emaj7→E7→C7→D7→G6→F#m7→B7→Em7→G7→Cmaj7という進行。どこがルートだかわからない浮遊感がたまらない。
2. ウイチタ・ラインマン/グレン・キャンベル

1969年のヒット。名ソングライター、ジミー・ウェッブの代表曲でもある。キーはF。冒頭、Gm7(on C)を打ち伸ばしたところで“アイ・アム・ア・ラインマン・フォー・ザ・…”と歌い出されて“カウンティ…”の個所でB♭(add9)へ。以降、Fmaj7(on A)→Gm7(on C)→Dm7→Am7→G(sus4)→Dと続く。一瞬、Aをベースに据えた形でFmaj7がよぎるものの、ルートにあたるFコードにどっしり落ち着くことなく曲が進行。しかも締めがD。このどことなく荒涼とした浮遊感はジミー・ウェッブならではだ。
3. きっと言える/荒井由実

1973年のデビュー・アルバム『ひこうき雲』より。イントロ4小節のあと、ヒラ歌がE♭のキーで始まって、ほんの2小節、Fm(on B♭)→E♭maj7と進んだところで即座に短Ⅲ度上のF#へと転調。G#m7→F#maj7→G#m7(on C#)→F#maj7と4小節進むと、またまた短Ⅲ度上のAへ転調してBm7→Amaj7。そのままサビの8小節はAのキーで進行して、2番のヒラ歌へ。ここからは1番のコード進行を増Ⅳ度上に移調した形だ。キーだけ列挙すると、A2小節→C4小節→E♭2小節+サビ8小節。ここでようやくもとのE♭キーへと戻る。1番と2番でまるまるキーが違う曲なんて初めて聞いた。ユーミン、すげえ!
4. 神のみぞ知る/ビーチ・ボーイズ

1966年の大傑作アルバム『ペット・サウンズ』より。イントロのあと、歌い出し以降の基本的なコード進行は、D→Bm→F#m→Bというシンプルなものなのだが、それを中心メンバーのブライアン・ウィルソンは、D(on A)→Bm6→F#m / F#m7→B(on A)とアレンジして聞かせる。B(on A)がかっこよすぎ。それによってよりシンフォニックな響きが生まれ、この曲の荘厳なアンサンブルに結びついているわけだ。ポール・マッカートニーも大いに影響されたと発言している。
5. マーサ・マイ・ディア/ビートルズ

そのポールの曲。1969年の“ホワイト・アルバム”の収録曲だ。メロディ冒頭のキーはE♭なのだが、2小節目に突然切れ込んでくるDコードのせいでいきなりルートがよくわからなくなってしまう。Fに落ち着いたかなと思うと、それをⅤ度と解釈してB♭に移って、それをまたⅤ度としてE♭に戻って…みたいな。その後も様々なコードが予測できない形で交錯。ポールのコード進行マジックにぞっこんな者にとってはややこしくて最高の1曲だ。
6. ピストル/南佳孝

1973年のデビュー・アルバム『摩天楼のヒロイン』より。冒頭、いきなりE7(-9)→A7→D7(-9)→G7という意外性たっぷりなコード進行のもと、テンション・ノートをたどりながらトニック、つまり主和音に落ち着くことを拒絶するかのようにメロディがうねり連なっていく。なんとも言えないクールな浮遊感。この、どこにも、何者にも属さないスリリングな感触に、当時思いきりやられたものです。
7. イフ/ブレッド

ブレッドの中心メンバー、デヴィッド・ゲイツのコード感も素晴らしい。1971年に大ヒットした本曲では、アコースティック・ギターの5弦と2弦と1弦の開放をずっと鳴らしたまま、4弦と3弦で美しいラインを作りながら下降していき、Aadd9→Amaj7(9)→D6(9)→Dm9→A→Dm6→E7という、実に見事なテンション・コードを構築してみせる。広がりのある美しい響きだ。泣ける。クセになる。
8. ジス・ガイ/ハーブ・アルパート

誰もが認めるコードの魔術師と言えばバート・バカラックだろう。バカラック・ナンバーであれば、どの曲でもとてつもなくイマジネイティヴなコード進行を楽しめるわけだけれど。とりあえず今回は、ハーブ・アルパートのヴォーカルで1968年、全米1位に輝いたこの曲を。実際はC#というかD♭というか、微妙なキーで演奏されているのだけれど、わかりやすく半音下のCで説明すると、Cを基調にしつつ、ふと気を許すとFやGに一瞬転調してすぐに戻っていたりするとてつもなさ。それでいてすべてが自然。神業です。
9. アローン・アゲイン/ギルバート・オサリヴァン

ポップなコード進行においてとびきりマジカルな役目を果たしてくれるのが、マイナー・セヴンス・フラット・フィフス。Em7(-5)とか、そんなふうに表記されるあれだ。ハーフ・ディミニッシュと呼ばれることもある。1972年の大ヒット曲である本曲(キーはF)の歌メロ3小節目にCmの代理コードのような形で出てくるAm7(-5)ってのがそれだ。なんとも切ない、寂しい響きがメロディの美しさを際立たせてくれる。
10. ダウンタウン/Guitar☆Man

ほんとはオリジナルのシュガーベイブで聞きたいところですが、オリジナルはストリーミングされていないので、こちらのライヴ版で。銀次さんの回にこの進行について盛り上がった部分でもあるので、ここもギターの弾き方で説明しますが。キーAのオリジナルと違い、こちらはC。そのキーだと“暗いー気持ちさーえ…”の部分、まずC7コードを下敷きに♪ラーラソッラソッ…とⅥ度の音をあしらって、次、F(add9)→Fm9→E7(+9)/E7(-9)→Amという流れのもと、今度は♪ソーソファッソファッ…。すごい。特にEのシャープ・ナインスからフラット・ナインスへのくだりに震えます。
11. チェイン・ライトニング/スティーリー・ダン

1975年のアルバム『嘘つきケイティ』より。スティーリー・ダンというか、中心メンバー、ドナルド・フェイゲンのコード感覚というのも飛び抜けて独特なのだが、この曲も地味ながら凄まじい。Aのブルース・コードでよく使われるA6(9)のフォームを利用して、F#とEを行き来するフレーズを頑固に繰り返したまま、コードだけがC→D11→G→D7→Eと移り変わりながら最終的にAへ帰結していくという、新しいブルースの形を提言した1曲だ。
12. フラメンコ・スケッチズ/マイルス・デイヴィス

