DJ OSSHY TOKYOの未来に恋してる!

安心・安全・健全なディスコ・カルチャーを伝達することを使命とするDJ OSSHYのインタビュー連載

第4回【永遠のDisco Lovers】

第4回【永遠のDisco Lovers】グランドハイアット東京「We Love 80’s Disco」

ボックスCD『ディスコ・ラヴァーズ』も、全部自分で選曲して、自身の思いがしっかりと語れるものを作りました。ほかの誰かに頼まれて入れた曲は一曲もありません。




―― 先日、OSSHYさんのイベントをのぞかせていただきましたが、客層は40代~60代、70代とおぼしき人までいて、当時ディスコで楽しんでいた人達が、思い出に浸りながらも、きっとストレス発散の場にもなっていて、素晴らしい空間だと思いました。OSSHYさんが繰り出す音と喋りに、みなさん酔っていました。


OSSHY そう言っていただけると嬉しいですね。



―― だからみなさん一度行くとハマりますよね。歳を重ねてくると、とにかく昔の事、いい想い出を思いがちじゃないですか。OSSHYさんのイベントは、そこをくすぐってあげている感じがすごくしました。


OSSHY 古き良き青春時代を思い返すという行為は、脳科学的にはいいらしく、若返りにつながるようです。もっというと、思い返すだけではなく、行動に移す事が効果があるようです。例えば結婚記念日に、昔夫婦で行ったところにもう一回行ってみるとか。当時やっていた遊びをもう一回やってみるとか、ディスコってまさにそうだと思います。当時聴いていたレコード、CDを聴くと、それだけでも思い出が蘇ってきて、気持ちがうきうきしてきて、実際にリアルな現場=ディスコへ行って、体を動かすという行動が、精神的にもより若返りを促進してくれるようで、それは体にもいい影響を与えるはずです。



―― そうですよね、ディスコは耳でも、視覚的にも刺激を受け、体でリズムを取ることも含めて、脳が刺激されそうで、悪いことが何ひとつない。


OSSHY 本当にそうなんです。それが健全な場だったら、悪いことは何もない。だから私はそれを勧めなければいけないんです。確かにディスコは、昔は悪いイメージがありました。でも今は安心して、若返りの場所としても、エクササイズの場所としてもディスコという環境を使って楽しんでもらえれば、これほど素敵なアンチエイジングの楽しみ方はないと思います。適度にお酒を楽しみ、適度に男女の出会いを楽しんでもらいたいです。


羽田空港「Groove Night at Haneda Airport」羽田空港「Groove Night at Haneda Airport」


―― 出会い、恋愛というのも若返りに一番効果がありそうです(笑)。


OSSHY そうなんです。見られるという意識が大切ですし、異性との会話も効果があります。それと、周りを見て自分を知る機会にもなります。昔のディスコは社会の縮図と僕は思っていて。例えばお立ち台に上がるためには、女性の中にランキングのようなものがあって、きれいな人が優先してあそこに上がる事ができて、自分もあそこに上がりたいと思ったら、自分磨きをして美しく変身していく。そういうのがディスコの現場にはあった。それはDJの中にも、ホールスタッフの中にありました。そこで競い合う向上心がありました。



―― ステイタスですね。


OSSHY まさに社会の縮図の様で、他者を見て自分を知るという環境に身を置く事はいいことだと思います。VIPルームにいるあの人たちは何をやっている人なんだろう、よし自分もあそこで遊ぶために頑張って稼ごうと昔は思っていた人が多いと思います。我々はそういう事を思った世代だと思いますし、そういう意味でも今ディスコに再び通い始めた女性の方が、同じ世代なのに生き生きしている、私も何かやってみようとか、そう考えて、色々な意味で若返っていって欲しいと思います。



―― OSSHYさんが昨年リリースした初のディスコ・コンピレーション6枚組CD BOXセット『ディスコ・ラヴァーズ』は、まさにディスコで聴きたい、聴くべき曲のオンパレードで、ディスコ・ミュージックの変遷も“一聴瞭然”ですね。


