DJ OSSHY TOKYOの未来に恋してる!

安心・安全・健全なディスコ・カルチャーを伝達することを使命とするDJ OSSHYのインタビュー連載

第16回 【DJとは……<前編>】
第16回 【DJとは……<前編>】


ディスクジョッキーとしてのアイデンティティは持つべき。自分がいいと思ったものを愚直に伝えていく。そこが僕の原点なので、そういう思いが強くなければ発信者=DJにはなれないと思う。




── 「DJの使命」について語っていただいた回がありましたが、その回の反響が大きかった事もあって、今回はDJってそもそも何なの? という、基本的な事を改めて伺いたいなと思いまして。最近はDJポリスとか、それっぽいものには、なんでもDJをつければいいという感覚で、DJという言葉が本来と違う意味で一人歩きしていますよね。


OSSHY そうなんですよ。なんでもかんでもDJと言えばいいと思っているふしがあって。今自称DJ君達が世の中に大勢出てきていて、DJポリスという存在も出てきて、じゃあDJって改めて何? という事をきちんとわかって欲しいです。DJはディスクジョッキーの略で、本来DJとしてあるべき姿というのは、自分で音楽を選曲し、再生し、多数のオーディエンスに対して、紹介する。これが基本です。この要素が大切で、まず“自分で”なんです。他人が選曲してはいけない。2つ目に自分で選んだ曲をかけるという行為、再生をする事。それは自分に向けてではなく、特定多数なのか不特定多数なのか、大勢のオーディエンスに向けてそれを再生する。再生にはリコメンドするという意味も含まれます。自分のフィルターを通して、外で観聴きした音楽で、いいなと思った曲、琴線に触れた曲を多くの人に紹介したいという衝動が、再生につながります。これが本来のDJだと思います。ベーシックな事を理解していないと、単なるDJという言葉が独り歩きする。じゃあDJポリスってなんだ?という話になります(笑)。交通整理して、音楽が全然絡んでいないのでDJじゃないですよね?


── 雰囲気というか“風”として、使っています。


OSSHY 安直にDJという言葉を使っています。マスコミなのか、公共的な団体が付けたのかはわかりませんが。DJポリスは交通整理しているMCといった方がいいと思います。それか街頭アナウンサー。DJという言葉が広がる事は、すごくありがたいのですが、ああいう誤解された伝わり方で認知されるのは不本意ですね。ディスコDJ、クラブDJという存在が認知されるのは嬉しいですが、正しい認識で広がって欲しいなと。



写真提供:エス・オー・プロモーション



── それぞれのDJがプライドを持ってやっていますから、尚更そう思いますよね。


OSSHY そうです。DJといっても種類がたくさんあって、それぞれがそれぞれの立場、やり方でプライドを持ってやっていると思っています。ラジオDJ、自宅DJ、ディスコDJ、クラブDJ、ラウンジやバーでのDJ……。場所は違いますが、自分で選曲して、みなさんどうぞ、と曲を紹介して聴いてもらう。紹介の仕方としては、言葉で紹介するのがラジオDJで、ディスコ、クラブDJというのは、選曲のミックスや、そこにプラス、話術を使って、その楽曲を紹介していくというスタンスです。バーやラウンジでは、言葉は挟まず選曲だけで、自宅DJというのは、自分で選曲して自分だけで楽しむ、ある意味マスターベーションの世界です。先程お話した様に特定、不特定多数のオーディエンスに向けて、それをリコメンドしていくのがDJなので、自宅DJはパーフェクトなDJではない、という事になります。そんな中で、ディスコDJ、クラブDJは、大前提として、お店に来てくれているお客さんを踊らせる、踊ってもらってなんぼなんです。


── OSSHYさんの譲れないところですよね。


OSSHY お笑い芸人は、笑わせてなんぼ、ディスコDJは踊らせてなんぼ、です(笑)。70年代、80年代のディスコのDJの評価基準は、いかにお客さんを盛り上げて、踊らせているかでした。80年代のディスコは百貨店状態で、まだ専門店になっていなくて、大箱の中でジャンル問わず色々な曲がかかっていました。なので、どんなに選曲がカッコよくておしゃれ、つなぎが絶妙とか言われても、フロアでお客さんが10人しか踊ってないという事になると、誰が聴いてもダサい選曲でも、100人が踊っている状態を作り出すDJが、一番評価されていました。


── 玄人ウケする選曲でも、お客さんを踊らさなければダメだと。


OSSHY お店の評価はそうでした。その評価の基準も時代と共に変わっていきました。ディスコ全盛時代は、さっきも言いましたが、ありとあらゆる曲が流れていたので、そこからヒット曲が生まれやすかったのですが、90年代になると専門店の時代になってきます。ロック、ソウル、R&B、ハウス、レゲエ、ヒップホップ、音楽ジャンルが多岐にわたって細分化されてきて、90年代は、必ずしもお客さんを踊らせる事が評価の全てではなくて、DJのセンスが評価をされるようになってきました。ディスコ全盛時代というのはDJ人口が少なくて、そこからDJをやってみたい、ジャンルに特化したクラブをやってみたいという人が出てきて、小箱がどんどん増えていきました。音楽の知識とセンスに自信がある人が増えて、小箱だからこそ流せるマニアックな選曲で勝負をするという風潮になってきて。それでお客さんが増えてくると、DJのセンスが評価につながっていきました。



写真提供:エス・オー・プロモーション



── DJのセンスにお客さんがついてきたんですね。


OSSHY お店側から、DJに対して、空間演出というか、とにかくいい雰囲気を作って欲しいというオーダーが来るようになりました。2000年代になると、そのDJがいかに客を呼べるか、という感じに変わってきました。