1959年の名盤『カインド・オブ・ブルー』より。Cmaj7とF(on C)を繰り返すイントロ4小節のあと、定型のテーマ・メロディはなく、Cアイオニアン、A♭ミクソリディアン、B♭アイオニアン、Dフリジアン、Gドリアンという順番で並んだ5つのスケールに基づくソロを各プレイヤーが演奏していく。これをぼくのようなポップス野郎にもわりやすく、コードネームに無粋にも置き換えさせてもらうと、Cmaj7→A♭sus4→B♭maj7→D7→Gm7という感じ。こういうコードの在り方もあるんだなと衝撃を受けたものだ。

解説:萩原健太

冨田ラボ(冨田恵一)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第132回 萩原健太のotonanoラジオ#14

2020/01/07 公開

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その2)

1.

ORIGINAL LOVE

ハッピーバースデイソング

『bless You!』2019年

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その2)

2.

ORIGINAL LOVE

グッディーガール feat.PUNPEE

『bless You!』2019年

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その2)

3.

ORIGINAL LOVE ACOUSTIC SET

99粒の涙

『Slow LIVE at HONMONJI』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#14

『ミッドナイト・ブルーS!? ケニー・バレル系のジャズ・ギター名演』

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1. チトリンズ・コン・カルネ / ケニー・バレル

近年、田島貴男くんがジャズ・ギターにハマってるということで、そこから発想したプレイリスト。田島くんも大好きだというケニー・バレルを起点に、ぼくが好きなジャズ・ギタリストの名演を並べてみた。この曲は1963年録音のアルバム『ミッドナイト・ブルー』の冒頭を飾っていたバレルの自作曲。テナー・サックスのスタンリー・タレンタインの土臭いブルース感覚と、バレルの都会的なブルース感覚が火花を散らす。
2. フライド・パイズ / ウェス・モンゴメリー

誰も超えることができないジャズ・ギターの最高峰、ウェス・モンゴメリー。ピックを使わず右手の親指で弦を弾きつつ、超絶オクターヴ奏法なども軽々こなしてしまうウルテク・マスターだけに名盤・名演は無数だが、今回は1963年録音のアルバム『ボス・ギター』より、ギター+オルガン+ドラムというオルガン・トリオ編成の良さが炸裂するこのファンキーなブルース・ナンバーを。
3. セイ・ヘイ・キッド / ジョン・ピザレリ

名匠、ドン・セベスキーのアレンジの下、1996年にリリースされたアルバム『ドリーム(Our Love Is Here To Stay)』より。ヴォーカルも得意とするピザレリだけに歌ものの方が目立つアルバムに仕上がっていたが、その中から彼ならではの切れ味鋭いギター・プレイを満喫できるスウィンギーなアップテンポ・インストゥルメンタル・ナンバーをピックアップ。
4. シングズ・エイント・ホワット・ゼイ・ユースト・トゥ・ビー / ジム・ホール

エラ・フィッツジェラルドやビル・エヴァンス、ソニー・ロリンズ、アート・ファーマーら多くのジャズ・ジャイアントたちとの共演でも知られる名手、ジム・ホール。彼が1957年に発表した初リーダー・アルバム『ジャズ・ギター』からデューク・エリントンの名演で知られる本曲を。けっしてテクニックをひけらかさず、渋い歌心を聞かせるこの人ならではのプレイが堪能できる。
5. スロウ・ボート・トゥ・チャイナ / ブルース・フォアマン

もともとは子供のころピアノを学んでいたが、1973年、18歳のときギターに転向。その後めきめきと腕を上げ、なんと5年後の1978年には人気アルト・サックス奏者、リッチー・コールのバンドの一員としてレコード・デビューしてしまったという天才が1981年にリリースした初リーダー作『コースト・トゥ・コースト』から、ピアノのディック・ハインドマンとのスリリングなデュオ・バトルを。
6. ジェリコの戦い / グラント・グリーン

かつて日本のジャズ喫茶でも大ヒットした1962年のゴスペル集『フィーリン・ザ・スピリット』より。19世紀前半から伝わる勇ましい戦闘の歌だ。アップテンポで躍動的に演じられることが多いのだが、グリーンはあえてテンポを遅く設定し、楽曲の奥底に潜む悲しみや傷みを淡々と引き出してみせる。ほとんど和音を弾かないグラント・グリーンの管楽器的な単音ソロが見事だ。ハービー・ハンコックのピアノ・ソロも聞きもの。
7. フォーリング・イン・ラヴ・ウィズ・ラヴ / ジョー・パス

我流でギターをマスターしながら、最終的に偉大なジャズ・ギタリストのひとりにまで登り詰めたジョー・パスが1963年にリリースしたアルバム『キャッチ・ミー』より。ギター一本のソロ演奏でも独自の個性を発揮した人だが、今回はスィンギーなコンボ演奏を。アメリカを代表するソングライター・チーム、リチャード・ロジャース&ロレンツ・ハートが1938年に描いた名曲をリリカルに綴る。
8. ヤードバード・スイート / タル・ファーロウ

圧倒的なテクニックでおなじみのタル・ファーロウ。1940年代、チャーリー・パーカーらが編み出したビバップ・ジャズに触発され独自の持ち味を開拓した。そんなファーロウが1957年にリリースしたアルバム『ザ・スウィンギング・ギター・オブ・タル・ファーロウ』から、チャーリー・パーカー作の名曲を。“オクトパス・ハンド”とも言われる大きな手を駆使したフレージングが最高!
9. プラム / ジョージ・ベンソン

ヴォーカリストとしても多くのヒットを持つジョージ・ベンソン。彼がポップ・フィールドで本格的な人気を博す以前、1973年にCTIレコードからリリースしたアルバム『ボディ・トーク』から、ハロルド・メイバーン、ジョン・ファディス、ロン・カーター、ジャック・デジョネット、フランク・フォスターらを従えてファンキーにグルーヴする名演を。
10. もしも皆があなたと同じだったなら / ハーブ・エリス&チャーリー・バード