OSSHY そうですね。様々なディスコ・カルチャーが誕生した時代の曲から、日本中がフィーバーした熱狂時代に人気だった曲まで、全て網羅しています。2000年頃、ディスコ復活で一時期盛り上がって、青山のディスコ「キサナドゥ」が復活した時は、サーファーディスコ、1982年までの曲をお客さんは楽しみにしていました。それで僕もDJをやったのですが、その時「マイケル・ジャクソンの『スリラー』(’82年)以降の曲はかけるな」とお店側からわざわざ言われました。万が一’82年以降のものでもエレクトリックなサウンドじゃない、生音感のある曲をかけるという方針だったようです。それでダンスクラシックブームというのがきて、それがこの2010年以降の平成ディスコ・ムーブメントではさすがにその曲も飽きてくるというか。お客さんもトゥーマッチになってきているのがわかって。今はミッドエイティーズ、80年代中盤の作品が人気で、主流になっていると思います。


『オフ・ザ・ウォール』マイケル・ジャクソン(1979)『オフ・ザ・ウォール』マイケル・ジャクソン(1979)
ソニー・ミュージックレーベルズ



―― マイケル・ジャクソンの登場は大きかったですよね。それまで黒人音楽は日本人にとってはアンダーグラウンドなものだったけど、マイケルジャクソンの『スリラー』が全世界的ヒットになった事で、ブラックミュージックが全世界的にメジャーな存在になりました。


OSSHY 一方で、スパンダー・バレエを始め、ヨーロッパ勢がすごく強かった時代でした。それまでは、泥臭いアメリカのディスコ・サウンドが主流の中で、ニューロマンティックといわれるジャンルの音楽をやるイケメンのヨーロッパのグループ、シンガー、ミュージシャン達が人気でしたね。マイケル・ジャクソンの『オフ・ザ・ウォール』(‘79年)がヒットしたのは、去年亡くなった作曲家のロッド・テンパートンの存在がすごく大きくて。彼がブラック・コンテンポラリー(ブラコン)と呼ばれる、白人に支持されるブラックミュージックを作ったと言われています。ブラコンというのは、都会的な洗練されたブラックミュージック。泥臭い感じではなく、マイルドにオシャレにしたブラックサウンドで、やはりマーケット的には圧倒的に白人の方が多いので、白人に支持されないと世界的なヒットにはなりません。マイケルとロッド・テンパートンが、ブラック・ディスコ・ソングを白人の世界に浸透させた立役者だと思います。


『スリラー』マイケル・ジャクソン(1982)『スリラー』マイケル・ジャクソン(1982)
ソニー・ミュージックレーベルズ



―― マイケル・ジャクソンというとどうしてもプロデューサーのクインシー・ジョーンズの名前が出てきますが、ロッド・テンパートンの功績が大きいと。


OSSHY 亡くなってから、あの曲もこの曲もロッド・テンパートンが作ったんだ、というのを多くの人が知りました。世間的にはクインシー・ジョーンズが光だとすれば、ロッドは影の存在で、本人が表に絶対出たがらなかったようです。デヴィッド・フォスターとの違いはそこです。エアプレイ、スカイラークで活躍したデヴィッド・フォスターは、プロデューサーになっても表に出てきていて。でもロッド・テンパートンは、イギリスのバンド、ヒートウェイヴのメンバーでしたが、すぐに裏方になって、透明人間というあだ名が付いていたくらいその存在を隠していました。楽曲提供の職業作家に徹していました。完璧な職業作家。かっこいいですよね。僕もバンドではベースで、全然目立たない存在で、なんとなく脇役の方がカッコイイというひねくれた感覚があって、そこへの憧れもありました。だからロッド・テンパートンのような、裏方でいい仕事をしている人たちに目がいきます。僕はラジオの番組を長くやっていましたが、パーソナリティよりも、ディレクターとかプロデューサーという裏方のほうにすごく魅力を感じていました。