── このDJが回すのなら、行ってみようという感じですよね。


OSSHY そうです。だからお店自体に力がなくなっていて、DJがある意味アースティト化しているというか、DJがお客さんを集める側になっていて、集客力がないと評価されなくなりました。お客さんはそのDJの選曲のセンスなのかなんなのか、何を求めて来るのかが、今一つわからないところもあります。


── DJの“センス”の評価の変遷、面白いですね。


OSSHY そうなんですよ。80年代、センスがいいとされていたのは、定番曲を並べるのではなく、あまり知られていない曲を、多めに定番曲の間に挟んでかけているDJでした。だから全曲定番曲を並べれば、それは、フロアは、盛り上がります。でも90年代になると前者のDJの方が評価されるようになりました。


── OSSHYさんは、定番曲をかけつつも、当時あまり知られていないアーティストの曲を見つけてきてかけて、それがヒットにつながったりしていました。でも基本は、いかに踊りを止めないプレイリストを作るかでしたよね。


OSSHY そうそう! そこに注力するようになったのが、80年代の終わりくらいでした。ブラック・コンテンポラリーから、ニュー・ジャック・スウィングが生まれてきた頃で、みんながまだ知らない曲をプレイリストに差し込んで、盛り上がり、ダンスをキープさせたいと思うようになりました。非常に感覚的なものですが、その方がカッコいいなと思うようになって、その意識はいまだに持っています。



アース・ウインド&ファイアー
「レッツ・グルーヴ」(1980年)
写真のシングルは廃盤/CBS・ソニー(当時)
*『ディスコ・ラヴァーズ』Disc6(DVD)に収録




── お客さんの中には、聴いたことがない、知らない曲が聴ける場でもあったわけですよね。


OSSHY そうです。だからこの話は以前にもしましたが、当時ディスコ、クラブはメディアであり、ヒット発信基地でした。という事は、流行っているものだけをかける場ではいけない。いかに新しい曲の認知を広げていくかです。当時、新宿のB&Bというディスコで「たった今、アース・ウインド&ファイアーの新曲が到着しました!」と言って、「レッツ・グルーヴ」を流しても、全然踊らなかったと聞いています(笑)。


── やはり新しいものは、あからさまに反応が悪いんですね(笑)。


OSSHY 耳なじみがないので仕方ないのですが、自分が本当にいいなと思ったものを、根気よくリコメンドしていくという信念を貫き、伝えていくという事が大事だなと思いました。やるだけやってウケなかったら、自分のセンスが悪いのかなと反省すればいい。でもやっぱり、DJとしてのアイデンティティというものは持つべきだと。自分がいいと思ったものを愚直に伝えていく、そこが僕の原点なので、そういう思いが強くなければ発信者=DJにはなれないと思う。(【DJとは……<後編>】に続く)


インタビュー・文/田中久勝



DJ OSSHY 出演スケジュール
12月15日(金) ナバーナマンスリーパーティー@CLUB SIX TOKYO
12月16日(土)「RADIO DISCO」InterFM897 15:00-18:00 生放送
12月17日(日) 浦和 FUNK&SOUL BAR SLOW・JAM ゲスト出演
12月23日(土)「RADIO DISCO」InterFM897 15:00-18:00 生放送
12月24日(日) サンデーディスコ@nishiazabu alife
12月25日(月) BS日テレ「ディスコ・マニア~君の瞳に恋してる~」テレビ出演
12月27日(水) We♥(love)80’s Disco @ グランドハイアット東京
12月28日(木) DJ ATOM Presents! 年末スペシャル “DJ リレー 2017”
12月30日(土)「RADIO DISCO」InterFM897 15:00-18:00 生放送
12月31日(日) DJ OSSHY presents カウントダウン@横浜ロイヤルパークホテル




イベントは変更になることもございます。 詳しくはDJ OSSHY公式サイト(www.osshy.com) をご参考ください。

プロフィール

DJ OSSHY
DJ OSSHY (公式サイト http://www.osshy.com/)
80′s ディスコ伝道師。 MCとミキシングを両方こなす、DISCO DJのスペシャリスト。

フリーアナウンサーの草分け、司会者の第一人者「押阪忍」の長男。
安心・安全・クリーンなディスコの魅力を全国に伝えている。
2016年、17年 安倍内閣主催「観桜会」招待DJ
民放テレビ初のディスコTV番組「DISCO TRAIN/TOKYO-MX」、業界初、お昼のディスコラジオ番組「RADIO DISCO/Inter-FM897」、「Family Disco/JFN 全国放送」等、ディスコ放送番組DJのパイオニアでもある。
東京スカイツリー、東京タワー、羽田空港、大型客船シンフォニー、小金井ゴルフ倶楽部などで、初となるディスコ・イベントのメインDJを務め、グラミー賞シンガーのジョディ・ワトリー、角松敏生との共演イベントも大きな話題を呼んだ。
世界初AOR MIX CD『TOKYO AOR』、『WE LOVE DISCO』はアマゾンベストセラーチャートで1位を記録。
2017年には9/27発売最新CD『Blue. meets ISLAND CAFE SURF DISCO mixed by DJ OSSHY』をはじめ、『HAPPY DISCO~Tabu Night』(5/24発売)、『SHONAN AOR mixed by DJ OSSHY』(4/26発売)と、DJ OSSHY本人初となる年間3作品のCDをリリース。初の著書『ディスコの力』も好評発売中。
今、日本で一番集客力のある、ディスコ世代に支持されているDJタレント。

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