1950年代から活躍する2人の名手、ハーブ・エリスとチャーリー・バードが1963年に発表した共演アルバム『ギター/ギター』より。ボサノヴァの王様、アントニオ・カルロス・ジョビンの楽曲を取り上げている。エリスのホロウ・ボディのエレクトリック・ギターとバードのナイロン弦アコースティック・ギターとが絶妙のアンサンブルを聞かせてくれる。
11. ジョードゥ / バーニー・ケッセル、シェリー・マン&レイ・ブラウン

ギターのバーニー・ケッセル、ベースのレイ・ブラウン、ドラムのシェリー・マンという人気ジャズ・ミュージシャンが結成したスーパー・トリオの演奏だ。彼らはグループとして5枚のアルバムを出しているが、その最初の1枚、1957年の『ザ・ポール・ウィナーズ』から、デューク・ジョーダン作の名曲。ギター・トリオはかくあるべしという理想的パフォーマンスだ。
12. タンジェリン / バッキー・ピザレリ

7弦ギターの使い手としても有名な名手。ベニー・グッドマン楽団の一員としても人気を博した。本プレイリストに「セイ・ヘイ・キッド」をセレクトしたジョン・ピザレリの父親でもある。そんな彼が1972年に録音したアルバム『グリーン・ギター・ブルース』から、7弦ギターならではの低音を活かした素晴らしいソロ・ギター・プレイを。

解説:萩原健太

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第131回 萩原健太のotonanoラジオ#13

2019/12/31 公開

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その1)

1.

ORIGINAL LOVE ACOUSTIC SET

フィエスタ

『Slow LIVE at HONMONJI』2019年

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その1)

2.

ORIGINAL LOVE ACOUSTIC SET

接吻

『Slow LIVE at HONMONJI』2019年

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その1)

3.

ORIGINAL LOVE ACOUSTIC SET

bless You!

『Slow LIVE at HONMONJI』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#13

『ワン・アンド・オンリー、ダン・ヒックスに焦がれて』

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1. ウォーキン・ワン・アンド・オンリー / ダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックス

今回のプレイリストは、田島貴男くんが若き日、大いに影響を受けたという酔いどれアコースティック・スウィンガー、ダン・ヒックスを起点に、そういうテイストの名曲をいろいろランダムにピックアップしてみました。まずはそのダン・ヒックス当人から。自らのバンド、ホット・リックスを率いてリリースした1972年の傑作『ストライキング・イット・リッチ』の収録曲を。
2. エミリー / ホット・クラブ・オブ・カウタウン

ジャンゴ・ラインハルト&ステファン・グラッペリのホット・ジャズと、ボブ・ウィルスのウェスタン・スウィング、双方の伝統を受け継ぐ男女3人組が1999年にリリースしたセカンド・アルバム『トール・テイルズ』より。ボブ・ディランもお気に入りだった女性フィドル奏者、エラナ・ジェイムズと、ギターのホイット・スミスのコンビネーションがごきげん。
3. アンディサイデッド / アンクル・ウォルツ・バンド

テキサス州オースティン周辺のローカル・クラブ・シーンでのみ、ちょっとだけ有名だった3人組が1974年にリリースしたデビュー・アルバム『ブレイム・イット・オン・ザ・ボサノヴァ』より。ジャンゴ・ラインハルト、レイ・チャールズ、デルタ・リズム・ボーイズ、ドク・ワトソンらの味をひょうひょうと融合した個性が素敵。
4. ゲット・アウト・オブ・ユア・レイジー・ベッド / マット・ビアンコ

人気女性シンガー、バーシアを輩出したことでもおなじみの英国ポップ・バンド、マット・ビアンコもダン・ヒックスの大ファンだったに違いない。そんな事実を教えてくれるのがこの曲。1984年のデビュー・アルバム『探偵物語 (WHOSE SIDE ARE YOU ON)』の収録曲だ。シンセなどを駆使しつつダン・ヒックス・ワールドを80年代に再現。
5. 嘘は罪 / スティーヴ・グッドマン

米国のフォーク系シンガー・ソングライター、スティーヴ・グッドマンはウルテクのギタリストとしてもおなじみ。そんな彼のギターの腕前を堪能できる1曲だ。1975年のアルバム『ジェシズ・ジグ&アザー・フェイヴァリッツ』からポピュラー・スタンダードの名曲のカヴァー。超絶テクニックに圧倒される。
6. クール・アズ・ア・ブリーズ / アスリープ・アット・ザ・ホイール

今なお活躍を続けるベテラン・ウェスタン・スウィング・バンド、アスリープ・アット・ザ・ホイールが1980年にリリースしたアルバム『フレイムド』より。この時期のメンバーに、かつてダン・ヒックス&ヒズ・ホット・リックスでジャジーな歌声を聞かせていた女性シンガー、マリアン・プライスもいた。
7. ニュー・サンアントニオ・ローズ / ボブ・ウィルズ&ザ・テキサス・プレイボーイズ

1929〜40年代に黄金時代を築いたウェスタン・スウィング・バンドの草分け、ボブ・ウィルズ&ザ・テキサス・プレイボーイズは、ダン・ヒックスもアスリープも、誰もが尊敬するオリジネイター。そんな彼らが1938年にレコーディングした名演を。ごきげんな躍動感は時代を超える!
8. ポーリン・ウィズ・アル / スクウィーレル・ナット・ジッパーズ

ノース・キャロライナ州チャペル・ヒルで1990年代に結成されたバンド。パンク世代ならではの視点から米国のルーツ音楽であるデルタ・ブルースやウェスタン・スウィング、ホット・ジャズなどにアプローチしてみせた見上げた連中だ。1998年にリリースされた『ペレニアル・フェイヴァリッツ』より。
9. Believe It , Beloved/ ガイ・ヴァン・デューサー&ビリー・ノヴィック

ラグタイム・ギターの名手、ガイ・ヴァン・デューサーと、ノスタルジックなクラリネット/サックス演奏でおなじみ、ビリー・ノヴィックというアコースティック・スウィング界の“いぶし銀コンビ”による1989年の名盤『イグザクトリー・ライク・アス』の収録曲。
10. ナイス・ワーク・イフ・ユー・キャン・ゲット・イット / ジョン・ミラー

