ジャズメガネのセンチなジャズの旅

45. 大江千里『Boys & Girls』
45. 大江千里『Boys & Girls』

   千里さんとの付き合いは彼がジャズメンになってから。だからジャズな人としての大江千里しか知らない。話題はジャズのことばかり。だから何でもいえる。コードのこと。アドリブのこと。僭越ながら今、彼は凄くいい。どこが?自然体のジャズ。優しく切ないオリジナル・メロディーを弾いていても自然体でモンクやエヴァンスが顔を出す。あざとさはない。そして、彼自身のポップ・ナンバーのセルフカバーではシンプルなコードを弾く勇気もある。

   ジャズな人になってからの努力が開花しているのだ。人生は後半が面白い。


text & cut by Kozo Watanabe