―― DJというのは、いい曲、埋もれている名曲を発掘、世の中に広げるリコメンダーでもありますね。


OSSHY 今若い人達が流行りで、なんちゃってDJとかやっていますが、DJの本来の役割はやっぱり楽曲のリコメンダー的存在で、それこそ脇役だと思います。表に出る人は、楽曲の演者さんであって、そこを脇役でサポートするというか。そういう存在も僕はDJだと思っていて。そこを履き違えている人がすごく多いと思います。結婚式の司会で、司会者の方が目立ってしまうようなものです。それは自分の信念としてずっと持っていたいと思っています。だから買収されてはいけないですし、自分で本当にいいと思った曲をリコメンドしたい。そうじゃないとお客さんは耳と目が肥えているから、信頼関係が失われていくし、コンサートも招待ではなく、極力自分でお金を払って行った方がいいと思っています。ご招待頂いてコンサート見て、感想、コメントを求められても、悪い事言えないですし、書けないですよ。そういう風になっていくのが嫌で。もちろんお付き合いで行く事もありますが、バランスを考えて、自分のアイデンティティをキープしていく必要があります。


DJ OSSHY 選曲・監修 『ディスコ・ラヴァーズ』DJ OSSHY 選曲・監修 『ディスコ・ラヴァーズ』
ソニー・ミュージックダイレクト



―― 『ディスコ・ラヴァーズ』もアイデンティティ溢れるコンピレーションですね。


OSSHY この『ディスコ・ラヴァーズ』も、全部自分で選曲して、自分の思いがしっかり語れるものを作りました。誰かに頼まれて入れた曲は一曲もありません。おなじみの曲も今のディスコで一番ウケているヴァージョンを収録しました。ドゥービー・ブラザーズの「ロング・トレイン・ランニン」は’73年の曲で、オリジナルがディスコではずっと流れていましたが、時代と共に打ち込みアレンジのものが出てきたり、今はリミックスヴァージョンがディスコで一番ウケています。トム・ブラウンの「ファンキン・フォー・ジャマイカ」(‘80年)もそうです。これも‘91年のリミックスヴァージョンを収録しました。オリジナルよりも今はこれなんです。そういうこだわりが詰まった作品になっています。



―― 改めてディスコの魅力を教えて下さい。


OSSHY ディスコ・カルチャーが全国規模で日本の若者に定着したのは1984~85年頃です。90年代になって、音楽ジャンルや遊び方が細分化されたクラブへとシーンの中心が変遷しました。例えるなら、クラブは「音楽の専門店」、ディスコは「音楽のデパート」です。そこでかかる曲はソウル、ファンク、ロック……ひとつの音楽ジャンルでは括りきれない。ディスコ・ミュージックは大衆音楽なんです。日本全国、みんなで同じ音楽を聴いて踊る。これはクラブ世代にはわからない感覚かもしれません。だからこそ、その楽しさをリアルタイムでディスコを楽しんだ世代だけではなく、クラブ世代にも体験してもらいたいです。(つづく)


インタビュー・文/田中久勝

プロフィール

DJ OSSHY
DJ OSSHY (公式サイト http://www.osshy.com/)
80′s ディスコ伝道師。 MCとミキシングを両方こなす、DISCO DJのスペシャリスト。

フリーアナウンサーの草分け、司会者の第一人者「押阪忍」の長男。
安心・安全・クリーンなディスコの魅力を全国に伝えている。
2016年、17年 安倍内閣主催「観桜会」招待DJ
民放テレビ初のディスコTV番組「DISCO TRAIN/TOKYO-MX」、業界初、お昼のディスコラジオ番組「RADIO DISCO/Inter-FM897」、「Family Disco/JFN 全国放送」等、ディスコ放送番組DJのパイオニアでもある。
東京スカイツリー、東京タワー、羽田空港、大型客船シンフォニー、小金井ゴルフ倶楽部などで、初となるディスコ・イベントのメインDJを務め、グラミー賞シンガーのジョディ・ワトリー、角松敏生との共演イベントも大きな話題を呼んだ。
世界初AOR MIX CD『TOKYO AOR』、『WE LOVE DISCO』はアマゾンベストセラーチャートで1位を記録。
2017年には9/27発売最新CD『Blue. meets ISLAND CAFE SURF DISCO mixed by DJ OSSHY』をはじめ、『HAPPY DISCO~Tabu Night』(5/24発売)、『SHONAN AOR mixed by DJ OSSHY』(4/26発売)と、DJ OSSHY本人初となる年間3作品のCDをリリース。初の著書『ディスコの力』も好評発売中。
今、日本で一番集客力のある、ディスコ世代に支持されているDJタレント。

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