フォーク畑から登場したアコースティック・ギターの名手、ジョン・ミラーが、米国を代表する偉大なソングライターのひとり、ジョージ・ガーシュウィンの楽曲ばかりを取り上げた1979年のアルバム『バイディング・タイム(ジョン・ミラー・プレイズ・ジョージ・ガーシュウィン』より。
11. スウィングタイム・イン・スプリングタイム / ルウ・ロンドン

こちらはブルーグラス畑で注目を集めた人。ジャンゴ・ラインハルトから多大な影響を受けた名ギタリスト、ルウ・ロンドンが1977年にリリースしたアルバムのタイトル・チューンだ。これまたクラリネットとの軽快かつスリリングなアンサンブルで、曲名通り、ウキウキ楽しく聞かせてくれる。
12. BODY FRESHER / ORIGINAL LOVE

そして、オリジナル・ラヴ。もともとは1988年、インディーズからリリースされた初のフル・アルバム『ORIGINAL LOVE』に収録されて世に出た曲だが、1991年、メジャー・デビュー・アルバム『LOVE! LOVE! & LOVE!』で再演。そちらの痛快な再演ヴァージョンを本プレイリストの最後にお届けします。

解説:萩原健太

田島貴男(ORIGINAL LOVE)さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第130回 萩原健太のotonanoラジオ#12

2019/12/24 公開

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

1.

坂本美雨

ONGAKU

『Yellow Magic Children #1』2019年

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

2.

宮沢和史+高野寛

LOTUS LOVE

『Yellow Magic Children #1』2019年

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

3.

高野寛

ベステンダンク(2019 ver.)

『City Folklore』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#12

『YMOへの遺伝子』

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各社ストリーミング事情によってリスト内容が異なる可能性があります。予めご了承ください。

1. デイリー・ナイトリー / ザ・モンキーズ

高野寛くんらYMOチルドレンによるライヴ盤『Yellow Magic Children #1』に刺激された今週のプレイリスト。“YMOの遺伝子”とは逆の発想で、YMO以降ではなく、YMO以前にシンセ/モーグを使った先達の試行錯誤を集めてみました。まずはモンキーズが1967年にリリースしたアルバム『スター・コレクター (Pisces, Aquarius, Capricorn & Jones Ltd)』の収録曲から。
2. スペース・オデッセイ / ザ・バーズ

フォーク・ロックの旗手としてデビューしたバーズが活動の曲がり角の時期、1968年にリリースしたアルバム『名うてのバード兄弟 (The Notorious Byrd Brothers)』より。デビュー以来のバンド・サウンドに加えてホーンやストリングスも導入した意欲作。その流れでモーグ・シンセサイザーにも手を出して、スペースっぽい演出をしてみせた。
3. わが子の命を救いたまえ / サイモン&ガーファンクル

1968年リリースの全米ナンバーワン・アルバム『ブックエンド』より。当時ビートルズに対して思いきりライバル意識を抱いていたというポール・サイモンが随所に画期的な音の実験を盛り込んだ1枚だった。本曲も、アルバムのプロデュースを手がけたジョン・サイモンがモーグ・シンセサイザーを駆使して独特の深みを音像に与えている。
4. ビコーズ / ビートルズ

ご存じ、1969年にリリースされたビートルズの実質的ラスト・アルバム『アビイ・ロード』に収録されていたジョン・レノン作品。このアルバムでは他の曲でも、それまでならばホーン・セクションやストリングスでこなしたであろうアンサンブルをモーグ・シンセサイザーに置き換えて聞かせている。新しいオモチャを手に入れてワクワク楽しんでいる感じかも。
5. ラッキー・マン / エマーソン、レイク&パーマー

モーグ・シンセサイザーの存在をライヴ演奏を通じて世のロック・ファンに広めた最大の功労者はキース・エマーソンだろう。彼が結成したトリオ、エマーソン・レイク&パーマーが1970年にリリースしたファースト・アルバムに収録された本曲でも、あまり派手にではないものの、後半、さすが存在感溢れるキーボード・ソロを聞かせている。
6. ポップコーン / ホット・バター

もともとは1969年、ガーション・キングスレイが自らのアルバムで発表した楽曲。それを、キングスレイが中心となって結成したバンド、ホット・バター名義で1972年にシングル化。ポップコーンがはじける音を思わせるモーグ・シンセサイザーの音色が話題を呼び、オーストラリア、フランス、ドイツ、ノルウェー、スイスなどで軒並み1位を獲得した。
7. キャサリン・ハワード / リック・ウェイクマン

イエスのキーボード・プレイヤーとしてもおなじみ、リック・ウェイクマンが1973年にリリースしたソロ・アルバム『ヘンリー八世の六人の妻 (The Six Wives of Henry VIII)』より。ウェイクマンは普通のピアノ、ハモンド、パイプ・オルガンなどに加え、ミニ・モーグ、アープ、メロトロンなども駆使して壮大な音世界を作り上げてみせた。
8. レゲ・ウーマン / スティーヴィー・ワンダー

1972年の『トーキング・ブック』、1973年の『インナーヴィジョンズ』、1974年の『ファースト・フィナーレ』という“ニュー・ソウル”3部作で、スティーヴィーはクラヴィネットとシンセサイザーを見事に使いこなし、新時代のソウル・サウンドを完成させた。本曲は『ファースト・フィナーレ』より。この人なくしてシンセの発展はなかった。
9. アイ・フィール・ラヴ / ドナ・サマー

1970年代、ディスコ・シーンで一世を風靡したイタリアのプロデューサー/ソングライター、ジョルジオ・モルダーがプロデュースを手がけていた時期のドナ・サマーによる代表的ヒット。のちのテクノポップに直結するようなピコピコ・サウンドが話題を呼び、こちらも1977年にオーストラリア、オーストリア、ベルギーオランダ、イギリスなどでチャート1位に輝いた。
10. フラッシュ・ライト / パーラメント

