DJ OSSHY TOKYOの未来に恋してる!

安心・安全・健全なディスコ・カルチャーを伝達することを使命とするDJ OSSHYのインタビュー連載

第6回【振付を制するものはフロアをも制す!?】

第6回【振付を制するものはフロアをも制す!?】

フロアの踊り手側とブースのDJ側の意識は全然違うんです。このことをきちんと理解していて、かける曲の振付まできちんと把握して、バランスを考えながら選曲しなければいけないんです。




―― 前回の連載で、「DJは30年間ディスコに通い続けている常連さんのコミュニティの反応も意識しつつ、新しいお客さんの反応も見て、両方に満足してもらわなければいけない」とおっしゃっていました。やはり決まった振り付けがある定番曲は盛り上がるのでしょうか。


OSSHY 70年代のディスコ全盛時代に、いわゆる振付というものがアメリカから入ってきたと言われていますが、日本でも独自にディスコの振付が生まれて、いまだにフロアではそのステップで踊っている方もたくさんいらっしゃいます。曲によって振付やステップも決まっていて、さらに地方によってはご当地振付のようなものもあって、振付のパターンは細かく分けると200通りくらいあるようです。



―― この曲にはこの振付というそのパターンが200通りあるということですか?


OSSHY そうです。大体それくらいあります。我々DJが日ごろ流していてみんなで一緒に踊っているメインの曲でも30~40パターンあると言われています。曲調とかBPMによって振付が同じパターンが多いんですね。例えば 「ラヴズ・ダンス」(クリーク)、「スーパー・レディ」(ルーサー・ヴァンドロス)、「ギブ・イット・トゥー・ミー・ベイビー」(リック・ジェームス)の3曲は、振付がほとんど同じです。DJ的にいうと、似ている曲なので非常につなげやすい。正直そんなに難しいテクニックは求められません。そこに甘えて、ついDJ目線でこの3曲は似ているからといって安易につなぐと、踊り手側からすれば、気がつけばずっと同じ振付で踊ることになってしまいます。


『イッツ・ウィニング・タイム』クリーク
『イッツ・ウィニング・タイム』
「ラヴズ・ダンス」ほか収録
(1981年発表)
*「ラヴズ・ダンス」は『ディスコ・ラヴァーズ』Disc1にも収録


―― 飽きてしまうと。


OSSHY そうなんです。飽きてしまいますね。この3曲をきれいにつなぐと、DJ的には気持ちがいいですし、聴いている側も気持ちがいのですが、踊っている人は同じステップが続くので「またかよ」という感じになってしまうということです。フロアの踊り手側とブースのDJ側の意識は全然違うんです。DJはとにかくカッコよく、気持ちよくつなげたいので、例えば同じプロデュースを手がけている曲、サウンド・メイキングのカラーが似ているものをつなげると、気持ちがいいんです。でも踊る人はやっぱり色々なステップを踊りたい。じつはこのバランスをきちんと理解しながら、使い分けているDJが少ないと思います。かける曲の振付をきちんと把握して、うまくバランスを考えて選曲しなければいけません。


『ネヴァー・トゥー・マッチ』ルーサー・ヴァンドロス
『ネヴァー・トゥー・マッチ』
「スーパー・レディ」ほか収録
(1981年発表)
*「スーパー・レディ」は『ディスコ・ラヴァーズ』Disc4にも収録


―― なるほど。DJは曲だけではなく、その振付もしっかり覚えて、その日流す曲と、かけるタイミングも考えなければいけないんですね。


OSSHY そうなんですよ。かといって、極端に前後の曲の雰囲気を変えてしまってもお客さんは「えっ!?」ってなってしまう、結果カッコ悪いんですね。“白”からいきなり“黒”で、また“白”ってなると、ぎくしゃくして、結果ヘタくそって感じになるので(笑)。“白”から“黒”になる前にグレーゾーンを設けて、違うステップをはさみながら“黒”に持っていく……こういうスライドはDJとしての確かな腕が要求されます。


『ストリート・ソングス』リック・ジェームス
『ストリート・ソングス』
「ギブ・イット・トゥー・ミー・ベイビー」ほか収録
(1981年発表)
*「ギブ・イット・トゥー・ミー・ベイビー」は『ディスコ・ラヴァーズ』Disc1にも収録


―― 全体の起承転結はつけなければいけませんが、でもそれが激しすぎると逆にマイナスイメージで、気持ちよくなれないと。


OSSHY はい。そうなんです。前出の3曲は同じ振付の例ですが、個別の振付があるので有名なのは「恋のハッピー・パラダイス」(チェンジ)、「おしゃれフリーク」(シック)、「リライト・マイ・ファイアー」(ダン・ハートマン)、「ロング・トレイン・ランニン」(ドゥービー・ブラザーズ)、「ベスト・オブ・マイ・ラブ」(エモーションズ)、「ファンタイム」(ピーチズ&ハーブ)、「レッツ・ゴー・ラウンド・アゲイン」(アヴェレイジ・ホワイト・バンド)…………。