ジョージ・クリントン、ブーツィ・コリンズ、バーニー・ウォーレルというファンクの偉人たちが結束して作り上げた1977年の傑作。ウォーレルが3台、あるいは4台のミニ・モーグをつないで作り上げたという強力なベースラインが最高だ。パーラメント〜ファンカデリックにとって初の全米R&Bチャート1位に輝いたナンバー。のちのヒップホップへの先駆けでもある。
11. ザ・ロボッツ / クラフトワーク

YMOにも大いに影響を与えたドイツの電子音楽グループ、クラフトワークが1978年にリリースしたナンバー。多彩なシンセサイザーの音色を絡め、歌詞のある部分はヴォコーダーを使いながら思いきりロボット感を演出している。当時は近未来っぽい感触が魅力だったが、今聞くと不思議とアナログっぽい感触ばかりが伝わってくるようで、なんだか興味深い。
12. コズミック・サーフィン / 細野晴臣

細野晴臣が鈴木茂、山下達郎とともにCBSソニーが提唱する“アイランド・ミュージック”なるテーマのもと、自作曲を持ち寄って制作した1978年の企画アルバム『PACIFIC』より。ほどなくYMOのファースト・アルバムで再録音されることになる曲のプロトタイプだ。YMOヴァージョン以上にテクノ+サーフィン・インストというコンセプトを全うした仕上がり。

解説:萩原健太

高野寛さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第129回 萩原健太のotonanoラジオ#11

2019/12/17 公開

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

1.

高野寛

魔法のメロディ

『City Folklore』2019年

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

2.

高野寛

Altogether Alone

『City Folklore』2019年

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

3.

高野寛

Tokyo Sky Blue

『City Folklore』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#11

『シティ・ポップの原点 in 70s』

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1. オールトゥゲザー・アローン / ハース・マルティネス

高野寛くんが新作『City Folklore』でカヴァーしたハース・マルティネスのオリジナル・ヴァージョン。1975年のアルバム『ハース・フロム・アース』より。今週のプレイリストはこの曲のように1970年代、渋谷のロック喫茶や輸入盤屋界隈でぼくたち当時の若者(笑)の心をとらえた名曲集です。
2. 夢の中のバルバドスの夜 / リビー・タイタス

そのハース・マルティネスが書いた曲をもうひとつ。もともとはザ・バンドのリヴォン・ヘルムの奥様。離婚後、ドクター・ジョンとのお付き合いを経て、1993年にドナルド・フェイゲンと再婚…という超華麗な私生活を送った女性アーティストが1977年にリリースしたセカンド・アルバムより。
3. ワン・ウェイ・オア・ジ・アザー / ザ・フィフス・アヴェニュー・バンド

ピーター・ゴールウェイ、ケニー・アルトマン、ジョン・リンドらニューヨークのグリニッチ・ヴィレッジ周辺でそれぞれソングライターとしても素晴らしい才能を発揮していたメンバーが集まって結成したバンドが、1969年、唯一残した傑作アルバムより。1970年代半ばに日本で再発され再評価された。
4. ドント・アスク・ミー・ホワイ / アルゾ

ジャズ、R&B、フォーク、ブラジル音楽などの要素を巧みに融合した浮遊感あふれるサウンド、柔軟なソングライティング感覚、伸びやかな歌声、すべてが奇妙な吸引力を放つ幻のシンガー・ソングライター、アルゾが1971年にリリースした唯一のソロ・アルバムより。プロデュースはジャズ畑のボブ・ドロウ。
5. エッグプラント / マイケル・フランクス

名匠トミー・リピューマがプロデュース、クルセイダーズのジョー・サンプル、ウィルトン・フェルダー、ラリー・カールトンら腕ききがバックアップしたマイケル・フランクス、1975年の傑作アルバム『アート・オブ・ティー』より。おしゃれで、アダルトで。当時の輸入盤屋さんで売れに売れた1枚だ。
6. スモール・タウン・トーク / ボビー・チャールズ

1950年代から活躍する米南部出身のシンガー・ソングライター、ボビー・チャールズが1972年にリリースした名曲。ザ・バンド、ジョン・サイモンら、ニューヨーク郊外のマジカルな音楽の町“ウッドストック”に暮らす音楽仲間たちとの交流から生まれた傑作だった。イントロの口笛から、もう泣ける。
7. マイ・ラヴ・ウィル・ネヴァー・ダイ / エリック・カズ

リンダ・ロンシュタットやボニー・レイットの名唱でおなじみの「ラヴ・ハズ・ノー・プライド」の作者としても知られるナイーヴなシンガー・ソングライター、エリック・カズが1974年にリリースしたセカンド・ソロ・アルバム『カル・デ・サック』より。どこか頼りなげな歌声もまた切なさを増幅してくれる。
8. キャント・ゲット・ユー・アウト・オヴ・マイ・ライフ / エリック・アンダーソン

エリック・アンダーソンは1960年代のフォーク・ムーヴメントの中から登場してきた内省的なシンガー・ソングライター。そんな彼が1975年、時代の移り変わりの波を受けてアダルトな音作りを聞かせたアルバム『愛と放浪の日々』より。古くからのファンは堕落だと糾弾したけれど、ぼくは大好きでした(笑)。
9. マグダレナ / ダニー・オキーフ

エルヴィス・プレスリーやウィリー・ネルソンの渋いカヴァーでも知られる必殺の名曲「グッド・タイム・チャーリー・ガット・ザ・ブルース」の作者、ダニー・オキーフが1973年にリリースした傑作アルバム『そよ風の伝説』より。都会の喧騒と不思議な郷愁が同居する名曲ぞろいの1枚だった。
10. ソングバード / ジェシ・コリン・ヤング

1960年代、「ゲット・トゥゲザー」のヒットを放ったバンド、ヤングブラッズの一員としてデビューしたジェシ・コリン・ヤング。彼がバンド解散後の1975年にリリースしたソロ名義での6作目のアルバムの表題曲だ。爽やかなフルートの音色が当時の渋谷のロック喫茶で大人気を博した。
11. ホワッチャ・ゴナ・ドゥ / ドニー・フリッツ

マッスル・ショールズ・サウンドが結実していく流れのうえで、とても重要な役割を果たした偉大なソングライター/セッション・ミュージシャン、ドニー・フリッツ。今年の8月、76歳で亡くなった彼が1974年に残した超名盤『プローン・トゥ・リーン』もまた東京のロック喫茶を沸かせた人気盤だった。
12. ウー・チャイルド / ヴァレリー・カーター

1977年のデビュー・アルバム『愛はすぐそばに』より。リトル・フィートやアース・ウィンド&ファイアのメンバーをはじめ豪華ミュージシャン勢ぞろいの1枚だった。兄弟ソウル・グループ、ファイヴ・ステアステップスのヒットをカヴァーした本曲はそんなアルバムのオープニング・チューン。

解説:萩原健太

高野寛さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第128回 萩原健太のotonanoラジオ#10

2019/12/10 公開

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その2)

今週のオンエア曲

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その2)

1.

NIAGARA TRIANGLE(山下達郎・伊藤銀次・大滝詠一)

新無頼横町

『ナイアガラトライアングルVol.1 30th Anniversary Edition』2006年

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その2)

2.

伊藤銀次

真っ赤なビキニのサンタクロース

『GOLDEN☆BEST 伊藤銀次 ~40th Anniversary Edition~』2012年

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その2)

3.

伊藤銀次

誰もがきっと ~想い出に守られて~

『RAINBOW CHASER』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#10

『PLAYING/SINGING~弾きながら歌ってもイケるです』

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1. ハッピー / ザ・ローリング・ストーンズ

伊藤銀次さんのゲスト回、お楽しみいただけましたか? というわけで、今週の番外編プレイリストは銀次さんのようにギタリストとしての役割がメインだけれど、ヴォーカルもやります…的な人の特集。まずはその代表格、ストーンズのキース・リチャーズが歌った1972年の傑作曲から。
2. ストレンジ・ブルー / クリーム

続いてはエリック・クラプトン。この人も名ギタリストとして名高いけれど、歌うほうもけっこう好きらしく。さすがに半世紀以上歌い続けてきただけに近年はシンガーとしてもかなり立派な存在になった。石の上にもなんとやら…。そんなクラプトンがクリームに在籍していた1967年の若々しい歌声を。
3. 砂の女 / 鈴木茂

1960年に、はっぴいえんどのリード・ギタリストとしてデビュー。バンド解散後の1974年、単身渡米してリトル・フィートやタワー・オブ・パワーのメンバーたちと制作した名作アルバム『バンド・ワゴン』から。ちょっと“青さ”の残る歌声が松本隆の歌詞とあいまって独特の瑞々しさを伝える。
4. ジョージー・ポーギー / TOTO

TOTOというバンドはリード・シンガーを雑に扱いがち(笑)。専任のヴォーカルがいるのに、それを差し置いてここぞという曲をなぜかギターのスティーヴ・ルカサーが歌ったりキーボードのデヴィッド・ペイチが歌ったり。これはルカサーが歌ったペイチ作品。1978年にデビュー・アルバムの1曲です。
5. プレス・オン / デヴィッド・T・ウォーカー

セッション・ギタリストとしても多くの名盤に関わってきた黒人ギタリスト、デヴィッド・T。実は歌声も渋い。といってもジョージ・ベンソンのように全部歌っちゃうようなことはなく、ほんのたまーにその渋いヴォーカルを聞かせてくれる。これは1973年のアルバムの表題曲。ファンキー!
6. ゲット・ワーキン / ジェフ・ベック

孤高のギタリストというイメージが強いジェフ・ベックは、ほとんど歌わないけれど。1985年のアルバム『フラッシュ』ではプロデューサーのナイル・ロジャースの口車にノセられ、なんと2曲でヴォーカルをとってしまった。そのひとつが本曲。出来は…まあ、ね(笑)。ギター演奏のほうが絶対、歌心あります。
7. 幸福 / ユニコーン

奥田民生という絶対的なリード・シンガーを擁するユニコーンだが、たまに他のメンバーもヴォーカルをとることがある。1991年のアルバム『ヒゲとボイン』の収録曲である本曲は、ギタリストの“テッシー”こと手島いさむが作詞作曲し、自ら初めてリード・ヴォーカルを担当した1曲だ。
8. アウト・オブ・ブルー / ザ・バンド

ザ・バンドのオリジナル曲をほぼすべて作ったのはギタリストのロビー・ロバートソンだが。バンド内にリヴォン・ヘルム、リック・ダンコ、リチャード・マニュエルと屈指の歌い手が3人もいたため、自ら歌うことは珍しかった。その珍しい楽曲のひとつが1978年のアルバム『ラスト・ワルツ』の収録曲である本曲だ。
9. ウー・ラ・ラ / フェイセズ

1963年のアルバムの表題曲。フェイセズにはロッド・スチュワートという強力なリード・シンガーが在籍していたが、この時期、ロッドがソロ活動に精を出していたため、他のメンバーが力を合わせて作り上げたアルバムだった。本表題曲はギタリスト、ロン・ウッドがリード・ヴォーカルをとっている。
10. イージー・イーヴィル / ラリー・カールトン

売れっ子セッション・ギタリスト、ラリー・カールトンが1973年にリリースしたリーダー・アルバム2作目『シンギング/プレイング』より。タイトル通りシンガーとしての側面も強調した1枚だった。本曲はその冒頭を飾っていたアラン・オデイ作品。繊細な歌声が聞く者の耳に切なく届く。
11. KASHIWA マイ・ラブ / 爆風スランプ

1979年に爆風スランプがリリースしたアルバム『I.B.W.』より。リード・シンガーのサンプラザ中野が作詞、ギタリストのパッパラー河合が作曲。松任谷由実の作風を意識した曲だったため、ユーミン人脈から新川博がアレンジで参加している。パッパラー河合のアイドルっぽい歌唱も泣ける。
12. デヴィル・イン・ハー・ハート / ビートルズ

1953年のアルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ』に収録されていたこの曲はもともと前年、ガール・グループのザ・ドネイズが歌った曲のカヴァー。女の子シンガーの役割をまかせるなら最年少のジョージに、ということか。ジョージのかわいい歌声をジョンとポールが鉄壁のコーラスでサポートしている。

解説:萩原健太

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その2)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

Kenta's...Nothing But Pop!