『ミラクルズ』チェンジ
『ミラクルズ』
「恋のハッピー・パラダイス」ほか収録
(1981年発表)
*「恋のハッピー・パラダイス」は『ディスコ・ラヴァーズ』Disc2にも収録

 それぞれ振付が違います。これだけせっかくバリエーションがあるし、常連さんたちはこの曲を全部踊れるので、だから色々な踊りで楽しみたいと思っています。でも今あげた曲は曲調が全部違うんです。DJ的には例えば「恋のハッピー・パラダイス」から「おしゃれフリーク」にもっていくのは難しくて、それじゃあどの曲を間に挟んでワンクッション置くかということを考えます。あと何曲挟んで「おしゃれフリーク」にもっていくかということを、瞬時に頭の中で演出します。その間に挟む曲も、振付を意識して選んでお客さんのテンションをキープすることを考えながらやっています。これは意外と高等テクニックなんです(笑)。


『エレガント・シック』シック
『エレガント・シック』
「おしゃれフリーク」ほか収録
(1978年発表)
*「おしゃれフリーク」は『ディスコ・ラヴァーズ』Disc2にも収録


―― まさにお客さんはDJの掌の上で踊らされている、という感じですよね。


OSSHY そんなおこがましいことではなく、楽しく踊ってもらいたいという思いです。昔、「DJはフロアの指揮者」だと言われたことがあります。コンダクターみたいな役割りだとも。良くも悪くも流れる時間と生まれる雰囲気をDJのさじ加減で支配するというか。押して引いて、上げて下ろして、盛り上げてクールダウンさせて、と起承転結をつけて。ディスコで1~2時間のドラマを作る感じは昔も今も大きくは変わっていないと思います。



―― そしてフロアの空気を作るのは、その中心で踊っている常連さんというかベテランの方々で、そこから楽しさや熱気が会場中に伝わっていくという事ですよね。


OSSHY そうだと思います。今のディスコの現場、フロアって、そういう見えない“ステージ”のようなものがあって、そこにいる方達が盛り上がっていると、周りの人も一緒に盛り上がりたい、楽しみたいと思うのだと思います。



―― 踊り終わった後に素直に楽しかったと思えて、気持ちよくさせてくれたら、次にまた同じDJイベントに来たくなりますよね。


OSSHY そうなると本当に嬉しいですね!(続く)


インタビュー・文/田中久勝




DJ OSSHY 出演スケジュール


6月16日(金)ナバーナマンスリーパーティー@nishiazabu alife
6月18日(日)“NIGHT FLIGHT PARTY”-Summer-GRAND COURT DISCO 70’s-80’s DISCO HITS@ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋
6月23日(金)DISCO XEX produced by XEX ATAGO GREEN HILLS
6月25日(日)サンデーディスコ@nishiazabu alife


イベントは変更になることもございます。
詳しくはDJ OSSHY公式サイト(www.osshy.com) をご参考ください。

プロフィール

DJ OSSHY
DJ OSSHY (公式サイト http://www.osshy.com/)
80′s ディスコ伝道師。 MCとミキシングを両方こなす、DISCO DJのスペシャリスト。

フリーアナウンサーの草分け、司会者の第一人者「押阪忍」の長男。
安心・安全・クリーンなディスコの魅力を全国に伝えている。
2016年、17年 安倍内閣主催「観桜会」招待DJ
民放テレビ初のディスコTV番組「DISCO TRAIN/TOKYO-MX」、業界初、お昼のディスコラジオ番組「RADIO DISCO/Inter-FM897」、「Family Disco/JFN 全国放送」等、ディスコ放送番組DJのパイオニアでもある。
東京スカイツリー、東京タワー、羽田空港、大型客船シンフォニー、小金井ゴルフ倶楽部などで、初となるディスコ・イベントのメインDJを務め、グラミー賞シンガーのジョディ・ワトリー、角松敏生との共演イベントも大きな話題を呼んだ。
世界初AOR MIX CD『TOKYO AOR』、『WE LOVE DISCO』はアマゾンベストセラーチャートで1位を記録。
2017年には9/27発売最新CD『Blue. meets ISLAND CAFE SURF DISCO mixed by DJ OSSHY』をはじめ、『HAPPY DISCO~Tabu Night』(5/24発売)、『SHONAN AOR mixed by DJ OSSHY』(4/26発売)と、DJ OSSHY本人初となる年間3作品のCDをリリース。初の著書『ディスコの力』も好評発売中。
今、日本で一番集客力のある、ディスコ世代に支持されているDJタレント。

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