第127回 萩原健太のotonanoラジオ#9

2019/12/03 公開

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その1)

今週のオンエア曲

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その1)

1.

伊藤銀次

RAINBOW CHASER

『RAINBOW CHASER』2019年

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その1)

2.

伊藤銀次

愛をつかまえて

『RAINBOW CHASER』2019年

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その1)

3.

伊藤銀次

こぬか雨(Live Version)
[The 45th anniversary Live @ Billboard Live TOKYO]

『RAINBOW CHASER』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#9

『キャッチー&コンパクトなギター・ソロ』

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1. CONGRATULATIONS / 伊藤銀次

キャッチーなセンスを誇るギタリストでもある銀次さんにちなんで、今回のプレイリストはぼくが好きなコンパクトでキャッチーなギター・ソロが聞ける曲特集です。まずは銀次さんが1982年にリリースしたアルバム『BABY BLUE』から。ソロは銀次さん? それとも青山徹さん?
2. リトル・ダーリン / ドゥービー・ブラザーズ

マイケル・マクドナルドを正式メンバーに迎えて生まれ変わったドゥービーズが1977年にリリースしたアルバム『運命の掟』の収録曲。マーヴィン・ゲイのヒットのカヴァーだ。パット・シモンズとジェフ・バクスター、二人による緻密に計算されたツイン・リード・ギターが最高にスリリング。
3. プリーズ・センド・ミー・サムワン・トゥ・ラヴ / ポール・バターフィールズ・ベター・デイズ

自身のブルース・バンドを解散したバターフィールドが地元ウッドストックで結成した新バンドが1973年にリリースしたファースト・アルバムから。アーバンR&Bの偉人、パーシー・メイフィールドのカヴァーだ。ヴォーカルはジェフ・マルダー、必殺のギター・ソロはエイモス・ギャレット!
4. マイ・ラヴ / ポール・マッカートニー&ウイングス

1973年のアルバム『レッド・ローズ・スピードウェイ』より。ポール・マッカートニーが愛妻リンダに捧げた名曲だ。自らの持ち味を再確認する形で真っ向から取り組んだ究極のラヴ・ソング。当時のウイングスのメンバーだったヘンリー・マカロックによる哀切に満ちたギター・ソロも素晴らしい。
5. 突然の贈りもの / 竹内まりや

1978年にリリースされた竹内まりやのデビュー・アルバム『BEGINNING』より。先輩シンガー・ソングライター、大貫妙子の作品だ。気の合う音楽仲間、センチメンタル・シティ・ロマンスのバックアップを得て、まりやさんがのびのび歌心を発揮する。素晴らしいギター・ソロはセンチの中野督夫。
6. フールズ・ラッシュ・イン / リッキー・ネルソン

ジョニー・マーサー作詞、ルーブ・ブルーム作曲。1940年に作られて以来、多くのシンガーが歌い継いできた名曲だ。ポップス・ファンにはこのリッキー・ネルソンによる1963年のヴァージョンがおなじみ。何ひとつ無駄のないコンパクトなギター・ソロを聞かせているのは名手ジェイムス・バートンだ。
7. ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー / デイヴ・メイスン

偉大なソウル・シンガー、サム・クック作の名曲。アニマルズ、ロッド・スチュワート、ジョン・レノンらのカヴァー・ヴァージョンもおなじみだろう。今回はデイヴ・メイソンが1974年、アルバム『デイヴ・メイスン』で披露したヴァージョンを。ブルージーなギター・ソロはジム・クリーガーによるもの。
8. ドント・チェンジ・ホーシズ / タワー・オブ・パワー

1974年のアルバム『バック・トゥ・オークランド』の収録曲。唯一無二のソリッドかつファンキーなホーン・セクションと切れ味鋭いリズム・セクションをバックに回し、当時のレギュラー・メンバーのひとりだったブルース・コンテがクリーンなトーンで渋いギター・ソロを聞かせている。
9. ノーバディーズ / デヴィッド・ブロムバーグ

1975年の4作目のアルバム『ミッドナイト・オン・ザ・ウォーター』より。リンダ・ロンシュタットも取り上げていたゲイリー・ホワイト作品だ。タイトな仕上がりのリンダ・ヴァージョンに対し、こちらは柔らかな管弦アンサンブルをともなった淡い仕上がり。本人が奏でる情緒あふれるギター・ソロもいい。
10. 何もきかないで / 荒井由実

1975年のサード・アルバム『コバルト・アワー』より。シングル・ヒットした「ルージュの伝言」のB面曲でもある。バックの演奏は当時のユーミンのライヴ活動を支えていたバンド“ダディ・オー!”。エイモス・ギャレットのムードをたたえた絶品ギター・ソロもそのメンバー、大野久雄によるものだ。
11. 安らぎによせて / イーグルス

1975年の4thアルバム『呪われた夜』のエンディングを飾っていた静かなバラード。このアルバムを最後にオリジナル・メンバーのひとりだったギタリスト、バーニー・レドンがバンドを脱退することになるのだが、本曲はそんなレドンの作品。静かに淡々と別れを告げるようなギター・ソロが泣ける。
12. 久し振りね / ビング・クロスビー

サミー・カーン作詞、ジュリー・スタイン作曲。様々なシンガーのヴァージョンが存在するが、ビング・クロスビーがレス・ポール・トリオをバックに従えて1945年に録音した本ヴァージョンが最高だ。間奏で余計な自我を主張せず美しい曲メロをそのまま弾き綴るレス・ポールのギター・ソロが素晴らしい。

解説:萩原健太

伊藤銀次さんをゲストに迎えて(その1)

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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第126回 萩原健太のotonanoラジオ#8

2019/11/26 公開

白木哲也(ソニーミュージック)さんをゲストに迎えて

今週のオンエア曲

白木哲也(ソニーミュージック)さんをゲストに迎えて

1.

JEFF LYNNE'S ELO

フロム・アウト・オブ・ノーウェア

『フロム・アウト・オブ・ノーウェア』2019年

白木哲也(ソニーミュージック)さんをゲストに迎えて

2.

ジミ・ヘンドリックス

イージー・ライダー

『バンド・オブ・ジプシーズ:コンプリート・フィルモア・イースト』2019年

白木哲也(ソニーミュージック)さんをゲストに迎えて

3.

ボブ・ディラン/ジョニー・キャッシュ・セッションズ

ビッグ・リヴァー(テイク1)

ブートレッグ・シリーズ第15集『トラヴェリング・スルー』2019年

白木哲也(ソニーミュージック)さんをゲストに迎えて

4.

ザ・クラッシュ

トレイン・イン・ベイン

『ロンドン・コーリング(40周年記念盤)』2019年

白木哲也(ソニーミュージック)さんをゲストに迎えて

5.

ハリー・二ルソン

ムーチョ・ムンゴ/マウント・エルガ

『プシー・キャッツ 45周年記念盤』2019年

 萩原健太 選曲|otonanoラジオ プレイリスト#8

『これが僕のBeatleDNA!』

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1. すべてをあなたに / ザ・ワンダーズ

今週のゲスト、ソニーミュージックの白木さんが編纂したビートルズDNAを受け継ぐ名曲集『Power To The Pop』にあやかって、otonanoラジオ編ビートルズっぽい曲プレイリスト。まずはファウンテンズ・オブ・ウェインのアダム・シュレシンジャーが作った1996年の同名映画主題歌から。
2. セブリナとペーストとプラトンと / ジェリーフィッシュ

パワー・ポップ・バンド、ジェリーフィッシュが1993年に発表した2作目のスタジオ・アルバム『こぼれたミルクに泣かないで (Spilt Milk)』の収録曲。1960年代半ば過ぎのポール・マッカートニーっぽいシャッフル・ビートと独特のベースラインが聞き物だ。
3. ガール・ドント・テル・ミー / ザ・ビーチ・ボーイズ

1965年のアルバム『サマー・デイズ』より。リード・ヴォーカルを担当したカール・ウィルソンが当時かなりビートルズに入れ込んでいたため、兄ブライアンがカールのためにビートルズの「涙の乗車券 (Ticket to Ride)」を意識して書いたものだとか。
4. ワンダーランド / 佐野元春

1982年にアナログ7インチ・シングル「Sugartime」のB面曲としてリリースされた曲。タイトル通りソニーのウォーキング・カセット・テレコ“ウォークマン”のCMソングとして作られた曲だ。コード進行、コーラスなどに初期ビートルズっぽさが詰め込まれている。
5. ウィアー・オフ・ユー・ノー / クラトゥ

カナダのプログレッシヴ・ロック・バンド、クラトゥが1977年にリリースしたセカンド・アルバム『ホープ』のオープニングを飾っていたナンバーだ。コーラス・ハーモニーやコード進行、ホーン・アレンジなどに中期ビートルズっぽい質感をこれでもかと満載。
6. 恋はひな菊 / エミット・ローズ

“第二のポール・マッカートニー”とも呼ばれた、元メリー・ゴー・ラウンドのリード・シンガー、エミット・ローズが1971年にリリースしたソロ・デビュー盤『エミット・ローズ』より。ビートルズというよりもウイングスという感触が強い1曲かも。
7. イッツ・オンリー・ナチュラル / クラウデッド・ハウス

ニュージーランド人シンガー・ソングライターのニール・フィンを中心に結成されたオーストラリアのロック・バンド、クラウデッド・ハウスが1991年に発表したサード・アルバム『ウッドフェイス』より。ニールが兄弟のティム・フィンと共作した名曲だ。
8. 風のBad Girl / BOX

BOXは杉真理、松尾清憲、田上正和、小室和之という超ビートルマニアたちが結成したバンド。彼らの1988年のデビュー曲だ。コーラスで参加した竹内まりやとともに彼女の最新アンソロジー『ターンテーブル』で多数のビートルズ曲をカヴァーしまくっていることもおなじみだろう。
9. ビューティフル・ドーター / ザ・ムーヴ

ブリティッシュ・ポップ・シーンを代表する奇才、ロイ・ウッドが率いていたロック・バンド、ザ・ムーヴが1970年に発表したセカンド・アルバム『シャザム』より。ウッドがこの後結成することになるELOへと連なるストリングス・アレンジに濃厚なビートルズの影が…。
10. ノーバディ・ノウズ / ラズベリーズ

エリック・カルメン率いるパワー・ポップ・バンド、ラズベリーズが1972年にリリースしたセカンド・アルバム『フレッシュ』より。作者はカルメンと当時のバンド・メンバーのひとり、デイヴ・スモーリー。やはり初期ビートルズに特徴的だったタイプの楽曲だ。
11. エイプリル・フールズ / ルーファス・ウェインライト

アメリカ生まれカナダ育ちのシンガー・ソングライター、ルーファス・ウェインライトが1998年にリリースしたデビュー・アルバムより。ロック、ジャズ、フォーク、クラシックまで広がる雄大な彼の音楽性の中で、ビートルズも大きな存在感を放っていることを教えてくれる1曲だ。
12. メモリー・レイン / エリオット・スミス

繊細で内省的な持ち味が熱狂的に支持されながら、2004年、34歳という若さで謎の死を遂げたシンガー・ソングライター、エリオット・スミス。他界後の2004年に出た遺作アルバム『フロム・ア・ベースメント・オン・ザ・ヒル』より。ジョンとポール、両者からの影響が交錯するアコギ弾き語り曲だ。

解説:萩原健太

白木哲也(ソニーミュージック)さんをゲストに迎えて

●萩原健太プロフィール
萩原健太(はぎわら・けんた)。1956年生まれ。 早稲田大学法学部卒。 早川書房に入社後、 フリーに。 TBS系『三宅裕司のいかすバンド天国』(’89~’90年)の審査員として出演。 テレビ朝日系『タモリ倶楽部』の「空耳アワード」(’93年~)審査員も担当。 また、 音楽評論の傍ら、 音楽プロデュース、 コンサート演出、 作曲等も手がける。 主なプロデュース作品に米米CLUB『Go Funk』『米米CLUB』、 山崎まさよし『HOME』、 憂歌団『知ってるかい!?』、 鈴木雅之『ファンキー・フラッグ』など。 また、 自らもギタリストとして多くのユニット楽曲にも参加している。

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